月夜のドライブ

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こまっちゃクレズマ、NEWDAY 『変わったジャズの日』Vol.2 @ 新宿Naked Loft

画像昨年12月の「冬ぶり」に行けなかったので、私はすごく久々のこまっちゃクレズマ。そうだ、あの10月の梅津さん還暦コンサート以来だー。今回は時間は短かったけど、すごーく楽しくて、やっぱりこまっちゃクレズマいいなあって、心から思ったな…。

 

2月28日(日)新宿Naked Loft
~Newday presents~『変わったジャズの日』Vol.2

【出演】
「こまっちゃクレズマ」
梅津和時(sax,cl)
多田葉子(sax)
松井亜由美 (vl)
張 紅陽(acc)
関島岳郎(tuba,recorder)
夏秋文尚(ds)

「Newday」
浜野謙太(Tb)
橋本剛秀(Sax)
中尾勘二(ds)

OPEN19:30 / START20:00
前売¥2,500(+1drinkから)
当日¥2,800(+1drinkから)

 

 

■こまっちゃクレズマ

というわけで、私は今回はじめて訪れるネイキッド・ロフト。イベント用の会場と認識してたんだけどライブもできるんだー…と思いながら職安通りにたどり着いたら、ハコ自体もだしステージめっちゃ狭いんですけど!こまっちゃ6人乗るのかしら…。開演時間になり、NEWDAYの橋本さんのMCに導かれ、店の外からメンバー登場。お得意の客席練り歩き(といっても店狭いから数歩で着いちゃう感じだったけど)を見せながらステージへ上がる。ぎゃらこさんなんかは完全にはみ出してたけど(笑)、いちおうドラム、テューバアコーディオンサキソフォン2人、ヴァイオリン、という大所帯がちゃんと並んでた、すごい!

 

当然、客席と演奏者の距離も近く、曲が進むうちに、客ごと、というか店ごと、こまっちゃワールドにさらわれて、うねりの一部になって躍動しちゃってた。ダイナミックかつお茶目な音に翻弄される気持ちよさ!そして一方に、6つの音のストーリーをひとつひとつ仔細に見入る恍惚も。夏秋さんのスネアのテンションの強さと独特な響き、ぎゃらこさんのサキソフォンのやんちゃっぷり、関島さんのテューバのうっとりするような深い音、松井さんのヴァイオリンのハッとする妖艶さ、梅津さんのサキソフォンクラリネットの温かみと気迫、そして私は見るの2度めの張さん(すてきー、惚れるー)のきりりとたおやかでときに激しいアコーディオン。6人のミュージシャンに次々視線を移しては、そのたびそこで、その楽器の魅力に強く引きこまれる。あーこまっちゃクレズマ、いいなあ…。

 

おなじみのナンバーに新曲なども取り混ぜたセットリスト。疾走しまくる「Cigany Himnusz」あいかわらずカッコよかったなー。張さんがお休みしてたあいだはあまり演っていなかったという張さん曲「JINTA」は7拍子!「去年いっぱい演奏してたらフィギュアスケートの曲に使われたかもしれないね」と言う梅津さんに、ぎゃらこさんや松井さんが「踊りにくいでしょう~(笑)」とツッコんだら「いや、7拍子だから3回転半ジャンプを2回やるのにちょうどいいんじゃないかなって」…爆笑!!そうそう、メンバー紹介のときには、(梅津さんサイトのtwitterなどではすでにチラッと出ていたけれど)ドラマー夏秋さんに赤ちゃん誕生、の報告もあって、会場からも温かい拍手。お祝い気分に満ちてたね。夏秋さんほんとうにおめでとうございます!

 

大大大好きな「ウェスタン・ピカロ」も聴けてうれしかったなー。イントロのフレーズ、還暦コンサートのときの豪華なホーン陣にも感激したけど、梅津さんとぎゃらこさんの孤高に勇ましい音にはやっぱり打たれる…。そしてメンバーのソロ回し、どの人もすばらしく素敵だったけど、個人的にはやっぱり夏秋さんの果敢なドラムソロに墜ちる…。あんな音、いったいどこから出てくるんだろ。最後は「HAVA NAGEELA」「ALE BRIDER」だったかな、こまっちゃクレズマのたくましく猥雑な音が新大久保のあのあたりの空気に溶けこんで、すごくよかったー。ああ、こまっちゃクレズマやっぱすごくいいな…、次こそはワンマンでたっぷり観たい。

 

■NEWDAY

ハマケンファンではないものの、福島ピートさん関連イベントでSAKEROCK・キリングフロア・在日ファンクと浜野さん参加バンドを意外に観てるなあ。このNEWDAYが4つめになりました。トロンボーンサキソフォン、ドラムス、という変わった編成。欠けてて、自由で、おもしろかった。スカスカで過激で。個人的には、(関島さんとのストラーダなど)完璧「ホーンの人」だと思ってた中尾さんが(ds)というので、ライブ告知見たときからびっくりしてたのだけど、ほんとに叩いてた!しかもものっすごく独特でカッコイイドラム。びっくりしたー。あの独特なドラムの上に乗ることで、橋本さんと浜野さんの音がより解き放たれてるようにも感じた。浜野さんのJBな動きも炸裂してたー、あ~おもしろかった!

 

■アンコール

なんとこまっちゃとNEWDAYの全員でNEWDAYの曲をセッション。もちろんステージに全員乗りきるはずもなくて、ミュージシャンが大幅に客席にこぼれ出る形。ていうか密接。う…梅津さんが、めめめ目の前に…。文庫本読むときの文庫本ぐらいの…。あまりにも近いので、指の動き、じっと見ちゃった。梅津さんの音って、激しくてもやっぱりどこかこっくりと深い温かみがあるんだなーと思った。はー、贅沢な体験だったな…。

 

 

「変わったジャズの日」、うん、占めている楽器はジャズ的ながら、どちらもあんまりジャズでもなく、ヘンなもの観れたなー。こまっちゃクレズマもNEWDAYも、歌舞伎町を抜けたあのあたりの場末な空気にとっても似合うバンドで、いい組み合わせのいいライブだった。こまっちゃクレズマは、今年いよいよニューアルバムを出すつもりだそうで、それも楽しみ!!