月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

Here we go 'round・・・moonriders 2009 @ SHIBUYA-AX

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ムーンライダーズ
Here we go 'round・・・moonriders 2009
4/21(火) SHIBUYA-AX
open 18:00/start 19:00
1F指定・2F指定 各¥6,300 1F立見\5,250
 

 

大雨の渋谷を駆け上がりAXへ。売り切れちゃうんじゃないかと心配だった限定CDだけ買って、ギリで中に滑り込む。かしぶちさんがほとんど見えない以外はわりとメンバー全員が目に入る席。しかし、AXのステージって広いなあ。1,2,3月のLOFTと比べると、会場があったまるのにちょっと時間がかかっちゃう気がするのは仕方ないか…LOFTと比べちゃいけないね。あと、先週サンプラザのタツローさん聴いたばかりだから余計そう思うけど、AXってでかいガレージみたいな音になる。塊にならずにハコごと鳴る、ような。そういう意味でもちょっと、こう…音にノルのに時間がかかるかな。私だけかもしれないけど。それにしても、ステージに君臨して主を待つ7つの楽器スペースは、静かな城砦のようにうつくしい。

 

■オープニング

BGMに乗ってメンバー登場~。並びは前列左から武川、慶一、博文、良明、後列左から岡田、夏秋、かしぶち。おお、なんだかみんな、赤×黒な衣装だ(その意味合いは後でわかるのだが)!1曲めイキナリ無防備都市ってカッコイイーッ!ここ3カ月のロフトライブの体温の高さ思わせるオープニング。「Video Boy」「シリコン・ボーイ」のBOY2連発、それほど好きな曲じゃないんだけど(ってこんなことばっか言ってスマン)、こうやってライブで聴くとやっぱいいんだよなー。「スイマー」は文句なしのカッコよさ!

 

ロフトとちがってAXは後列が高くなってるので、岡田さんかしぶちさん夏秋さんが客席からちゃんと見えてうれしい。かしぶちさんと夏秋さんのツインの存在感、際立ってたなー。そして2人のドラマーが叩きまくっても、平然と受け入れられるライダーズの音の分厚さ図太さがすげえ。ふつうのバンドじゃ無理だよね。かしぶちさんはほぼスティックしか見えなかったんだけど、2つのドラムセットのシンバルが同じタイミングで震えるの見るとゾクッとする。

 

■前半

MCはさんだとこで、ひずんだギターがどろろろろ~ん、キターーーー「Morons Land」!!!!うへぇ、この気味悪いイントロダクション、好きすぎるぅぅぅ!!!!もう、今のライダーズの魅力全開だと思うんだよねえ、ホント、個人的にはこんなのばっか演ってほしいんだけど。気持ち悪くてサイコー!!2コーラスめで入るかしぶちさんのボーカルはやはり女子のハート直撃のうっとり度合い。(いや男子もうっとりしてるかもしれないけど。)慶一さんが間奏でぴゅーぴゅーとアンデスの音入れてて可笑しかったな。続く「ぼくはタンポポを愛す」ヤバかった…。どこかで読んだ覚えがあるけど、博文×武川のボーカルの組み合わせはそう、やっぱりザ・バンドだよね。荒くれてて、同時に温かい。

 

■配信曲

ここで昨年12月~来月5月までの6カ月連続配信のシングル曲を、一気に。この6曲とか聴くと、良くも悪くもライダーズってわっかりにくいバンドだなって思ったり(笑)。わかりやすくなろうと思えばなれるし、そのほうが世間には扱われやすいんだろうと思うけど、それはヤ!なんだろうね。わかりにくさの牙城を守り続けて30余年。だから易々と解体されなかったのかも。とか思いつつ、来月配信だというかしぶちさんの「Come Up」がめちゃめちゃイカシててうれしくなる!なんか『AMATEUR ACADEMY』に入ってそうなカッコよさだよ!慶一さんのアンデスと良明さんのリアル口笛のハーモニーがカワイかった~。

 

■中盤

「ダイナマイトとクールガイ」「Cool Dynamo, Right on」、やっぱりじんとしちゃう。「Cool Dynamo, Right on」は、ビタキャンに続くライダーズのニュースタンダードだなあ。絶世の美メロを強いビートと華やかなキーボードが先導し、センチメンタルな歌詞を派手なギターと高らかなトランペットが空に打ち上げる。さらに「Modern Lovers」去年12月と同じスカってるバージョンで、博文さんハンドマイクで動きまくる!なにげに、このときのベース弾いてる慶一さん見るのが好きだ。曲はすんげーテンポアップしていってドッキドキ、最後に博文さんてばステージでダイブしてたぜ?

 

■後半~メンバー紹介

で、良明さんのギターと慶一さんのギターが煽り合いのバトル(笑)したあと、キターーーー「ニットキャップマン外伝」!!かっけーーーー!!ああやっぱり私、このド重たくてド濃い重低音ライダーズが好きだーーーー!!もう、いつまでもこんなのばっか聴いていたい…。そして慶一さんが三方の客席をそれぞれに指さし「ヤッホー」コールを促しつつ、「ヤッホーヤッホーナンマイダ」!この曲のヘンなカッコよさはライダーズだけのものだね~。しかし今日は後半ドラム激しいなー、夏秋さん叩きまくってるー。と聴いてたらここでメンバー紹介。慶一さんが「♪湘南のなんとか~」(武川さんのこと)とかコールしつつ。で、ここで“ジャス還まであと2日”岡田さんの、ヴォコーダーボイスによる衣装の説明が!めちゃめちゃ笑ったー。なるほど衣装そういうことだったのね!還暦もうすぐの岡田さんは赤が「95%」、来年還暦のかしぶちさんと武川さんは「75%」、慶一さんは「50%」、博文さんと良明さんは「25%」って(笑)。うはは、おかしー。ちなみに「まだまだ」の夏秋さんは真っ黒、と(笑)。でそのあと博文、良明、と来て、かしぶちさんのドラムソロ、よかったなー。やっぱこの人のヘンテコな感覚がライダーズサウンドを貫いてるんだな…と。“最後の砦”と慶一さんに紹介されてた(笑)サポート夏秋さんのソロ、やー言うまでもなくカッコよかったっす。でも、夏秋さんのドラムって、ソロ以上に、歌のバックで叩いてるときに背筋が凍るほどすごいことが多いよね。この日もそうだった。

 

■ラスト

「BEATITUDE」、んーこの曲は盛り上がるよね。個人的にはそれほど好きな曲じゃないので(ゴメン)もうこれはそろそろ演奏しなくてもいいんじゃないって思ったりもするんだけど(スマン)、でもそう言いながらけっきょく盛り上がるわけだが(笑)。ラストは「Who's gonna die first ?」、5カ月続いた夏秋サポートonライダーズの姿を記憶すべくドラムガン見する、は~かっこいい…。

 

それにしてもさ。「Who's gonna die first ?」と歌ったとき(91年)すでにこのバンドのメンバーは30代後半から40代だったわけで、当時だってそりゃシニカルに響いたけど、そこからさらに齢重ねて還暦だっていうんだもん。それで「Who's gonna die first ?」ってさ、サイコーすぎるでしょ。そんなバンド世界のどこ探してもいねーよ。

 

■アンコール1

いったんソデにはけたメンバーがTシャツに着替えて戻ってきてアンコール、やたーーーー「WEATHERMAN」!!!!好きすぎる!!ライダーズかっけーよ!!もうこの6人(+1人)には、こーいう速いのと重いのばっかひたすら演ってほしい!!!!めまぐるしく入れ替わるボーカルの切迫感、重いビートの破壊力、とんがったギターの音、重なる声のあでやかさ、そしてブレイクでふっと宙に残る博文さんのハープとツインドラムのカッコよさ。マイるって、もう…。そこから雪崩れこむ「DON'T TRUST ANYONE OVER 30」、不思議な気持ちで聴いてた。リズムとメロディだけ取り出せば、この曲はライダーズの広いレパートリーの中でももっとも王道に近いロックンロールだと思うんだけど、それをここまで危険な色に染め上げているのは、ライダーズの中の何なんだろう?って。わかるようでいつまでもわからないその謎に眩ませられながら、私はいつまでもライダーズを聴くんだろうな。

 

■アンコール2

まさかのダブルアンコールがあった。メンバー全員が前に出てきて、アコースティックセットで「スカーレットの誓い」!!!!会場とメンバーがいっしょになって「薔薇がなくちゃ 生きていけない」って歌う。そうだよね、薔薇がなくちゃ生きていけないんだ。あのときも今も。どっかおかしいけどしょうがない。さらに、慶一さんと夏秋さんのウクレレで、チープな音の「青空のマリー」。しみたなあ。泣けた。還暦近いおじさんたちが6人も揃って「ひとりぼっちのぼくはとてもさびしい」なんて歌う。「金曜の夜はじめてのキッス」なんて歌って、それが切実に響く。そんな50代ぜったいヘンだと思うけど、だから、どうしようもなく好きだ。

 

それにしてもライダーズってさ、私たちみたいなこんなツンデレファンに対して、よくぞ飽くことなく愛を撃ち放し続けてくれるよね。このエンディングで、きゅーんと、そう思った。そうじゃなきゃこんなアンコールできないと思うもん。

 

慶一さん岡田さんかしぶちさん武川さん博文さん良明さん夏秋さん、ありがと!昨年の12月から5カ月も連続でムーンライダーズ見られてうれしかったなー。ライダーズファンになって長いけど、こんなこと考えてみたらはじめてだ。50代も後半になったこの時点で、こんなに精力的になってどうするライダーズ(笑)!ああ、もう、好きすぎるー。この5カ月連続ライブについては、大好きなドラマー夏秋さんがサポートだったということも含めていろいろ思いがあふれて尽きないので、またあらためて書く、かも。

 

*セットリスト

01.無防備都市
02.Video Boy
03.シリコン・ボーイ
04.スイマー
05.Morons Land
06.ぼくはタンポポを愛す
07.Tokyo,Round and Round
08.恋はアマリリス
09.You & Us
10.Tokyo Ojyan
11.三日月の翼
12.Come Up
13.ダイナマイトとクールガイ
14.Cool Dynamo,Right On
15.Modern Lovers
16.ニットキャップマン外伝
17.ヤッホーヤッホーナンマイダ
18.BEATITUDE
19.Who's gonna die first?

(encore1)
20.WEATHERMAN
21.DON'T TRUST ANYONE OVER 30

(encore2)
22.スカーレットの誓い
23.青空のマリー

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ライダーズ、次は夏のフェスが一番近い予定なのかな。私はハハ業が激務になる季節なのでちょっと行けないかもなあ…。でも秋にはアルバム出してツアーするって言ってたので期待してます。

 

過去記事メモっとこ。

08年12月 「moonriders Gig /Tokyo,Round and Round 2008 @ 渋谷AX」

09年1月 「"NEW YEAR DASH 2009 Vol.1" @ 新宿LOFT」

09年2月 「"NEW YEAR DASH 2009 Vol.2" @ 新宿LOFT」

09年3月 「"NEW YEAR DASH 2009 Vol.3" @ 新宿LOFT」