月夜のドライブ

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秘密のミーニーズ、他『檸檬 vol.13』 @ 吉祥寺NEPO

秘密のミーニーズ、5人体制での初めてのライブを観に吉祥寺NEPOへ。女性ボーカルのmayugenさんラストだった前回の高円寺のライブからたった3週間足らずでもあり、さすがにどうなるんだろ…とドキドキしながら会場へ向かう。NEPOは初めて行ったけれど、玉川上水沿いの万助橋のそば、とてもいいロケーションだね。昔三鷹に住んでいたのでこの辺はなじみ深い。ドリンク購入して階下へ。

2024.4.5 Fri
檸檬 vol.13』
吉祥寺NEPO
OPEN 18:30 / START 19:00
予約2,300円 / 当日2,800円
The Memphis Bell
山﨑倫大(山瞬) 
秘密のミーニーズ
ドカドカ

 

■一番最初のドカドカ、熱い絶叫系スリーピース。赤い髪のvoくん22歳だって!ドラムの方が左手テーピングしてて使わず、ずっと右手のみで叩いてるのでビックリ(でもじょうずだったよ)。骨折治りかけだそうで。drくんの骨折が早く治りbくんの腰痛が軽減されvoくんに新しい彼女ができますようにと思いながら聴いた~。

 

 

■ニ番手で秘密のミーニーズ登場。元々人数が多いから一人少なくなったなとはそんなに感じないけど、ギターの青木さんとベースの相本さんの前にもマイクが立ってて『おおっ』と思う。(たぶん過去にはあったんだと思うけど、mayugenさん淡路さん体制以降のミーニーズしか知らない私は、初めて見た。)今日もたもつさんはOvationとエピフォンカジノの2台持ち(えらいなあ)、青木さんはジャズマスター。軽くジャムり始めてゆらゆらしばらく音が漂ったあと、「イディオムズ」!いつもながらかっけーイントロ、しかも、歌い出し淡路さんから!!!!で、たもつさんが高めのパート担ってたと思う、なるほどー。もともと淡路さん&たもつさんのダブルボーカルが魅力的な歌だけど、よりざらっと無骨な感じ。そしてこの緻密にしてスケールの大きいミーニーズだけの有機的なバンドサウンドを聴けるのは、やっぱり至福…。

 

たもつさんが「女性ボーカルがメインで歌ってた曲なんですけど野郎だけでやってみます」と言って「春は間近」を紹介したときは、えっと小さく声が出てしまった。前回の演奏時、この曲はもうしばらく聴けないのかな…と思ってたのに、まさかの意外すぎるセトリ入り、強気だなーとちょっと笑っちゃった。キーもテンポも変えてたかな?この日、たもつさんの歌パートだいぶ工夫してたよね。淡路さん+たもつさんという二人の声の組み合わせってそれはそれでそうとう強力なので、これからのトライアルでまた思いもよらないミーニーズの魅力がどんどん開拓されていっちゃうのかも。淡路さんがアコギをしょっての「さすらい人」では淡路+たもつ+青木の3声でサビを!これよかったなーーー、よりやさぐれ感も増して(笑)。そもそも歌う青木さん(←フライダーズで)好きなんです…。

 

キタ「雲の影」!イントロの、静けさの中に不穏さが混じるギターの音だけでヤバ…ってなるけど、後半ぎゅーん!と名乗りをあげてからのソロはもう、いつもながらカッコよすぎて困惑するレベル…。ギターソロって、そのギタリストの中にある全リソースを使って弾くのだと思うけど、私は青木さんだけが持つ、その底知れないイメージの湖みたいなもの自体に魅かれてるんだなーという気がする。そこからどんな水路で何があふれてきても、ほんとに好きな音しかなくて、全成分にマイッてしまうから…。と、「雲の影」ですっかり打ちのめされてたらもう最後の曲!「ひとみしり」、今度はたぶん相本さんがコーラスを担い、たもつさんは高音パートを。すごくよかったなーーー。

 

メンバーにしてみたら5人体制のミーニーズのまだまだ試行錯誤したての音だったとは思うけど、このバンドでしか聴けない唯一無二の音をライブで浴びられるのは、私にとってはやっぱりこれ以上ない貴重な時間。あと(私は無責任なファンなのでその時々勝手なことしか言わないけど)、個人的にはジェリー・ガルシアとボブ・ウィアーとフィル・レッシュがマイクに噛みつくように歌ってるときのグレイトフル・デッドとか、ああいう粗い3声ボーカルのバンドとかもたまらなく好きなので、そういうミーニーズの未来もちょっと想像して萌えちゃったりする。

 

たもつさんという才あるソングライター&ギターボーカルがいて、淡路さんという稀有な歌声のボーカリストがいて、青木利文さんという比類ない凄ギタリストがいて、相本さん&U太さんという信頼とセンスしかないリズム隊がいる、この破格のバンドが人もうらやむようなこれだけの武器を携えてこれからどこへ向かうのか。いちファンとしてワクワクしながらその行く先へついていけたらいいな…。きっとあとでこんな日もあったねと振り返ることになるだろう今日のライブ、観れてよかった…!

(珍しく写真撮ったので1枚だけ貼らせてもらおうかな。でも私の腕ではやはりめざましい写真は撮れないのだ)

 

 

■さて、またセッティング替えして、山瞬というユニットの山﨑倫大さんソロ(バンドセット)。私はまったくのお初だけれど、夢見る港のなみきまみさんが録音に参加したとSNSで読んだことあって山瞬という名前だけ知ってた(聴いたことはなくてゴメンナサイ)。あと、たけとんぼでドラムのきむらさんとギターの和泉さん観たことある!ひたすらゴキゲンなロックンロール&ブルースナンバーを繰り出す山﨑さんとバンド。和泉さんのギターはたけとんぼで聴いたときもアメリカンだな~と驚いた記憶があるけど、山﨑さん含め3人のギタリストがいるバンドで、下手(和泉さん)ロックンロール担当、上手ブルース担当、みたいな鉄壁ぶりだった。きむらさんのドラムとコーラスはグルーヴィー。見た目はファニーで歌は熱っつい主役の山﨑さんもよき。じゃんじゃか山盛りポテトフライ食べるみたいに(ホメてます)音聴けて楽しかった!

 

 

■トリの登場は、ドラムがバーンと前面ど真ん中の珍しい配置で3人組のThe Memphis Bell。ボーカルでギターのフロントマンの方が、めちゃめちゃブルースマンだ!弾いたはしからギターの音が、歌ったはしからその歌声が、全部ブルースへと生成されていくかのような。強靭で気持ちよかったな。ドラムの方はサポートで、メンフィス・ベルのお二人より年齢高めのようだったけど、キメキメの叩きっぷりで魅せるドラムでしたー。夜も深まり、どんどん盛り上がるオーディエンスなのだった。

 

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秘密のミーニーズ、当面のライブの予定はないようだったけれど、時間をおかずにまた生の演奏を聴けるといいな。でも、怒涛の展開にファンのキモチはつい先を急いでしまいがちだけど、傑作アルバムの『Our new town』もリリースして2カ月ちょっとしか経っていないのだからまだまだ聴きこんで大騒ぎしないとね。ずっと爆リピしていて書きたいと思っていた感想の続きもあるし。秘密のミーニーズの今をどっぷり聴きまくりながら、次を期待して待ってようと思う。

 

(秘密のミーニーズセットリスト)
01.イディオムズ
02.春は間近
03.さすらい人
04.雲の影
05.ひとみしり

 

玉川上水沿いの桜きれいに咲いてた)

 

【2024/04/07記】