月夜のドライブ

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「馬鹿どもの夜」

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ジャック達にすっかり熱を上げっぱなしの私、“ひとり夏秋さん祭り” 開催中~。ってどんな祭りだ…。痩身ドラマー・夏秋文尚さんが叩いてるCDはやけにたくさん私の家にありますが、今日は朝からこれをリピートしまくってる。鈴木博文さんのソロアルバム『bonyari bonyari』の7曲め「馬鹿どもの夜」。これが…異常にカッコいいんだ、また!

 

2003年に出た博文さんのこのソロアルバムは、基本的にはほぼすべてを自分で演っている作品なのだけれど、4曲めの「くれない埠頭」(言うまでもない、ムーンライダーズの名曲のセルフカバーね)と、この「馬鹿どもの夜」だけは、バンドで録音されてる。そのバンドったらあなた、「Drums夏秋文尚、E.Guitar青山陽一、E&A.Guitar西村哲也、Keybords伊藤隆博」。ああ、もーこのクレジットだけで私ぶっ倒れちゃう…。川口さんと青木さんこそ参加していないものの、これはそのまま、こないだ書いた GREAT SKIFFLE AUTREYじゃん!夏秋さんのドラムに青山さんのギターに西村さんのギターだよ?そこに博文さんの歌がのっちゃうんだよ?(だから見りゃわかるってば…。)とにかく聴くたびガッツーンとそのカッコよさに参っちゃう曲。ハンパじゃない。

 

曲時間がこれまた長い、10分14秒!あなたたちはグレイトフル・デッドかっていう…。でもね、アルバム74分時代にありがちな、どうでもいいことを薄めてダラダラのばしてるだけの10分越えとは、キッパリ違います。楽器ひとつひとつが相手とわたりあう緊迫感が、並じゃないんだよ、もーほんとカッコイイ。最初はわりかしだらりーんとした感じで始まるのがまたデッド的なんだけど、それが次第にスリリングな空気を帯びてきて、しまいにはものすごい迫力モノの演奏に…もーたまんない、この感じ…!左から青山さん、右から西村さんのギターが聞こえてくるんだけど(たぶんそう)、この2人の絡み具合聴いてるだけで意識がどっか飛んじゃいそう。青山さんのギターは肌を撫でるようななまめかしくも色っぽい音色で、西村さんのギターはクレイジーにトンガった挑発するような音で、そしてそれぞれが絡み合いながら絶頂に駆け登っていくのだ…うー、どうしよう…(泣)。夏秋さんのドラムもやっぱ大好き、特別派手じゃないんだけどものすごく「イカす」音なんだもん。そして、彼のドラムの飄々とした持ち味が、バンドのゆる~い音を許容する懐の深さにつながってるのだ。そういえばこの「馬鹿どもの夜」、一昨年の8月26日に録音されてるんだよね、確か。青山さんが日記で「40歳の誕生日を博文さんの録音で迎えた」と書いていた記憶。

 

この曲、博文さんの歌詞も歌も凄みがあって、息を呑む。50オトコの開き直りと覚悟は、とんでもないもんだと思うよ。下手な若者よりよっぽどヤバい。博文さんには、ずっとこのまま、やさぐれた大人でいてほしい。そういう人じゃなきゃ、こんなバンドサウンド出せないから。

 


しかし…私、あきれるほどいつも同じこと書いてるね…。夏秋さん、イカすー!青山さんのギター、素敵ー!西村さんのギター、シビレるー!博文さん、カッコイイー!ってね。だってほんとにそうなんだもん。これは一生治りませんねもう。恋の病。

 

*『bonyari bonyari』鈴木博文