月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

やっぱりバンドサウンドが好き

画像去年の今日って、個人的にエポックな日だったんだ。05年の8月22日。なんだと思う?この記事。そ、私が初めて、ジャック達のライブを観た日。ほんとに衝撃的だった。あれから1年、彼らのライブにはどんなことがあっても足を運ばずにはいられなくなってる。

 

そこにも書いたんだけど、ライブにこれだけブッ倒れたのって、私の人生を通じて、ムーンライダーズグランドファーザーズカーネーション、以来って感じだった。今のところ、この4つのバンドを超える衝撃を体験したことはないかも。「好き」とか「いいよね」とかいう余裕な発言をとうに越えて、もっと切迫した、まさに「恋に落ちる」感覚。言葉で説明できないものにせつかれて、その後彼らの姿を見に通わないわけにいかなくなっちゃう感じ。ライブって、そういう、普通では起こらないことが一足飛びで起きちゃう現場。まさに、恋の魔法、だよね。

 

ジャック達、ムーンライダーズグランドファーザーズカーネーション。私の人生をこれ以上ないぐらいに狂わせてるバンドって、結局「ライブバンド」、ってことなんだと勝手に思う。年間何百ものライブをこなしてるとか、失神者続出の伝説を持ってるとかいうのとは別の意味でね。ライブの現場で立ち上がるバンドのマジックをどうしようもなく信じていて、それを最高の形で音盤にも刻もうとしてる人たち、なんだと思う。レコ-ディング・アーティストではけっしてなく。そういう意味では、彼らってものすごく肉体派(笑)だと思ったりして。ま、そんなふうに感じてるのは私だけかもしれないけど。

 

何人かが集まって楽器を持って音を出して、それが重なったときに起きる予想もできない「奇跡」。それは、腕の立つミュージシャンがいい楽器を使って演奏したからって、必ず起きるマジックじゃない。音楽の神様の存在をバカみたいに信じてて、ギターの音がベースの音がドラムの音が好きで好きでたまらなくって、もがいてでも転がってでもオレたちが出せるはずの「あの音」に届きたくって、そしてバンドなんていう情けないほど青春ぽいものを大人になっても愛さずにいられなくって。そんな人たちのstruggleの上にやっと初めて、バンドサウンドの奇跡は降るんだ。

 

…ね。

 

今、こんだけジャック達ジャック達って大騒ぎしてる私だけど、彼らの音源を初めて聴いてから(04年の10月、シングル『WHAT'S NEW LOVE SONG』を)、彼らのライブを観るまでに、実は10カ月もかかってる。まあ、ひとえに私の初動の悪さがいけないんだけど(藤堂係長に怒られる)。もっと早く足を運ぶべきだったって、それはすごく後悔してる。そして、つくづく、音楽がリスナーに届くまでって、気の遠くなる道のりだなあって思うんだ、ライブにしろCDにしろね。いい音楽を鳴らしているミュージシャンが、音楽のその先の道のりで疲弊してしまわないように、せめてリスナーは、自分のできるかぎりの前のめりの姿勢でいたいと思うんだけど。できるかぎり、現実とちっぽけな闘争を繰り返して、さ。

 

ジャック達もムーンライダーズカーネーションも、グランドファーザーズは解散しちゃったけど青山陽一さんの音楽も西村哲也さんの音楽も、もっともっと多くの人に聴かれればいいなって思う。この、ちょっぴり殺伐とした風景に、もっともっと鳴り渡ればいいなって思う。

 

と、激しく妄想ヒトリゴト(笑)。

 

*ティンキー・ウィンキーが支えてるのは、『MY BEAUTIFUL GIRL』ジャック達、『BBB』グランドファーザーズ、『P.W Babies Paperback』ムーンライダーズ、『WILD FANTASY』カーネーション、であります