月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

私的スティーヴ祭り!その1

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この何ヵ月かいっちばん聞いてるCDかも。Steve Miller Bandの、King Biscuit Flower Hour Live二枚組。これ自体は2002年に出ているCDなので、ちょっと後追い。ライブ自体は73年&76年のものなので30年も後追い。がしかしこれが、カカカカッコイイイーーーー!!何度聞いてもブッ倒れます。このCDを買ったキッカケは、元グランドファーザーズ西村哲也さんがご自分の日記で絶賛していて、「1曲目のスペースカウボーイ、このオープニングで何も感じない奴はおかしい」とまで言い切っていたので。いやーもう今や私も、人にすすめるなら同じこと言っちゃいそう。

 

洋楽に疎い私は、「アブラカダブラ」のヒットしか知らずスティーヴ・ミラー・バンドって80年代のバンドだとばかり思ってたのですが、なんと68年デビューの人タチ。キング・ビスケット・フラワー・アワーは有名なラジオロックショーで、私も高校生の頃、FENでときどき聞いてた。それにしても、ほんとに4人でやってるのだろうかという演奏のスゴサは鳥肌もの。西村さんも特に1枚目(73年のライブを収録)がお気に入りと言ってたけど、1曲目「Space Cowboy」のイントロもめっちゃくちゃイカシてるし、曲と曲のつながりがいちいちカッコよすぎる!スティーヴのMCから5曲目「Gangster Of Love」が始まるくだりなんてホント失神しそうです。このスティーヴ・ミラーという人、おっそろしいギターと歌のうまさ。どっちかができるってだけでも尊敬の対象、それがうまければもう崇拝の対象なのに、こんなシビれるギターを弾きながらこんなカッコよく歌えるなんて、なんたることだろう。人口2億人もいれば(アメリカね)こんな天才も出てくるわけか…。その天才さを、技術的にうならせることに使うんじゃなくて、グルーヴィなポップミュージックとしてどかんと出してくるとこが潔くていい!それにね、このCDのライナーノーツでTodd Park Mohrという人が散々彼をホメちぎった後「でも、器量に関しては、もしあなたがスーパーマーケットで彼とぶつかったとしても、彼とは気付かないだろうね」と書いているように(私の訳なのでいい加減ですが)、容貌はロックスターらしからず何だか庶民的、そこも妙にいいなあ。

 

ライブで胸の奥を射抜かれてしまうと、私はそのバンドと、もう後戻りできない本気の恋に落ちてしまうことが多い。ムーンライダーズがそうだったし、カーネーションがそうだった。ライブってやっぱり、レコードとは違う意味で、その音楽の持ってる精神がどうしようもなくあふれてしまう場なんだろう。そこで、それにヤラレてしまったら、もうなすすべがないのだ。

 

遅すぎるファンの私だけれど、これからいろいろ彼らの音を買い足していくのが楽しみ。まず聞いてみた「The Joker」も「Fly Like An Eagle」もムチャかっこよかった~。

 

*「KING BISCUIT FLOWER HOUR PRESENTS THE STEVE MILLER BAND」