月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

フライダーズ、aika、ウエストムラーズ @ 三軒茶屋GRAPEFRUITMOON

2024年お初のライブはフライダーズ!フライダーズのライブは久しぶり、昨年の7月の銚子以来。そのときはドラムレスだったので、タミオさんのドラム入りでは5月以来だ~。

 

Daydreams of Shackleton #29
2024.1.18(木)
三軒茶屋GRAPEFRUITMOON
【出演】
aika
・フライダーズ
・ウエストムラーズ
OPEN18:30 /START19:15
前売2,800 当日- (DRINK別)
☆別途1ドリンクオーダー
☆来場順入場 / 全自由席

 

いつもいろんな人がライブやってるのに、グレープフルーツムーンは私、行くの初めてだった(自分の出不精っぷりがわかる…)。

 


aika
トップバッターは女性シンガーのaikaさん。キーボードの女性と2人で。低音から高音まで声がキレイ、歌が躍動してる!福岡ご出身で、福岡のクルマ屋さんのCMで使われていた曲とか、地元の子どもたちと作った曲とか聴かせてくれた。後半はおひとりでギター弾き語りで。初めましての私なども含め、自然な巻き込み力がスゴイ!朗らかな人柄が伝わるパフォーマンス、楽しかったです。

 

 

■フライダーズ
久しぶりの!このメンバー!5人いる!(相馬さんがなかなか出てこなかった&定位置にスペースがなかったので「えっまさか今日はベースがいないとか」と一瞬思ったらちゃんと出てきてくれました~ 笑。)セッティングするのを見てるだけでドキドキ…。要塞みたいなエフェクターボードをどん!と据えて、青木利文さんがささやかに試し弾きする音だけで、もーたまらん…って感じになる。この、ほんの一瞬の音色もフレーズもたまらなく好きなのだよね…。

 

それぞれの楽器から雑多に鳴っていた音が縒られて、霧の中から次第に姿かたちが現れるように始まる長っがいイントロダクション、「迷い鯨」。こういうハードめの曲の音はとことんハードだけど、佐藤ユウキさんの歌はなんともいえない叙情をたたえていて、これぞフライダーズだなあ…。青木さんの妖艶にして自在なギターソロにみんみんさんがブッこんでくる強気な鍵盤、鳴りまくる佐藤さんのリッケンバッカー、いつ終わるとも知れない緊迫感のある応酬。音だけ聴いていたらここは70年代のフィルモア・ウェストかウィンターランドかというような。はぁ…いきなり最高すぎる…!!!!

 

ギター×ギターの激しくてオーセンティックな響きがめちゃカッコイイ「線香花火」。サイケデリックなキーボードが負けじと絡む。フライダーズは、みんみんさんと青木さんのコーラスも魅力だなあ。秘密のミーニーズや夢見る港ではギターに専念の青木さんだけど、佐藤ユウキさんのボーカルと青木さんのコーラスの重なり、すごく魅力的。次の「春になれば」のみずみずしいサウンドを彩る、ゆらめきのボーカルとコーラスもとてもよい…。そして!アウトロのみんみんさんのキッパリと気骨ある鍵盤の音!泣く…!

 

かと思えばゆったりとした曲調の「Long Time Ago」でこのバンドが聴かせる、ルーツロックど真ん中のふくよかな音色もたまらない。佐藤さんや青木さんのギターの、それぞれにアーシーなひとフレーズひとフレーズがどすどすと腹に落ちてきて心地いいったら。広がる空のような青木さんみんみんさんのコーラスもすばらしい。軽やかなカントリーナンバー「夫婦善哉」、気持ちよくノリつつ、手練れのこんな音をこの若いバンドが出してると思うといつもながら驚愕するけれども…。

 

途中でみんみんさんのMC。昨年自転車事故で歯を負傷したのがまだ治りきっていなくて、やはり(歯って大事で)気力がなかなかライブに追いつかない状態で、4月からいったんライブ活動をお休みしようと決断するに至ったと。その話はSNS越しにちらちら聞いていたのだけど、リスナーとしては残念…!でも、しっかり治して元気いっぱいに復帰してくれたらもっと嬉しいし。佐藤ユウキさんも「お休みは大事」と言ってた。どうぞゆっくり休んでまた姿見せてください~。復活を全力待機してます!

 

ラスト、どうにかなっちゃいそうなぐらい好きな「境界線上」。この曲をライブで聴ける以上の喜びが他にあまり思い当たらないぐらい好き。アルバム収録の駒沢裕城さんのペダルスティール入りバージョンも想像を絶するぐらいよいけど(このことを文章に書こうと思っていてまだ書けずにいる)、ライブでナマで聴くこの曲の凄まじさはいつも私から正気を奪う。今日は、佐藤ユウキさんのリッケンバッカーのざっくばらんな音に、青木利文さんのルーパー(かな?)を使ったエキセントリックな音が混じるイントロ。音の水面にみんみんさんの透き通った滴のような鍵盤がぽとぽとしたたる。そして、普段意識の9割ギタリストに集中しがちな私が、しみじみドラムとベースの絶品さにため息つくのもいつもこの曲。やっぱり、このタミオさんのドラムとそいたまさんのベースあってのフライダーズなのだよね…。楽曲の意図を音にして放つ図抜けたセンスと的確な技量。何があっても安心の誇るべきリズム隊。佐藤さんのブルースハープも入って、湿度高まりすぎてタプタプな音像、大好き…。この日の青木さんのギター凄かったな…、間奏からあふれて鳴り続けるループの逆回転音。時が一瞬止まり、風景がピンナップされるかのようなブレイク、雪崩れて荒く砕けるフレーズ、そして激しいアウトロに永遠の彼方へと連れ去られる。もう気を失って行き倒れて帰ってこれなくなりそうなぐらいカッコよかった!!!!!はーーーーー最高すぎる…。こんな曲を生で聴けるなら、他の時代じゃない今に生きていてよかったと思えるし、ビートルズグレイトフルデッドの時代をうらやまなくてもいい。

 

というわけでフライダーズセットリスト。

 

01.迷い鯨
02.線香花火
03.春になれば
04.LONG TIME AGO
05.夫婦善哉
06.境界線上

 

 

■ウエストムラーズ
ギター&ボーカルの男性と、キーボード&ボーカルの女性と、ギターの男性の3人組、ウエストムラーズ。今回フライダーズとaikaさんを誘ったのはウエストムラーズで、なんとみんみんさんがいっとき在籍していたことがあるそう(みんみんさんの活動範囲の広さ!)。メンバーはステージのセッティングなどもしてたから、グレープフルーツムーンの店員さんでもあるのかな? 真ん中のボーカルさんのちょっとコワそうなパッと見の印象(私調べ)よりもずっと繊細で詩的な音世界で、引き込まれてじっくり聴いてしまった。ボーカルのおふたりとも手触りを感じるよい声。フォークっぽい素朴さもありラウンジミュージック的な都会っぽさもあり、ジャンル分けしにくい感じがオリジナルでよかったな~。MC楽しく、しっとりよい曲たくさん。

 

 

出演3アーティスト、個性はバラバラだけど、それぞれに思いのこもった“歌心”が伝わってきた楽しい夜だった。ありがとうございましたー。

 

フライダーズはやっぱり最高にもほどがあったな…。今のところ次のライブの予定は決まってないとのことだったけど、みんみんさんの不在は寂しいながら、バリバリのギターロックでライブやってほしい。みんみんさん、(私は3月末までにまだ夢見る港のサポートで観る予定があるけど)どうぞゆっくり休んで気力を養って、またフライダーズでオットコマエなキーボード聴かせてください~!待ってます!

 

 

そういえば、プロデューサー夏秋さんが観にいらしてるのをお見かけ。この前日のmoonridersの上映&トーク会に所用で行けなくてしょんぼりしてたので、遭遇できて思いがけないごほうびのようでした!