(自分用のキロクとして、その日のツイートを中心にまとめたものをあとからアップ。2020年02月)
ムーンライダーズ40周年となる2016年。この年彼らは2011年年末からの「活動休止」の「休止」を宣言して、8/28に『WORLD HAPPINESS』出演、秋には『Moonriders Outro Clubbing Tour』と題したライブハウスツアー(愛知、東京×2、大阪、香川、京都、石川)を敢行。そしてその精力的な40周年の締めくくりがこの日の『Final Banquet』だった。開場前の中野サンプラザには、ムーンライダーズファンってこんなにいたの!?と思うぐらいの、長い列。
moonriders Final Banquet 2016 ~最後の饗宴~
2016年12月15日(木)中野サンプラザ
開場 18:30 / 開演 19:00
料金:プレミアムーンシート:12,000円(オリジナルグッズ付) 指定:8,000円
(全席指定・税込)
ステージの真ん中にしつらえられた“最後の饗宴”の長テーブル。並んだ「7人」の子どもがメンバーに入れ替わる…というオープニングで、もうどわわわわ…と涙あふれまくりだった。相も変わらずの「喰えなくても貫くロマンティシズム」、そしてかしぶちさんへの愛に。ほんとカッコイイよ…ムーンライダーズ!
並びはいつも通り、前列向かって左から武川、慶一、博文、良明、後列左奥に岡田、右奥に夏秋。1曲目は意外な「マニアの受難」。前年2015年に急性大動脈解離という大病に倒れ、奇跡の復活を果たした武川さんの、病を経て傷つき掠れながらも凄みを感じるハスキーボイスをフィーチュアして。そう、今日はメンバーボーカル曲をさまざまに配置していて、それぞれの「声」の印象が強いライブだった。慶一さんのボーカル最高、岡田さんの歌声キュン死、博文さん安定の色気、武川さんハスキー声強力にして最高潮、良明さんメロメロの甘ボーカル、夏秋さんドラム叩きつつのコーラスハートをズキュン、そして全員コーラスのうっとり度。もう「歌」だけとってもこんな。最高すぎて死ぬ。
そしてもうひとつ「演奏」の凄さに、あらためて倒れる。ほんとに凄かった今日のライダーズ…。中野サンプラザのホール力をフルに発揮させる、とんでもなく高度な演奏のバランス。声ひとつひとつと楽器の音が絶妙な均衡で全部クリアに聴こえてた。中野サンプラザの特性なのかな、慶一さんと良明さんのギターのそれぞれの音色も、岡田さんのあまりに美しいピアノの響きも、武川さんのマンドリンの繊細な音も、ひとりひとりの音が粒だっていて素晴らしかった!セトリもすごかった、惜しみない(バンド内)ヒットチューンに次ぐヒットチューン!最古参にして最先端だろ、あんなの。ムーンライダーズはいつも聴き手のずっと先でニヤニヤしてる。あーもう最高すぎ!!!!
そしてとりわけ今日は(いつもだけど)夏秋さんが頼もしくて頼もしくて…。こんな大舞台でもしっかりかしぶちドラムの後継をつとめ、このモンスターバンドを駆動する強力なエンジンであった。それにしても「アルファビル」の夏秋ドラムのカッコよさは、生死にかかわるレベル…。ほんとに夏秋さんのドラム、最高だったな。いやいつも最高なんだけど、今日は特に。中野サンプラザっていう大きなホールいっぱいになみなみと満たされたワインみたいな、豊潤な音がしてた。たぶんかしぶちさん成分と溶け合ってそうなってて、そんなのもう最強しかない。
「犬にインタビュー」のあとだったかな、メンバー6人が中央に集まって、犬の被り物をかぶっての撮影タイムも(笑)。くじらさんとじゃれる夏秋さんカワユス♡
今日のライブは音も演奏も歌も、世のバンドというバンドの最高峰だと思ったな。アンコールの「さよならは夜明けの夢に」、何度も聴いてる曲だけど、鳥肌立つぐらいの凄まじい演奏で。あんな曲をあんなふうに鳴らせるバンド、ムーンライダーズだけだろうな…。
この日の演奏にはつくづく、40年バンドの行き着く先の含蓄と凄みを見た思いだった。バンドって続けるのクソ面倒くさいと思うし世の中のバンドは皆いつも辞めたさ98%なんだと思うけど、40年やってあんな何者にも代えがたい演奏ができるなら、それはキラッキラな希望…だよね。
このライブ、タイトルに「Final」という言葉が入ってることで、「活動休止の休止」も終わり、いよいよこれが最後のステージなのか…!?という悲壮なため息がファンの中からも聞こえてたけど、私はこのライブの前にこう書いた。「私は、ムーンライダーズは寝たきりになっても幽霊になってもレコーディングやライブをするだろうと思ってるので、今日も最後だと思ってないし寂しくもない。めいっぱい楽しむぜ!!!!」ムーンライダーズ、いつもいつまでも進行形で大好きだよ。40周年、あらためておめでとうございます!
【セットリスト】
01. マニアの受難
02. 花咲く乙女よ穴を掘れ
03. Kのトランク
04. 無防備都市
05. アルファビル
06. インテリア
07. ヴィデオ・ボーイ
08. 水の中のナイフ
09. 犬にインタビュー
10. 青空のマリー
11. 駅は今、朝の中
12. 静岡
13. モダーン・ラヴァーズ
14. A FROZEN GIRL,A BOY IN LOVE
15. Mt.,Kx
16. Cool Dynamo,Right On
17. トンピクレンッ子
18. ヤッホーヤッホーナンマイダ
19. BEATITUDE
20. スカーレットの誓い
21. DON'T TRUST ANYONE OVER 30
(encore)
22. さよならは夜明けの夢に
23. くれない埠頭