月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

【あとからメモ】カムカムミニキーナ『蝶つがい』 @ 座・高円寺

(その日のツイートを簡単にまとめたものを自分メモ用にあとからアップ。2022年04月)

 

カムカムミニキーナ vol.66
『蝶つがい』
作・演出: 松村武
出演: 八嶋智人 / 松村武 / 吉田晋一 / 亀岡孝洋 / 長谷部洋子 / 未来 / 田原靖子 / 大倉杏菜 / 元尾裕介 / 渡邊礼 / 菊川耕太郎 / 福久聡吾 / 栄治郎 / 柳瀬芽美 / スガチヅル / 柿崎智己 / 梶野春菜 / 清水芳成 / 丸山雄也 / 三科喜代 
仁藤萌乃 / 富岡晃一郎(ベッド&メイキングス) / 小林健一(動物電気) / 谷川清美(演劇集団円
東京公演 座・高円寺1
公演期間|2018年05月17日(木)~05月27日(日)
大阪公演 近鉄アート館
公演期間|2018年6月2日(土)~3日(日)
チケット料金|【通常】5000円 【割引回】4500円 【U25割】3900円(劇団予約のみ取り扱い)

 

f:id:moonlightdrive:20220401014708j:plain 

f:id:moonlightdrive:20220401014745j:plain

 

私は5/17(木)初日、23(水)、27(日)東京楽日、を観劇。

 

--------------

【5/17】

 

カムカムミニキーナ『蝶つがい』座・高円寺、初日観てきたーっ!やーカッッッッコイイーーーー!!!!高円寺駅までの帰り道、「やーカッコイイ…」ってうわごとのように言ってた。各論じゃなくて(それもあるけど)あんな芝居を劇団でやってる、そのことの壮絶なるカッコよさ!総体が!カムカムらしさは濃く煮詰められたままに、今までとまた違うさらに広い地平に躍り出たような作品だと思ったなあ。なんだかもう、芝居と呼んでいいのかも迷うぐらいの、枠を超えた表現。オリジナルなんて言葉が小さく思える、圧倒的に“ここにしかない”もの。

 

会場に入ると席にキャスト表が配布されてるんだけど、開いて見てまずそこで「!?!?」となる。なんだこれ!いやー松村さん凄いわー…。芝居の始まりからもう松村さん以外の何物でもなくて、私は大好き、うっとりだった。いつにも増してセリフに満ち満ちた芝居。なみなみと溢れるような言葉を自分の水瓶から次の誰かの水瓶へ、一滴もこぼさず高速で投げわたしていくような!しかも全員でそれを。

 

私はカムカム歴そんなに長くないけれど、昨日の『蝶つがい』観て、ますます劇団員の充実ぶりがすごいなーと。少し前まで若手と思ってた未来さんとか、田原靖子さんや長谷部洋子さん、もうそれぞれにのっぴきならない個性で、観るのが楽しみでしょうがない。すごい女優さんたちだよ…。ついこないだ入ったばかりに思える大倉杏菜さんや柳瀬芽美さんも、あんな重要な役でめいっぱい炸裂しててもはやカムカムにはなくてはならない役者さんと思えたし、菊川さんや渡邊さんの不敵な演技もそんな役者さんだったのか!とハッとするようだったし。若手さんの成長っぷりにも驚く『蝶つがい』。

 

そして客演さんの素晴らしさ今回も予想を超えてた…!仁藤萌乃さんの凛としたたたずまい、谷川清美さんの魅きこまれる可愛らしさ、胡乱さがカッコよかった小林健一さん、いまいましさがたまらない富岡晃一郎さん。何万人役者がいてもこの役はあなただ、と思えるぐらいハマってた!いやーすごい…

 

そして、八嶋さんすっごいよかったーーー。喋る喋る喋る八嶋さん!しゃべるやっしー大好き。カムカムで誰よりもテレビ出てるけど、こういうやっしー観ると誰よりも小劇場が似合う男だなーと思う。ひたすらカッコイイ…。

 

想像とか幻とかってふわふわしたもののように言われるけど、松村武さんのカムカムミニキーナのそれはズッシリ重たくてそのくせフルスピードでこっちに飛んでくるから、受けとめるほうも幻ごとズドーンと後ろの壁にめり込まされる感じ。めりめりめり…

 

--------------

【5/23】

 

マチネーで2回目観てきた!ヤバい…今日は八嶋さんのカッコよさに射抜かれて立ち上がれないぐらいだ…今までも好きだったけどその一万倍好きになっちゃったかも…。2回目だからかもしれないし今日サイド席だったからかもしれないけど…わーもう!正面からじゃわからないやっしーの魅力が!ダダ漏れてて!あれはダメだ惚れる…。何がキタって、やっしーが2回舞台上で早着替えするとこ…。一度は真っ暗闇の中で、もう一回は正面からの死角で、淡々と次の自分に成り変わる八嶋さん。普段彼がはぐらかしてばかりいるひたむきなプロ魂がその暗闇や裏でこそ見えた気がして、はぁサイド席ヤバかったよ…。

 

八嶋さん演じる大江の淡い恋、ささやかな幸せ、でも掴めそうでするりと手から抜け出してしまう蝶のはばたき、最初から最後まで「追う」人だった大江。せつなくてたまらなかった…。芝居の中の大江道隆と役者の八嶋智人、両方に二重に惚れちゃったなあ…ぽわーん…。

 

オープニングの、いつのまにか自分も謎に巻き込まれてるあの感じ、たまらなかったなあ。小林健一さんと富岡晃一郎さんという客演さん二人の胡散臭さが本当によくって。いかにもめんどくさそうなあの場あのメンバーの中、仁藤萌乃さんの清廉さ、キラキラで吸い込まれそうなほど!そして、未来さん仁藤萌乃さんの延長上に谷川清美さんという見事なキャスティング。一度観たらもう谷川さんしか考えられないぐらいの。あの最初の登場のシーン素敵だなあ、ハッとして、でもパーンと一気にすべてが繋がるような。谷川清美さん今回初めて拝見したのだけど、なんて魅力的な!

 

本当に好きな舞台だなと心の底から。ラスト、時間のメビウスの輪に巻き込まれ嵐と魔術に翻弄されまくった先に行き着いた、目の前に立ち上がってるシーンの綺麗さに涙がポロポロ零れてしまった…。

 

--------------

【5/27】

 

3回目、東京千穐楽観てきた!無理とはわかりつつ、全部のシーン、全部の出演者さんを目に焼き付ける思いで…。今日もまた新たな発見があった。愛おしい、離れがたい世界。そして今日も全力で八嶋さんに恋した…わーんほんとにカッコイイ…。

 

あまりたくさんお芝居を見てる方ではないけど、富岡さんはこれまでに松村さんと共演の阿佐スパ『はたらくおとこ』と、八嶋さんも出てた富岡さんのベッド&メイキングス『あたらしいエクスプロージョン』で拝見してて、今回の『蝶つがい』でなんかスリーカードっぽさ(笑)

 

富岡さんの今回のコービン役、すごくよかったなあ…。癒やし顔のくせしていまいましい性格、ほんと憎らしくてよかった。あの最期のクモンさんのとこに行っちゃうシーンの、可笑しみと哀しみが同居する感じもたまらなくて。ハムナラさんの行き場のない思いにも胸衝かれる今日だったな…。

 

何度も言うけど客演さん達すばらしかった。小林健一さんのボダイさんなんか、文字では書けるけど実際これどう演るんだろうと思えるような人物が、確かに目の前にいたものなあ。役者さんって凄い…!登場人物のひとりひとりがくっきり存在してて、みんなのことずっと忘れられなさそうだ。

 

 

2回めに行ったときにパンフ(DVD付き)とTシャツ買ったのだけど、DVDの冒頭、松村さんがくっそ難しい話しててサイコーだった(笑)。松村さん好きすぎる! 稽古風景も収録されていて貴重、役者さんたちの素と本気がどっちもすてき。

 

f:id:moonlightdrive:20220401014816j:plain