月夜のドライブ

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チューインガム・ウィークエンドのファーストと8cmシングル

画像チューインガム・ウィークエンドといえば、いつもセカンドの『KILLING POP』ばかり聴いているのだけど、今日は久しぶりにファーストアルバム『the chewinggum weekend』を引っ張り出してみた。97年のCD。“the chewinggum weekend are 橋本孝志 岩田晃次 鈴木淳”とクレジットにはあって、夏秋文尚さんは正式メンバーになる前。夏秋さんはタンバリンで参加、だったかな。

 

すぐれた音づくりと深くねじれた世界観がすさまじいレベルまで突き詰められている『KILLING POP』に比べると、このファーストは「聴きやすいけど、わりと普通のポップス」なんていうふうに語られることも多い。じっさい私もセカンドのほうが圧倒的に好きだけど、でもこうして聴くと、このファーストもすごくいいよね。その後の「あんな場所まで行ってしまう彼ら」のことを知っているから余計に、このピュアでキラキラした手ざわりがいとおしくも思える。

 

ポップで聴きやすいのはたしかだけど、橋本さんの詞は既にずいぶんと捩れてるし歪んでるし、岩田さんのギターの音はやはりただじゃすまない気配をはらんでる。


薄れてくはずなのに
いつまでも漂ってる
剥製にされたまま
バスタブに浮かんでる
(「あの娘をつかまえて」)


どんなにポップな曲でも、どこか灰色の曇り空を抱えてるような、ひんやりした空気にため息吐き出してるみたいな、このチューインガム・ウィークエンドらしさが好きだな。

 

画像ひさしぶりにファーストアルバムを聴いてみたのは、つい最近この8センチシングルを買ったのがキッカケ。『あの娘をつかまえて』(c/w「サービス」)。発売日が「96・11・21」とあるから、ファーストアルバムの2カ月前に出たリードシングルだね。この8センチシングルはすでに1枚持っていたのだけど、まあ、安い値段で見つけるとつい買いたくなるので…。

 

このシングル盤とファーストアルバムのジャケに共通で使われているアーティスト写真を、その後のThe Chewinggum Weekendのインタビュー記事で見たことあるけど、それには夏秋さんも含めた4人が写ってた。アルバム制作が終わって、ジャケ写撮影のころには、夏秋さんのメンバー加入は決まってたってことなんだね。

 

そしてもうその次の年には、この4人は『KILLING POP』を作ってしまう。