月夜のドライブ

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ジャック達のRoMANTiC LaBoRAtORy その2 @ 吉祥寺MANDA-LA2

画像ジャック達、いいバンドだなあ…。「Arcade Cascade」で、泣きたくなるほどそう思っちゃった。悪魔のようにドうるさいギターと、独特のセンスを絶対にゆずらないドラムス、そして信じがたいほどチャーミングな絶世のメロディ。世間はともかく「私が」考えるロックバンドの理想が、まるごと目の前に存在してる。なんてスッゴイことなんだろう。

 

「ジャック達のRoMANTiC LaBoRAtORy その2」
2010/9/24 Fri @ 吉祥寺MANDA-LA2

出演:ジャック達(一色進・宙GGPキハラ・夏秋文尚)
   +大田譲(from CARNATION)
ゲスト:久住昌之

〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-8-6
TEL/FAX:0422-42-1579
http://www.mandala.gr.jp/man2.
開場/開演:19時00分/19時30分
前売/当日:3,500円/3,800円(1オーダー別)

 

前回のロマラボ(と略していいとは誰も言ってない)からたった2カ月、なんだけど、なんだかジャック達、恋しかった。今年は新音源(祥子さんとのlive盤はあったけど)が出てないからかも。もしくは、ひさしくワンマンやってないからかも。求めすぎはわかってる、だって好きなんだもん。

 

■前半

しょっぱな2曲演奏したところで一色さんMC、今日のセットリストは夏秋さんセレクトだとか。一色さん「夏秋がキライな2曲さっさと終わらせたので、ここからドラマーノッてきますよ~」って(笑)。キハラさん「オレのかよ!」と(「RAINDROP SERENADE」)。慶一さんがCDジャーナルで気に入ってる詞として紹介してくれた記念で「地下室のエミリー」。さらに「禁断のチョコレート・エンジェル」と「スーパーソニック・トースター」の2連奏、はー…ズブズブにあらくれてるキハラさんのギター、サイコーすぎる!!この音をギターから出せるの、はっきりと、世界中でキハラさんだけ。世界中をどんなに探しても、ここにしかない音だと思う。

 

長いMCと思ったら例の「次、新曲だからヤなんだよなー」(笑)。ソロアルバムを作ろうと思ってるんだけどすっごいいい曲ができちゃって、ヒロムにこれはジャック達でやろうと言われちゃった、と。「エルドラド」、いや…これがマジでハンパない名曲だった…。たとえて言うなら、ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗ってデビューからドカ売れしたポップバンドがだんだんレコード会社の言うこときかなくなって自分たちの好きなように作ってみた5thアルバムの、やっぱりセールス的にはパッとしなくてそれ見たことかと言われながらも実は後世に評価されることになるド名曲!みたいな、そんな曲。もーコレ、ポップボキャブラリー的には最大級の賛辞のつもり。ほんといい曲多いからね…このタイプ。まあ一色進の楽曲なんてすべてがレコード会社の言うこときいてない大名曲みたいなものだと言っていいけど。続く「ニセモノ」「ロマンティック・ラボラトリー」の新曲群を聴いてますますそう思う。「エルドラド」あまりにもいい曲なので早く録音したいなって言ってた。ぜひ(求)!ぜひ(請)!ぜひ(願)!!!! 

 

■久住さんコーナー

ここで水玉のポップなシャツ着た久住さん登場。「まあまあギターはちょっと置いといて」と一色さんにいさめ(?)られ新式の演芸「立ち話」(笑)を。そっか、イッシキーナとクスミン(笑)ってじつは付き合い長かったんだなー、『東京1ダース』。一色進と久住昌之、別々のカルチャーとして私はそれぞれ好きだったけど、そんなつながり(「レーベルメイト」by一色)があるなんて意識したことなかった。それにしても…ジャック達と久住昌之という、どう考えても音楽界のメインストリームではない二者のコラボは、チープでB級で破天荒で、そしてとんでもなく「ロック」ど真ん中だった。久住さん爆音!キハラさん轟音!「ショベルカー・ブルース」「PRINCE」サイコー!そして(久住さんがさんざん「珍妙」だとうれしそうに評していた)一色さんのギターは、ひとこと「ブルースを弾いてもオルタナ」(尾崎放哉ふうに…)と、私は思ったなあ。

 

■後半~アンコール

ここから先のジャック達はVery「ジャック達」だった。「東京一悲しい男」「月光」「ロッカバラッド・クロック」「謎の帽子屋」、ぜんぶタイプが違う曲だけど、どれも心底ジャック達らしいナンバー。覗きこめばそれぞれまったく別の色ときらめきと陰影を持つカット面が、ぜんぶジャック達という貴石の一部であるように。

 

そしてアンコール1曲めの「Arcade Cascade」で、冒頭に書いた思いに突き落とされちゃった…。この世界にジャック達というバンドがあることの価値は、他のどんなものとも、ぜったいに引き替えることができないんだと思う。

 

ふたたび久住さんを呼びこんで「自由の筈」。名曲。歌い出しの歌詞がやけにしみて困った。そしてラスト、今まで聴いたことないボ・ディドリースタイルの「HILAND」、これカッコよかったー!!

 

 

久住さんとジャック達、ニヤニヤ笑っちゃう組み合わせなのに、ふた開けてみたらえらくまっとうにカッコイイ。これをロックと言わずして何をロックと言う?(マジで!)相性最高、ぜひまたいっしょにやってほしいな。楽しかったー。

 

 

そして…11月、うわ楽しみだーーーーー(泣)ワタシ的にはもうコレは…。

 

*セットリスト(fromジャック達BBS)

01 RAINDROP SERENADE
02 スクーター・ガール
03 地下室のエミリー
04 禁断のチョコレート・エンジェル
05 スーパーソニック・トースター
06 エルドラド
07 ニセモノ
08 ロマンティック・ラボラトリー
09 ショベルカー・ブルース  (with 久住昌之
10 名前の知らない木 (with 久住昌之
11 PRINCE (with 久住昌之
12 東京一悲しい男
13 月光
14 ロッカバラッド・クロック
15 謎の帽子屋
en.1 アーケード・カスケード
en.2 自由の筈 (with 久住昌之
en,3 ハイランド (with 久住昌之

 

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ところで。ジャック達、今年まだいちどもライブで「キャンセル」やってないんだよー(09/9/27が最後:月ドラ調べ)。信じられないー。私、今かなりの「キャンセル」飢餓状態…。まあ、ジャック達のナンバーは名曲ばっかりだから(本当なのでキッパリと言う)、バンド内セットリスト一本勝負が熾烈なのはわかるけど~。「キャンセル」聴きたい…。