月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

「GET CULT」

この2日ばかり聴いてたCD。タイツの『GET CULT』。タイツは、そう、現「ジャック達」の一色進さんが、80~90年代にやっていた伝説のバンド。この『GET CULT』は93年の作品。だけど私、このアルバム、当時買ったもののあんまり聴いた覚えなくってね。前にも書いた『ラジオ・デリカテッセン』(89年)は、それこそある時期、朝から晩まで聴き通しだったんだけど。93年ごろ、私の気持ちは、もう、音楽という場所から滑り落ちてたんだ…ね。

 

私のレコ棚からあらゆるCDがすっぽり抜け落ちてる時期は、たぶん、90年代初めごろからの約10年。音楽、全然聴かなかった。その10年のあいだに、グランドファーザーズは解散して、タイツは解散して、いろんなバンドが消えて。カーネーションは、形を変えながらバンドを続けていて、ムーンライダーズも続いていて。そのひとつひとつは、そのころの私とはまったく関係のないところで起こってた。

 

ずっとCD棚に突っこんであったこの『GET CULT』を、今ごろふっと聴いて、今さらだけど、すごくよくってね。一色さんはこの頃も、その前も、その後も、ずっといい曲を書き続けてたんだ。私が、その音の向こうにいようがいまいが、ただひたすらね。

 

なんか、うまく言えないんだけど。大切なものは、ぎゅっと抱きしめてないと、って思うんだよ、最近すごく。私にできることはそれぐらいなのに、それさえも、なかなかちゃんとできない。生活と、音楽を、“versus”では結びたくないんだ、できればね。でも、その手前で、空回りしたり、もがくばかりだったり。

 

いい音楽を送り出してくれる人たちはいつでもとてもタフで強くって。その強さについ甘えてばかりいる。

 

うまく言えないな。とにかく、大好きな人たちが音楽を続けてくれていることの貴さに、私はどうすれば報いられるんだろう、と思う。大好きだよ、みんな。ジャック達もムーンライダーズカーネーションも、青山さんの音も西村さんの音も。ずっとぎゅっと抱きしめていたい。ただ、それには、私はまだまだ弱すぎる感じ。

 

何か今日は変なエントリーになっちゃった。

 

 

一色さんがこの『GET CULT』の最後の曲で、歌ってくれてる。

愛してるよ

過去も未来もみんな許すよ

(「VIVA!」)

 

そう? うん、ありがとう。…勝手につぶやいて、それでちょっと救われる。

 

 

*『GET CULT』タイツ