月夜のドライブ

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ジャック達「5 FRUIT in JULY」 @ 吉祥寺MANDA-LA2

画像遅ればせながら自分メモ。今回のジャック達のライブは、昨年11月以来ふたたび、の鈴木祥子さんがゲスト。前回同じマンダラ2でギッシリのオーディエンスだったので、この日は気合入れて並んださ。でも、他のライブが重なってたからか、平日の開催だったからか、客の出足は前よりもゆっくりめ。おかげで私は前のほうで観れちゃったけど。

ジャック達 Presents「5 FRUIT in JULY」
出演:ジャック達(一色進・宙GGPキハラ・夏秋文尚)
with 大田譲(カーネーション
ゲスト:鈴木祥子
日時:2009年7月17日(金)
場所:吉祥寺MANDA-LA2
http://www.mandala.gr.jp/man2.html
開場/18:30・開演/19:30
前売 3,000円/当日 3,500円+1drink


■オープニング~中盤

アルバム『HILAND』のインスト曲「マラッカ」が流れ、曲が終わるところでステージにメンバー登場。あとで祥子さんが入るであろう生ピとマイクのスペースを空けているので、4人はなんとなく全体に右寄りのセッティング。そして1曲めは意外だった「みみずく」。いきなり、1曲めとは思えないぐらいグラつかされてしまう。

 

2曲めは、ここ最近のライブではガッチリ定番曲の「今すぐ帰りたい」。でも今日のジャック達、ちょっと感触がちがうなと感じたのは、一色さんが珍しくアコースティックギターだったからかな。私はロックバンドは、特にジャック達は、ギャンギャン暴れまくるツインギター、というのがやっぱり好きではあるのだけど、でも、これはこれで、この日だけの繊細なジャック達という感じで貴重だったかもね。一色さん曰く、祥子さんの生ピアノに合わせてアコギを持ってきたのだとか。後ろにはちゃんといつものサイケデリックテレキャスも出番待ちしてて、なんと一色さんは2台のギター運ぶために、前日と当日の2日、マン2に来たらしい(!)。

 

東京はちょうど今がお盆ということで、マイケル・ジャクソンの新盆の話題(笑)などをはさみながら(一色さん「ところでニューヨークはお盆は旧かなあ、新かなあ?」って…笑)、「Unhappy Birthday To You Song」。なんだかね、この曲もそうだし、この日はおしなべて、大田さんの存在感に圧倒されつくしたなー。エレキギターが1本だったから余計そう感じた面もあると思うし、それ以上にやっぱり、彼がサポートに入るようになってからの歳月と中味の積み重ねが、ジャック達での大田さんをどんどん自在にしているんだなあ、と思った。ほんと、大田さんのベースの安定感と自由さったら、もうジャック達で10年ぐらいやってるような感じ!頼もしい!ジャック達自体はいつもどっか、結成したてのバンドみたいなハラハラドキドキ感が満載なんだけどね…(笑)。

 

続いて「Picnic Family」。ファーストアルバムの曲に共通する、ある種の初々しいせつなさ(それは多分に私側の思い入れなのかもしれないけど)に、またもや見舞われる。さらに、「乙女座ダンディライオンだなんて!わかっていてもやっぱり、夏秋さんのドラムに撃ち抜かれてしまう。このメロディ、この詞、この楽器の音。不完全、という名の完全。つまり、ジャック達ということ。このバンドを好きな理由はここに全部ある、って思いながら聴く。

 

ライブで初お披露目のRAINDROP SERENADE」、すごくすてきだった!!!!一色さんのアコギの音から、キハラさんのエレキがギャーンと鳴ってドラムが炸裂するイントロダクション、かっこよかったー。(あんなこと書いたけど、アコギ、いいじゃんね~。)小気味いいバンドアンサンブルが勢いよく転がっていく感じ、ライブ映えする曲だと思ったなあ。

 

■ジャック達+祥子さん

ここで祥子さん登場して「ELECTRIC FINGERZ」。アルバムでもキハラさんがゲストで弾いてる曲だね。祥子さんは黒のピタTにブラックジーンズのロック姉ちゃんなカッコ、あいかわらずかわいすぎる。祥子さんの曲はぜんぜん知らなくて申し訳ない私なのだけど、この「ELECTRIC FINGERZ」の、ちょっとすさんだB級ロックな感じ、祥子さん&ジャック達のコラボレーションにピッタリだと(このあいだも思ったし、)今日も思う。

 

ここのMCで驚くようなニュースが…。正式に発表になったらまたそれは書こうと思うけど。祥子さんが、ジャック達の最新配信シングルシリーズを聴いて、「ロック魂に火がついて」、実現することになった企画だそう。それにしても…驚いた。詳報待ちます。さらにジャック達の演奏で1曲。

 

■祥子さんコーナー

ジャック達のメンバーがいちどステージを去り、祥子さんコーナー。生ピアノ演奏で、4曲ほど。曲名はわからないのだけど、途中演ってくれた暗くて重い曲(「paingiver」…かな?)が、すごくよかったなあ。この音楽が、こうしてここにある意味、をずしーんと感じさせてくれるような歌だった。暗くて重いのに、強いんだよね。強さって、明るさばかりから生まれるんじゃないって、それでいいんだって、そんな確かさをもらえたような気がした。

 

■ジャック達+祥子さん 

その2 祥子さんがふたたびジャック達メンバーをステージに呼び、コラボで2曲。最初の曲を紹介するときに祥子さんが「この曲にはバロックを感じる」「私はロックでも体育会系は好きじゃなくて、その点ジャック達の世界は文学的だと思う」と言ってたこと、惚れポイント同じだ~、深く深く頷いちゃう。で、「謎の帽子屋」。この曲の底に潜むうつくしさが、祥子さんのピアノでより鮮やかに描き出される。この日、どの曲でも、祥子さんとハモる一色さんの歌が、いつもの10割増でうまかったような気がしたんだけど、これも祥子さんの魔法かな? そしてお待ちかねのカバー曲。「グッバイ・マイ・ラヴ」って、また絶妙なトコ持ってくるなーと思ってたら、間奏で一色さんと祥子さんによるセリフのかけあいが始まって、これが延々、おっかしいのなんのって(笑)!「一色さん、私、男の人にすごく傷つくセリフ言われて。いまだにトラウマになってるんです。」「何、それ、聞いていいの?」「いいですよ。何て言ったと思います?『幸せにしてあげる自信がない』ですよ!ひどいと思いません?」「でもそれはさ、そのセリフに至るまでの原因があるんじゃないの?イキナリそのセリフは言わないでしょ」「でも私すっごく傷ついたんですよ」「いやでも何か原因があるんだよ。そこから学習しないと」…わははは!おかしすぎる!しかもその2人のやりとりのあいだずっと、バックで淡々と間奏を演奏し続けるキハラさん夏秋さん大田さん…。最高~、あー笑った。

 

■本編ラスト

4人に戻って、いつものジャック達。ここで次回ライブの告知MCがあったんだけど、ジャックフルーツ・シングルズの配信もいよいよ最終回を迎えるので、次のライブはタイトルが「ジャックフルーツ・ファイナル」。で「このライブでは、先着50名様に豪華プレゼントが付きます!これまでの『JACKFRUIT SINGLES』配信曲のバックアップが取れる、空CD-R!!」って(笑)。業者さんに見積もり取ってもらうときに「えっ、空ですか?」って言われたって(笑)。その空CD-Rはすごく品質がよくて、盤面の印刷もきれいだし、音も今までのCDよりいいぐらいなのだとか。「でも、その音質のいいCD-RにMP3の音を入れるという(笑)」。うははは、おもしろすぎるー。

 

4人ジャックで、最新配信曲の「地下室のエミリー」。イントロのコード、これこそ一色マジックだね…。こういうシンプルなロックを演奏させると、ジャック達ってバンドの地力がすごくよくわかる。いいギター、いいドラム、いいベース。たったそれだけで、それがすべてで、最高で。

 

MCはさんで「禁断のチョコレート・エンジェル」。この曲のキハラさんのギター、彼ののびのびしたやんちゃさが出てて大好き!またこの辺の(録音でも大田さんが弾いている)曲たちは、大田さんのベースがいいんだよねえ。一色さんがエレキに持ち替えたのも、たしかこの曲からだったかな、やっぱりジャック達はこの無鉄砲なツインギターが好きだなー。さらにたたみかけるように「東京一悲しい男」。ドライヴするイントロのカッコよさと、「わっきゃなどぅ!」の情けないまでのかわいさ。ほんと変なバンドだな(笑)、すてきすぎて悶える!夏秋さんのドラムにはあいかわらず爆破されそうになっちゃうし。は~、ダメだってば、もう…。

 

でも、何よりも、今日サイコーの1曲は、本編ラストの「JUMPER」だった。なに、あのキハラさんのギターのかっこよさ!!!!凄かったよ、ほんと…。ギターってあんな音出るんだ、ってビックリするようなすさまじい音。レスポールをあんなふうに鳴らせるギタリストってめちゃめちゃかっこよすぎるだろう。あの新しい彼女(レスポール)から、キハラさんがどんどんとんでもない音を引き出してる感じ。すげえーーーー。

 

■アンコール

アンコール。ジャック達が出てきて、祥子さんも呼ばれてピアノへ。祥子さんはお召し替えしていて、まぶしいような白のキャミドレス。い・色っぽい…。「I'll Get What I Want」、ちょっとラスカルズとかを思わせる小粋な曲、こういうののバック演るジャックもイカスよねー。そして大ラスは祥子さんのコーラス入りで「アーケード・カスケード」でした。

 

■これから

去年の11月に続く今回のジャック達と祥子さんのコラボは、前回の初見の驚きの替わりに、進行形の悪だくみのしたたかさを手に入れていて、これはもう今後も目が離せない!そ、「今後」が確実にあるらしいので。

 

そして、いつでも、ジャック達と誰かのコラボを観ると、そのはなやかな楽しさのあとに、「あー、あのどうしようもない4人組がどうしようもなく4人きりでいるところを観たいなー」(スミマセン、ココ大田さんを勝手に入れちゃってますが)とせつせつと思っちゃうんだけど…。次のライブ、9月27日(日)、待ちに待ったワンマン@ニューベリー!!ジャック達の完全なワンマンライブって、考えたら、去年の9/28にはじめて大田さんをサポートに迎えた「再起動」ライブ@ニューベリー以来、なんだよね。ほんとに、きっちり1年ぶり。待ってたよーーー…(泣)。新生ジャック達のこの1年、大田さんを引き入れてのこの1年、『JACKFRUIT SINGLES』を配信してきたこの1年、ジャック達にとって大きな意味のあったこの1年、をガツンと音のカタマリにし倒すようなライブになるんだろうな。すでに期待でパンクしそう。これは行かなくちゃね!前代未聞の特典「空CD-R」も付くし(笑)。

 

*セットリスト(from ジャック達BBS

01 みみずく
02 今すぐ帰りたい
03 Unhappy Birthday To You Song
04 Picnic Family
05 乙女座ダンディライオン
06 RAINDROP SERENADE
07 ELECTRIC FINGERZ (with 鈴木祥子
08 HAPPINESS? (with 鈴木祥子

09 謎の帽子屋(with 鈴木祥子
10 グッバイ・マイ・ラヴ (with 鈴木祥子
11 地下室のエミリー
12 禁断のチョコレート・エンジェル
13 東京一悲しい男
14 JUMPER

encore
15 I'll Get What I Want (with 鈴木祥子
16 アーケード・カスケード(with 鈴木祥子

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