月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

さねよしいさ子七夕音楽隊ライブ@こまばアゴラ劇場

駒場東大前のこまばアゴラ劇場で、「さねよしいさ子七夕音楽会」と題したイベント(リーディングやワークショップやメモリアルフィルムナイト…etc)が7月7日から2週間にわたって開催されているのだけど、その一連のイベントの最後を飾るのが、フルバンドライブ!しかも15~17日の3夜連続開催!3日すべてとは言わないけれど、どれか1日行けたらな…とずっと画策していて、1ステージめとなる土曜日に、なんとか都合つけて当日券で行ってきました!観た後には一層そう思うけれど、行ってよかったです、ホント…。

七夕音楽隊ライブ
さねよしいさ子+七夕音楽隊
夏秋文尚(ドラム)
神島正樹(ベース)
杉浦哲郎(キーボード)
大西雄介(ギター)
岩下達朗(映像)

ということで、このバンドは2月のマンダラ2のときと同じメンバー。静かな中にタフさがあるいいバンドだなーと今日もつくづく思ったな。

 

ところで、こまばアゴラ劇場なんて初めて、そもそも駒場東大前なんかに降り立つのが人生2回めぐらいなので、方向オンチの素養も手伝って、やっぱり駅の反対側に歩もうとしてしまった…。早めにUターンして駅員さんに尋ねてよかった。で、着いたのはちょうど開演のころ。「もう3階しか空いていないんですけどそれでもいいですか」と受付の方に聞かれ、「しか」が付くような3階ってどんな場所なんだろうと思いつつ頷くと、係の方が外階段上がって案内してくれて、1曲め(たぶん)の途中で席に滑りこむ。照明やPAの隣の、ステージを下に見おろす席。でも最終的にはここにも10人くらいは入ってたけど。もともと小さなハコなので上からでも見づらいことはなくって、むしろ楽器とかメンバーの表情とかよく見えて楽しかった。夏秋さん、今日は例のバスドラがsonarの自前ドラムセットだ~。(っていうかライブハウスじゃないから持ち込むしかないのか。)すごくキモチよく叩いてるように見えて、なんだかこっちまでウレシくなっちゃう。あとはね、いつも帽子かぶってて年齢不詳感の強かった(本当はかなりお若いらしい・笑)ヒゲのバンマスのギター大西さんが、今日はなんだかナイスガイ成分高めでハッとした(って失礼か…)。濃いピンクのTシャツが似合ってて、カッコよかったなー。

 

いさ子さんの今日の衣装が、また目を奪われるぐらいステキだった。可憐な真っ白膝丈ドレスに、編み上げのサンダル。途中いさ子さんが「Ruby in the Sodaのイチハラサチコさんが作ってくれました」と紹介してくれたのを聞いて、それってえーと…あっ!って。そう、このあいだ書いた「ミホミホマコト」の衣装もこの方だよね。あんまりカワイイからクレジットでチェックしてた。わー、あっちもこっちも、なんてステキなセンスしてるんだろう。

 

それと今日は岩下達朗さんの映像がライブに絡んでいて、これも面白かった。いさ子さんの過去の写真や、かわいいイラストレーションや、抽象的なパターンなどがさまざまにコラージュされて、音と呼応するようにステージ奥のスクリーン上で躍る。どこか人を喰ったようなキュートさがあって、いさ子さんライブにピッタリの映像。

 

そしてもちろん何よりも、その歌と音の圧倒的な存在感。こじんまりとしたステージで、バンドの音は心底キモチよさそうに、いさ子さんのメロディを鳴らしてた。いさ子さんの音楽って色数の多い色鉛筆みたいなもので、その繊細さを理解できるミュージシャンじゃないと、結局のところ魅力的に大胆に鳴らすこともできないんだろうなって思ったりする。杉浦さんのキーボードにも、大西さんのギターにも、夏秋さんのドラムにも、そんな、繊細さと豪胆さの両方を感じるんだよね。

 

いさ子さんの歌は、もうどんな言葉も表現も追いつけないのだけど…。ひょっとすると人間が生で体験できること---北極でオーロラを見るとか、カヌーで川下りするとか、いろいろあるけど---の中で、もっとも手軽にできる、衝撃的な体験のひとつなんじゃないかなって思うぐらい。好きキライを超えて、存在として凄い。機会があったらいちど体験してみるといいよ、って、ついそんな口調になってしまうな。そういう私も、夏秋さんがドラム叩いてるから、っていう(不純な)動機がなかったら、ライブまではなかなか行き着かなかったと思うから、本当にキッカケって大切です。たとえ不純でも(断言)。

 

夏秋さんのドラム、カッコよかったな…。どれも本当に素晴らしいのだけど、ひとつ取り上げるなら「中央高架下公園」。そのスネアの音、絶品です。なんてことないんだけど、夏秋さんにしか鳴らせない音、と思う。こういう音聴くために、私は生きてるんだなーって。(←大ゲサ。でもちょっとホント。)

 

はー、タメイキ。まだいろいろ書きたいんだけど、それはまた書こう。いいライブを体験できるって、ほんとにシアワセだな。あと残り2日とも行きたいぐらいだけどさすがにムリなので、心の中でひっそりライブの成功を祈ってます。

アゴラ劇場のエントランス、こんなふうに七夕風味になっていてとてもかわいかった。