月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

2006年 マイ・ベスト・アルバム

さて、今日はガスレンジ周りをピカピカにしたし(←そこだけ)、年賀ハガキも買ったし(←買っただけ)、すっかり満足したなー(…主婦としてのハードル低すぎ)。ということで家事はほっぽらかして、いっちゃいます「2006年 マイ・ベスト・アルバム」。といっても、相変わらず買う新譜の数なんてたかが知れてるし、なんといっても評論家じゃないので、たまたまそのアルバムが出たときヒマでよく聴いてたとか、たまたま別のアルバムのときは子どもがゲロ吐いてて聴く機会を逸したままとか、その程度のデキゴトに左右される不公平きわまりない「ベスト」だけどね。

 

画像

1.『MOON OVER the ROSEBUD』ムーンライダーズ

存在がグラつくほど驚かされた一枚。素晴らしいアルバムがたくさん出た2006年だったけれど、このムーンライダーズの新譜にこめられた圧倒的な音像には、日本のどのアーティストも到底追いつけるもんじゃないだろうと思う。これまでずっと、自分にとってのムーンライダーズの一枚を選ぶなら『ドントラ』か『マニエラ』か『アニマルインデックス』か、あたりで迷っていたけれど、このアルバムを一回通して聴いた瞬間、更新された。ムーンライダーズの30年、19枚のオリジナルフルアルバムの中で、私のベスト。今の年齢の自分が、ずっと好きだったアーティストのこんな「新譜」を手にできたことを、貴く思う。 (→過去記事

 

画像

2.『青』上田ケンジ

数多のアルバムを差し置いてウエケンさんのこれがここに飛び込んでくるのは自分でも意外だったりするのだけど、2006年の私に、もっとも深く刺さったアルバム、のような気がする。音数は少ないし、ウエケンさんの歌は地味だし、人をむりやり振り向かせるようなところは何ひとつない音。でも、やわらかなメロディが胸を締めつけるような詞を連れてウエケンさんの声で歌われるとき、それは他のどの音楽にもできないやり方で、私の奥深くに到達してしまう。 (→過去記事

 

画像

3.『DEADLINES』青山陽一

ギターとベースとドラムとキーボード。シンプルな4リズムの演奏が鳴り出した途端、これだけユニークでこれだけ深みのある世界が立ち現れる、そのエキサイティングな音楽の魔法!ニヤニヤしながら何気ない素振りでその魔法を使いこなす、青山陽一というミュージシャンのしたたかさに参る。すべての楽曲の魅力もさることながら、個人的にはやはり「Cherry Blossomは今」。繊細なメロディとうつくしい詞と野性味のある演奏が、この世とも思われない高い場所で結晶している様に、ただ静かに高揚する。 (→過去記事

 

フラットに見て、名盤に恵まれた2006年だった、と思う。ベスト1に選んだ『MOON OVER the ROSEBUD』はちょっとずば抜けた存在だけれど、2番め3番めに挙げたウエケンさんや青山さんのアルバムと、その他の新譜たち(カーネーションやレムスイムやヨシンバやキリンジピロウズや…)を隔てるそれほど深い理由なんてない。最初に書いたように、私のどうでもいい事情のせいだったり、少しだけ特殊なストライクゾーンのせいだったり、ね。

 

でも、そんなヘタレリスナーの理不尽な聴き方を乗り越えて、果敢にこちらにたどり着いてきてくれる音楽がたくさんあるんだから、シアワセだしありがたい。さんきゅー、私をドキドキさせてくれた2006年の音楽たち!

 

★去年の「マイ・ベスト・アルバム」はこんなでした!