月夜のドライブ

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バンブルビー・クリスマス・ディナーショウ’05@横浜サムズ・アップ

画像はー。年末だというのにココロここにあらず。どうしましょ。カッコよかったなー、ジャック達…。ってことで、書けるかな、言葉足らずに決まってんだけど、昨日のライブの感想など。

 

バンブルビー・クリスマス・ディナーショウ'05』@横浜サムズ・アップ 出演:直枝政広(カーネーション)/上田ケンジ/ジャック達/神園さやか/椛沢崇昭トリオ

 

子連れハハ、何とか開場の18時ちょっと前にたどり着く。初めて入るサムズ・アップは、アメリカのダイナーみたいな感じのライブハウスで、テーブル席がステージをとり囲むように配置されてる。どの席からも見やすくてうれしい。とりあえず、ステージ脇の席へ。うはー、サイドからだけど、ドラムもギターもよく見えちゃう、はず…(熱)。あやさんが、「私のいる席のほうから、夏秋さんがくつろいでるのスッゴイ見えるよー!」とわざわざ教えに来てくれる(笑)。そう、奥のステージ脇のテーブルが思い切り出演者席になってて、みんなフツーに食ったり飲んだりしてるのだ。あ、ありがと(笑)…でもここから発熱してたらカラダ持たないんで…。

 

30分ほどして開演。まずバンブル金野さんが出演者紹介のMCをし、引き続き直枝さんがステージに上がり挨拶、そしてギターで1曲。ジーンズに黒っぽいセーターのラフな直枝さんを、こんなに近くで見るとドキドキしちゃうね…。弾き語りだと、声も雰囲気も、グッと近い距離感で。

 

■椛沢崇昭トリオ

トップバッターは、直前に出演が決まったらしい椛沢崇昭トリオ。全然知りませんが、バンブルビーのレーベルから音源を出している若者。これは…なんと言っていいのか…。バンブルのサイトのアーティスト紹介には「内省的ヘビメタ!宅録ブラックサバス!重いがキャッチーなリフと青臭いボーカル」と書いてあって、うはは、これ言い得てるかもね。やっかましいバックに高学年男児みたいな歌。キライじゃないけど、本人がMCしてたように、ごはんは食べにくい音楽かも(笑)。ガガッと2曲だけ演って撤収。

 

上田ケンジ

次が、上田ケンジさん。名前だけはそれこそKENZI&THE TRIPSの昔からよく知ってたけど、音を聴くのも見るのも初めて!なので、とても楽しみにしてた。まずね、ケンジさんのしゃべる声がスッゴク魅力的でうっとり。私が勝手に持ってたイメージと、全然ちがったー。もっとね、こう…恐い人をイメージしてたのだ。そんなこと全然なくて、声も喋り方も、ぼっそりしててやわらかくて。歌もすごく素敵だったな。ギター+バイオリン+キーボード、という編成で奏でられる曲は、凍てついた夜に浮かぶ小さな月みたい。ひんやり冷たくて、ちょっとねじれていて、透き通ってる。この日、「OK」という曲の入ったCDを全員に配布してくれたんだよね。あとで聴こうっと。上ケンさん、4曲ぐらいやって終了。

 

神園さやか

一色さんが前のライブで「彼女が一番集客多いらしい」と言っていた(笑)、神園さやかちゃん。たしかに、明らかに彼女目当てらしきファンの姿はちらほら。昨日は写真撮影OKだったので、激写熱写してる方もいましたです。ゴスロリ衣裳に身を包んださやかちゃん、若干19歳だそうですよ。でも想像してたほどエグくなくて(何を想像してたんだ)、むしろ、今どき珍しいくらい素直で丁寧なしゃべりのカワイイ女の子。さすが演歌歌手、人間ができてる。あとのMCで直枝さんが「CD屋で営業で歌うとか、俺らでもいまだに根性いることなのに、それを10代でやってるってのはすごいと思う」というようなこと言ってたけど、ほんとだね。いやしかし、シビレました、いろんな意味で(笑)。今売り出し中の新曲「おじいちゃん」、それから「木綿のハンカチーフ」「木枯らしに抱かれて」などの歌謡曲のカバー、それと何曲か歌ったのだけど、基本的にバックはカラオケなんで、日曜のデパート屋上の催しを見てるような。私何見に来てるんだっけ、と(笑)。最後の「おじいちゃん・ボサノヴァバージョン」ってのが、アコーディオンcobaさんが演奏してる(そうだ)本格ボッサ・オケに、♪白髪が増えたねおじい~ちゃん♪とかいう歌が乗っかっちゃう、とんでもないシロモノ。いやイイ経験しました。

 

■ジャック達

そして、いよいよ!お待たせジャック達~。あーもう私また、セッティングの時点でドキドキしちゃって大変。いつ見ても、この4人の組み合わせは、ヘンテコでカッコイイなー(どんなホメ言葉だよ)。どこをどうつつくとこんなメンバーが集まるんだか、音楽の神様の気まぐれにマジ感謝。一色さんが「お待ちどうさま!『おじいちゃん』がやってきました~」とイキナリ笑いとって、「Strange Move」!うはーカッコイイ(泣)!ドラムもベースもギターも極上のストレートなロック、そこに一色さんのへなへなボーカル、もう最高!ああ、キハラさんも一色さんも夏秋さんの手元までよく見えちゃって、目眩しそう…。

 

1曲終わってスグに「Eastend Jukebox」、あ…この2曲、両方ともこないだのライブで演らなかったやつだ、うれしー。もう何度書いても同じことしか書けなくてバカみたいなんだけど、夏秋さんのドラム、めちゃカッコイイ…。この「Eastend Jukebox」の演奏、ものすごかったよ。何かね、空中の見えない一点で、バンドの音がピンと張り詰めながらつながってる、そのギリギリのバランスを信頼しながらお互いが自由に音を出してる感じ。夏秋さんのドラムも、キハラさんのギターも、一色さんのギターも、ピートさんのベースでさえも、どっか行っちゃいそうなぐらい奔放な軌跡を描きながら、ダイナミックに行き来してバンドの音を作り上げている、その強靭さ!最少の楽器で、なんてスケールの大きいバンドサウンドを鳴らすんだろう、この人たちったら…。

 

一色さんのMC、絶好調だったねー。もー爆笑しまくり、お腹痛い~!次に出てきた直枝さんも「ジャック達で笑いすぎちゃって…」とか言ってた(笑)。アットホームなイベントだからか、お客さんも今日は分け隔てなくウェルカムな感じで、反応がよかったし。「今日僕らのCDも売ってます。今日はちゃんと中味入ってますんで。(場内爆笑)レコード屋に並んでるのはジャケットだけなんですけどね。今日はもう3点セット!プラケースも、ジャケットも、CDもついてます。(さらに爆笑)」あー、おっかしー。「奥歯にピザの挟まったような…」を連発して客席を何度も笑いの渦に突き落としてた。

 

と、その爆笑が唇の端から逃げ切らないうちに「My Beautiful Girl」のイントロだもん、もう、だからこのバンドには参っちゃう。なんてバカバカしくて、なんてせつないんだろう。どうすりゃいいのよ、ほんと。私たちのバカらしくてちっぽけな人生は、こうやって、くだらなさとせつなさのあいだを行き来しながらただ過ぎていくんだよね。そしてそこにしか、ほんとに貴いものなんてないんだよね。ジャック達の音は、一色さんの歌は、いつも私にそんなことを囁くんだ。あー。このギターのリフ…。気が遠くなる。泣きそう。

 

で、思い切りじーんとしてたら、次の「みみずく」の入りで、またやってくれました一色さん(笑)。「♪こんな~…あ、もう一回。」音うまくとれずやり直し、にまた場内爆笑。一色さん、同じこと10月のライブでもやってた、いいなあ、この反省のない図々しさ(笑)。もうメンバーもこれしきじゃ全然動じず、夏秋さんなんかおっかしそうに笑いながらも、平気ですぐに美しいシンバルの音に入っちゃうもの。ああ、そしてこの轟音ギター。今日もぶち切れるキハラさん。クソカッコイイよー、ほんとにこのバンド。今日のこの曲も、凄かった…。一色さんのボーカルが抜けて、ふと目が醒めたようにギターが静まるラストで、いつも鳥肌が立つ。そして、間髪入れず「What's New Love Song」。もう、間奏の夏秋さんのスネア、ずっと見つめながら聴いてました。いくら見つめても、この曲が私にもたらす言いようのない感情の、その不思議さは解明できないけれど。

 

最後のMCで一色さんのこんな話。「新曲をリハでやるとき、ピートさんが『詞がわかんないとベース弾けなーい』っていうんで、とりあえず歌詞のついたものを持ってかなくちゃならないんだけど、このあいだ新曲持ってったら『またラブソングかよ』って言われまして(笑)」あはは、出た、ピートさんの悪態つき(笑)。でも「ジャック達はね、悪いけどラブソングしか歌いません。この世に恋の歌以外に何歌うようなことあるのよ」って!かっちょえーーー。場内からもヒューーーって。だから私、一色さんがジャック達が好きなんだ!で…♪さよならサンセーット…「地球はまわる」だよ…。もう、泣く。このバンドといっしょなら、もう何がどうなってもいいよ私。

 

直枝政広

…ほんとは、ここを知りたい人が一番多いんだと思うけど…ゴメンナサイ、直枝さんはちゃんとフルでは聴けなかったのだ(泣)。ジャック達のあいだ膝で寝ていた4歳児が目覚め、グズり始めてしまい…。直枝さんのあのゴリゴリのギターと甘い歌、堪能したかったんだけどなー。このあいだ亡くなった羅針盤のチャイナさんの思い出に絡めて演ってくれたニール・ヤングの「シナモン・ガール」なんか、すっごい重くてクレイジーでカッコよかった。でもこのあたりで、致し方なく外へしばしのお散歩へ、トホホ。散歩から戻ってきてしばらく、入り口のほうで音だけ聴いてたんだけど、ちょうど「今日は客席に加藤いづみさんが来てて」って。「Sweet Baby」のコーラスかわいかったなあ。そして「Jucy Lucy」でした。直枝さんソロはいつかリベンジを…。

 

■アンコール

すんげー長くなってきちゃったので(ジャック達で書きすぎ…)、ここは事実のみをカンタンに。いや事実のみでスゴさが伝わるでしょう。ちょっとソデに引き上げた直枝さんがすぐに戻ってきて、「アンコールです」と自ら宣言(笑)。1曲めすっごいよ、右からギターに一色さん、真ん中ギターに直枝さん、左にベースで上ケンさん、そしてピアニカで加藤さんと並び、奥のドラムに、ミニスカサンタの神園さやかちゃん。「これ、すっごい絵だよ」と上ケンさん(笑)。で、さやかちゃんがテレビの企画でこの曲のドラムを叩いたという「Please Please Me」!うはは、すっげーな。直枝さんや一色さんなんてひねくれモノは、ビートルズのカバーでもこの曲はまず演らないだろうから、聴けて貴重だったかも~!そのあとは、バンドがジャック達に!ドラムに夏秋さん、ベースにピートさん、ギターにキハラさんと一色さんと直枝さん、コーラスに加藤さんとさやかちゃん、でーーーーー「愛のさざなみ」のイントロ~~~~!!どどどどーしよーーーーーっ。もーさ、こないだの鳥羽さんのこれも泣いたけど、今日のギタリスト3人もクレイジーな人ばっかで、超良かったよーーー!さやかちゃん、一色さんという(親子のようだな…)、歌謡エッセンスもバッチリ入ってたしね。で、最後がーーー。もう、ほんと、ブッ倒れて気失うかと思った…「夜の煙突」ーーーッ。もうこれは無条件にカラダが反応しちゃうからしょうがない。夏秋さんのドラムが、めちゃカッコよかったーーー、ほんとカッコよかった(泣)!!いやもちろん「煙突」は矢部さんが叩くのが最高に決まってるし、夏秋さんはジャック達を叩いてるときの方が最高なのに決まってるんだけどさ!夏秋さんが「煙突」叩いてるっていう、私にとっては何だかもーワケのわからない状態が、ただひたすらレアで、アタマおかしくなりそうだった。個人的には、「煙突」に全然似合ってないピートさんと、客席から思わず飛び出したあの“振り”を見渡してビックリしてるキハラさんの表情が、おっかしくてしょうがなかったんだけどね(笑)。

 

うわ。くそ長げー。そしてこんなことに歳末の時間をかけている私のどうしようもなさをどうしよう。ということで、ジャック達びいきのBLOGなんで、ジャック達のみセットリスト(すみません)。

 

Strange Move

Eastend Jukebox

My Beautiful Girl

みみずく

What's New Love Song

地球はまわる

 

ジャック達、たった6曲だったけど、なんかギュッと濃く凝縮されてて、よかったなー。子連れ事情で行くのも観るのも大変だったけど、それをおぎなってあまりある楽しいイベントだった。そうだ、「行きたいけど子連れじゃなー」と悩んでたとき、バンブルビーの事務局に問い合わせたら「子連れでの入場は大歓迎です」と返信くださったので、行くことができました、アリガトウ。

 

あー次のジャック達はいつになるんだろう…。このバンド、見るたび進化しているような気がして、こわいくらい。目が離せない。