月夜のドライブ

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【あとからメモ】さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』 @ 彩の国さいたま芸術劇場

(主にその日のツイートを中心にまとめたものを自分メモ用にあとからアップ。2022年04月)

 

さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』
作・演出:岩松了
出演:
さいたまゴールド・シアター
石井菖子、石川佳代、宇畑 稔、大串三和子、小川喬也、小渕光世、葛西弘、神尾冨美子、上村正子、北澤雅章、小林允子、佐藤禮子、重本惠津子、田内一子、髙田誠治郎、髙橋清、滝澤多江、竹居正武、谷川美枝、田村律子、ちの弘子、都村敏子、寺村耀子、遠山陽一、德納敬子、中野富吉、中村絹江、西尾嘉十、林田惠子、百元夏繪、益田ひろ子、美坂公子、宮田道代、森下竜一、吉久智恵子、渡邉杏奴
<ゲスト>
岡田正
<さいたまネクスト・シアター>
周本絵梨香、竪山隼太、堀源起、茂手木桜子、内田健司、中西晶、市野将理、白川大、續木淳平、井上夕貴、佐藤蛍、鈴木真之介、髙橋英希
■日程・会場:
2017/9/21[木]~10/1[日]
埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター(大ホール内)
■料金:全席自由席(整理番号付)
一般4000円、メンバーズ3600円
■上演時間:約3時間10分

 

 

9/30、さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』を観てきた!ゴールド・シアターは初めて観たのだけど、平均年齢78歳の劇団、という枠組みでこちらが予想する芝居をはるかに超えてた。年齢の印象以上に、なんと個性的で独特な集団なのか…!ゴツいもの受け取ったなあ…。

 

さいたまゴールド・シアター、観る前は「この年齢でこんなに動けるのか」とか、そういうところに驚くのかと思ってたけど、もちろんそこも十分驚いたけど、集団としてものすごく独特で個性的で、他のどの演劇集団とも違う芝居をしているのがなんか凄かった。なんとも言えない衝撃…!もちろん一人一人の芝居が「うまい」わけではないのだけど、なんというか、至るところにある綻びも粗さも、そのこと自体に存在感と説得力があって。

 

そして集団になったときのパワーが凄い。女たちの電車のシーン、男たちが働きに向かうシーン、全員の寄り合いのシーン。その「集団」をさらにイキイキと動かす井手茂太さんの振付がものすごくよかった!70代が80代が、なんて楽しそうに動き踊るんだろう!手に負えないほどのパワーを持つこの劇団に、そもそも何かを「制約」しようとしない井手さんの振付が、すごくハマるんだと思った。

 

客席に取り囲まれた何もない箱のような空間を、またたくまに自在に変幻させる舞台美術と照明もすごくよかった。シンプルなのにダイナミック。縦も横も高さも奥行きも、広さも狭さもフルに使っていて驚きの連続だった。それにしても。この集団自体の“存在感”を当初から想像していたのだとしたら、蜷川さんてやっぱり凄いなあ…。「演劇経験のない高齢者」を集めて劇団を作り商業的な公演を打つ…普通に考えたら無謀そのもの。それが「成功」という地平を超えてこんなにも独特な存在になる、なんてことを。

 

 

『薄い桃色のかたまり』配布のパンフより。ゴールド・シアターのみなさん、めちゃめちゃカッコイイ。でもお芝居はものすごくチャーミング。魅せられたなあ…!

 



彩の国さいたま芸術劇場、これまで機会がなく今日初めて訪れたのだけど、素敵な佇まいの建物!

 

 

 

それに、駅から向かう途中の路上に演劇人の手形レリーフがたくさんあって。蜷川さんはじめ、藤原竜也さん吉田鋼太郎さん勝村政信さん松坂桃李さん…等々とにかくたくさん。街が演劇を育てている、という感じがしてすごくよかったしうらやましかった。

 


【追記】
この『薄い桃色のかたまり』を観に行こうと思った直接のきっかけは、イデビアン・クルー井手茂太さんが振付を担当していると聞き、このインタビューを読んだことだった。井手さんの話と稽古の写真見てたら俄然公演観てみたくなってチケ取ってしまった。
https://dancedition.com/post-1409/