月夜のドライブ

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秘密のミーニーズ、直枝政広、CHAINS @ 下北沢440

結成30周年を迎えたCHAINSのレコ発、東京編。秘密のミーニーズ、直枝政広さんとのスリーマン。お初に観るCHAINSだったけど、30年培ったこのバンド独自の味わいすごくよかった。直枝さんの色気ある弾き語りも堪能~。そして、ゲストのkey松野さんを組み込んで攻撃力アップした秘密のミーニーズ、カッコイイにもほどがありすぎた…!

 

CHAINS 結成30周年記念【ONE STEP BEYOND 2023】
ニューアルバム『decades on』レコ発ツアー@東京編
2023/11/11 at 下北沢440
CHAINS / 直枝政広 (from CARNATION) / 秘密のミーニーズ
Open/Start: 18:00/18:30
Adv/Door: ¥3000/¥3500 (+1 drink)

 

 

■秘密のミーニーズ
アルバム発売をいよいよ来年に控えた秘密のミーニーズ。9月のライブから2か月というスパンで観られて嬉しい。ホントに、待ちに待ってたので…。オープニングは「ねずはうす」そして「名前のない鳥」、『It's no secret』の2曲から。演奏も3声ハーモニーもぴったりと息が合ってて心地よい。たもつさんのMCで、CHAINSとはずっと前からライブが決まってたのに、コロナと台風でとんでしまって3度目の正直だと。

 

そして3曲目から、呼び込まれて松野寛広さんがキーボードに。ひゅーひゅー。今年の夏頃にレコーディングの風景を知らせるミーニーズやプロデューサー夏秋さんのSNS投稿で、がっつり参加しているらしい様子がうかがえた松野さん。夢見る港でもおなじみだけれども、どう考えても最強助っ人では…。

 

松野さん入りでいきなり!前回9月のライブで初お披露目だった長尺どろろんサイケ曲「雲の影」を!頭から終わりまでくまなく青木利文さんのギターが凄いのだけれど、ソロに入る瞬間(正確にはそのほんの一瞬前)、ふっとスイッチが入ってリミッターが外れる感じ、ぞくぞくする。松野さんのkeyが加わってさらにすさまじいことになっちゃってるし、ドラムもベースもヒートアップ、ふっ飛ばされつくして1曲終わるころにはヘトヘトに…(私が)。このあとも、新曲に次ぐ新曲、松野さん登場以降は全部新譜の曲だったみたい。まだリリースしてないのに強気なセトリ(笑)。この日初披露だった淡路さん曲「さすらい人」は、淡路さんもアコースティックギターを弾きながら。(ステージでギター弾きながら歌うのは「初めて」と言ってたけど!)からっと乾いた草の匂いがするような、淡路さんらしいナンバー。私の超お気に入り曲「イディオムズ」も松野さんのキーボードが入って妖しさ10倍増しぐらいになってた。青木さんのループ使いで異世界に連れ去られて意識遠くなる…。

 

惜しみなく演奏される新曲、初めてライブで聴かせてくれた「午前0時2分」。人懐こいメロディにちょっと“70年代のドラマのテーマ曲みたい”と思ったり、後半のギターエフェクトにふっ飛ばされたり。ほんとに青木さんのギターは、音色もアイデアも常識を軽く決壊して迫ってくる。今日も無限にカッコよくて困った。たもつさん淡路さんmayugenさん、絶品にして唯一無二の3声の重なり。楽曲を輝かすU太さんと相本さんのしみじみ素晴らしいリズム隊。秘密のミーニーズ好きすぎる…(泣)。そして(そうだろうとは思ってたけど)松野さんのキーボードは全方位に無敵だった。もうアルバムが楽しみで楽しみで仕方ない!

 

直枝政広
セッティング替えを挟んで直枝さんソロ、アコースティックギターで。「やるせなく果てしなく」からだった。さすがすぎる歌声とギターの色気、パンチ、説得力。この魅力に抗える人なんてそうそういないよね…。だけどMCはぼそぼそと、そしてちょいとお茶目なのが落差あってまたよいのかな。カーネーションのアルバムがもうすぐ出るのだけど、その中からも1曲、初めて演りますと聴かせてくれたり。独特にして絶妙な甘さ。短い時間ながら濃く堪能。

 

そうそう、直枝さんMCで、CHAINSや秘密のミーニーズをリハから見てて「みんな…うめーなと」(笑)。そして直前のミーニーズのパフォーマンスのことを「ミーニーズは…もうデッドですね」って。直枝さんからのこの感想は、秘密のミーニーズのメンバーへの何よりの賛辞だったのではないかしら…。

 

■CHAINS
名前は知っていたけれど、観たり聴いたりする機会はないままだったお初のCHAINS。「京都で長く活動しているバンド」というイメージだけは強くあって、ちょっと怖めの激シブおじさん集団を想像していたんだけど、直前に配信で聴いた先行シングル(「瞬間」)の歌声がやわらかなハイトーンボイスで、私の勝手なイメージと違っていてだいぶびっくりしたんだよね。この日440のステージに現れたCHAINS(本人)も、おじさん集団ではあるけど怖くはなく、サウンドは手練れではあるけどヴィヴィッドでポップ。特にやっぱりボーカル新村さんのみずみずしい歌声が印象的だったな…。いやしかし、30周年の息の合いっぷりは観ていて爽快だった!30年続けるとこんな境地まで行けるのなら、非常にめんどくさいこのバンドというものを続けてもいいかもと、若いバンドは皆ちらっとでも思えるのじゃないかな。バンドっていいよね、バンドっていいよねーーー。この日、ニューアルバムの曲は全曲演ったのかな、粘り気のあるリズム、熱く厚い演奏のCHAINSだった。

 

■セッション
最後に全員でセッション!ニール・ヤングの「Cortez The Killer」とスティーブン・スティルスの「Love The One You're With」。このメンバーの好みドンピシャな選曲というと、こうなるよね。やーこってりと濃く泥臭いセッションだったなあ…みんな原曲好きすぎやろと!「Cortez The Killer」は直枝さん、ミーニーズ、CHAINSと歌をまわし、あいだに直枝さん→青木さん→新村さん、三者三様の長っがーいギターソロ、すばらしかったなー。とりわけ私にはやっぱり青木利文さんのソロ、音色もフレーズもたまらないよさだった、最高…。見事に破砕され尽くしました…。めちゃめちゃクオリティ高いセッションだったので、何らかの形で音源に残してほしいぐらい。

 

そういえばこのセッションでは、直枝さんが秘密のミーニーズの渡辺たもつさんのエレキギターを借りて弾いてたんだけど、直枝さんがこのギターでソロを弾き倒す様子を、たもつさんが『我が子が教皇に抱きあげられている…!』ぐらいの勢いで脇から凝視してたのおかしかったな(笑)。たまらなくいい音してたよね~。直枝さん、後日のツイートでたもつさんに「あのSG鳴りますね。」と。WOW!

 

 

このライブ、CHAINSの9月に出たアルバムのレコ発だったわけだけど、直枝さんもカーネーションの新譜が今月末に、秘密のミーニーズもアルバムが来年1月に、それぞれ出るよという告知があり。30年、40年、12年、いいバンドが活動を継続してくれてアルバムリリースの告知が聞けるってすごいことだし嬉しいことだなって。この困難の多い時代に、好きなバンドの新譜が出ること、リアルタイムでそれを聴けること、それってファンにとって何よりの喜びで希望だと思うから…。

 

はー音のよろこびに圧倒されるしあわせな夜だった。そして秘密のミーニーズの新譜への期待が高まりまくる…!とんでもなさそうな予感がライブの度にひしひしとする…!(ライブ終わった瞬間に、いつもジャック達などでご一緒するカーネーションファンのお友達が「ミーニーズのボーカルの人、声イイね~!」って。でしょでしょー!?100万人に1人の歌声なのよ~。)レコ発もあるんだろうなー、楽しみだ!

 

CHAINSレコ発おめでとうございました!

 

 

【秘密のミーニーズ セットリスト(公式SNSより)】

01.ねずはうす
02.名前のない鳥

(以降with松野寛広さん)
03.雲の影
04.さすらい人
05.さようならジンジャー
06.イディオムズ
07.午前0時2分
08.春は間近
09.ひとみしり

アンコールセッション(w/直枝政広、CHAINS)
01.Cortez The Killer(Neil Young with Crazy Horse)
02.Love The One You're With(Stephen Stills)

 

 

(だいぶ時間差で、この記事は【あとからメモ】として記録しました。2024.01.29)