月夜のドライブ

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「ハリケーン」on『GGKR ORIGINAL RECORDINGS vol.1』

画像用事があって、吉祥寺へ。で、用を済ませた後いそいそとタワーレコードの階段を昇る。22日に発売になったばかりの『GO-GO KING RECORDERS ORIGINAL RECORDINGS vol.1』目指して。昨年12月のライブ「HURRICANE NIGHT」で、カーネーション青山陽一さん+香取良彦さんの「ハリケーン」にブッ倒れた身としては、このメンバーでこの曲を録音してるらしいというウワサが聞こえてきた時点ですでに十分ゾクゾクしちゃってた。で、popholicさんのこの記事読んでますます、これは買わないわけにいかないってことで。

 

店内巡りつつ、でも、今お金ないしなー(自営だから給料日後とか関係ないのさ、ちぇっ)、う~ん、どうしようかな、買うのもう少し後にするか…なんて、ここまで来て迷うか!ってツッコまれそうな勢いで迷う。決めあぐねながらヘッドフォン耳に当てて、試聴機に入ってたCDの、トラック11をオン。「ハリケーン」ね。ああ、聴き慣れたこの出だしの不穏なメロディ。

 

でね。最初の「Get Back Home~」そしてサビの「この微笑はあと100年はつづくよ…」のところで、直枝さんと青山さんの声が重なるのを聴いたら、心がきゅんってなってタワレコのど真ん中でいきなり泣きそうになっちゃった。私がずっと好きで、今も好きで好きでたまらないもの。それは、まぎれもなくこの人たちの作る、この音なんだ。昔も、今も、変わらない。なんてことだろう。…って。

 

直枝さんと青山さんのギター。左から聴こえるのが青山さん、右のこれが直枝さん、だよね…、とそれぞれのギターの音色を耳でたしかめる。クールさの裏におだやかならぬ熱をもった青山さんのギター、ストレートでガッツがあってでもどっか甘い直枝さんのギター。ほんと、その音は彼らそのもののようで。そして、popholicさんも触れていた、中盤からのふたりのギターバトルとそこに絡む香取さんのヴァイブの音に気が遠くなる。なんたる凄まじい音像!クライマックスの矢部さんのドラムがまたおそろしいことになってるんだ。嵐のようにうねり、吹き荒れ、聴く者を巻き込んで、別世界へのトリップ、帰還まで10分間。最後にふっと、夢から醒めるようなエンディングに、背筋がゾクッとする。

 

魂抜かれちゃってるんじゃないかって心地で、試聴機で2回たっぷり聴いて、今度は塵ほどの迷いもなくレジへ行ったよ。

 

こんな凄まじくも深い音が日本のロックシーンにあるんだってことが、こんな音を奏でるミュージシャンたちが日本のロックシーンのここにいるんだってことが、はっきりと、この10分間でたしかめられる。とんでもない。とんでもなくヤバイ、この人たち。ああ、こういうロックに心が蹴躓いてどうしようもなくなっちゃうような人間に私をしたのは、間違いなく、直枝さんであり、青山さんなんだ。こうなったら責任とって(笑)、もうずっとずっと、共犯し続けてほしい。したたかに、日本のロックというこの場所で。

 

すでにこの曲ばっかり何回リピートしてるんだよってぐらい聴いてるんだけど、6回聴けば1時間、うっとりしてるあいだに一日終わっちゃいそう(笑)。ほんとスゴイよこの「ハリケーン」。他のトラックについては、またの機会に。

 

*『GO-GO KING RECORDERS ORIGINAL RECORDINGS vol.1』