月夜のドライブ

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【あとからメモ】カムカムミニキーナ『スワン・ダイブ』 @ 本多劇場

(主にその日のツイートを中心にまとめたものを自分メモ用にあとからアップ。2022年05月)

 

カムカムミニキーナ劇団旗揚げ25周年記念公演
『スワン・ダイブ』
2015年5月16日 (土) ~2015年5月24日 (日)
本多劇場
全席指定(一般):土日6,300円(税込)
全席指定(一般):平日6,000円(税込)
【キャスト】
武田航平/明星真由美/村岡希美/福田転球/大神拓哉(ボクラ団義)/さけもとあきら/八嶋智人/松村武/藤田記子/吉田晋一/未来/田原靖子/米田弥央/田端玲実/佐藤恭子/亀岡孝洋/長谷部洋子/元尾裕介/藍山彩/正木航平/菊川耕太郎/福久聡吾
【スタッフ】
作・演出:松村武/美術:中根聡子/音楽:土屋玲子/照明:林之弘(六工房)/音響:山下菜美子(mintAvenue inc.)/衣裳:木村猛志(衣匠也)/舞台監督:原田譲二/演出助手:山田翠/演出補:藤條学/制作:蓬田恵美子/企画・製作:カムカムミニキーナ

大阪公演
2015年5月30日(土)・31日(日)
ABCホール

奈良公演
2015年6月6日(土)
やまと郡山城ホール

 

【5/22】
カムカムミニキーナ『スワン・ダイブ』観劇!相変わらず、カムカムミニキーナでしか観られない、広がりまくる物語。客演さんみんな素晴らしかったなあ。もちろん、それを底でしっかり支える劇団力あっての。

 

噂の、松村さん八嶋さん吉田さん、旗揚げメンバーの絡みシーンおかしかった〜。福田転球さんとプリタさんの、芝居のしつこさ300%の夫婦役もよかったわぁ。村岡希美さん流石だったし、さけもとさんの存在感とか、客演さんみんなよかった。でも何といっても武田航平さんに惚れ惚れー。

 

諏訪が主な舞台かと思ったら意外にそうでもなくて、伊勢も大阪も出雲も。こんな芝居、松村さんしか書けないだろうなあ。すごい物語を紡ぐものだなあ。観に行くこちらも、長編小説読み始めるぐらいの気合で芝居観る。勝負するぐらいの勢いで。

 

【5/24】
カムカムミニキーナ『スワン・ダイブ』本多劇場、東京楽日観てきたー。金曜日に初めて観たときよりなんだかズシーンときちゃって、甲賀三郎(八嶋さん)が朔の身代わりになったところで涙がポロッ、ラストでまたポロポロッ…。すべての、最後には御柱となって消えゆくしかなかった者の思いに衝かれて…。

 

誰もが誰かの犠牲になり続けて、勝者もいないけれど、生の営みはたぶんそれでも続いていく。『スワン・ダイブ』というお芝居、作りものというより何だかもう、松村さんの筆を・舞台上の役者さん達を通して、古の時間が「確かにそこにあったもの」を叫び伝えてくる物語のように思えたなあ。

 

それにしてもつくづく、八嶋さんは凄い役者さんだなー。飄々とお芝居してるようでいて、同じようにやっても誰もあの存在感出せないだろう。可笑しさと凄まじさの、その“ダイブ”の距離。どちらもが、同じように、最果てで屹立してる。

 

初回に観たとき後方の席から全体を見わたせて、今日は前の方で役者さんの表情を堪能できたのもすごくよかった。火無智が初めて発した(でもみんなには聞こえなかった)言葉が、それだったのか…!というのも、今日至近距離で未来さんを見てて初めてわかったし。

 

『スワン・ダイブ』2回観て、どうにも心捉われるのが穴山家の一族。福田転球さんと藤田記子さんの超絶テンション高い夫婦の可笑しさ。そしてそれが、光のない地下の世界で真っ黒になって鉱脈を掘り続けるだけの生活を、明るくやり過ごすための方策だというのがわかってくるせつなさ。最後のほう、バックで穴山家の家族が揃ってバレエの振りを踊るシーンがあって、それは演出上のたまたまの配置だったのかもしれないけど、今日それを見た瞬間、明るく振舞ってた穴山梅も牌も、本当は長女や次女のように自由に翔んでみたかったのかもなあ…と思えて、勝手にすごく泣けちゃった…。