月夜のドライブ

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上田ケンジさんインストアライブ@新宿タワレコ

画像あー。ウエケンさん、カッコいいなあー。自分が惚れっぽいのを重々承知で言うけど、惚れちゃってます、かなり…。彼が出てきた瞬間、「カッコイイー…」って思わずタメイキ出ちゃったもの…。というわけで、金曜の夜に行ってきました、上田ケンジさんインストアライブ@新宿タワレコ

 

2月の終わりに出た彼のアルバム『青』(→記事)は、自分でも意外なくらい、今の私にしっくりくる音楽で、まるで空気を呼吸するようにずっと聴いてる。すごく大事なアルバムになると思う。ソロライブがあれば間違いなく行く、というぐらい今、彼の音楽に惹かれているのだけど、当面その予定もないようだったから、今回のこのインストアライブはすごく楽しみにしてたんだ。いちどは中止になりかけたようだったけど、無事開催されて、本当によかった。

 

会場に滑りこんだのはギリギリだったので後方にて。オーディエンスは女子度高し。最初に出てきたのは、ゲストの直枝政広さん。今日は直枝さんもウエケンさんもイスに座ってのパフォーマンスだったので、後ろのほうからはちょっと見えにくく残念、でも音にうっとりするだけで大満足だったけどね。直枝さんはウエケンさんのギターをそのまま借りるってことで、「今初めて触るんだけど…。いいギターですね」などと言いながらチューニング。最初に演ってくれたのは「センチメンタル」。直枝さんのアコギが響き、直枝さんの声が発された瞬間、フロアの空気が一変するよう。やっぱり、すごい人だ。そしてね、もう1曲演ってくれたのが「やるせなく果てしなく」!これ、聴けてうれしかったな…。アコギ一本での「やる果て」は私は初めてだったけど、どんな演奏で放たれても、このメロディは最強。やっぱりいつでも、ちょっぴり涙がにじんじゃう。

 

直枝さんは去り、入れ替わって上田ケンジさん。バックに、アルバムでも素敵な演奏を聴かせているバイオリンの岡村美央さんとキーボードの十川知司さんを従えて、という、インストアなのに豪華セット。そしてウエケンさん…カッコイイ…(惚)。物静かでやわらかい雰囲気の中に、どっかグレた感じがあるのがいいんだよねえ。触れ難い鋭いものを内に秘めてる感じが。そしてやっぱり、この声!ほんと、恋しちゃってる、この声に。ぼそっと彼がひとこと何かを発しただけで、クラッと幻惑的な気分になる。彼なら、何喋っても---電話機の取扱説明書や風邪薬の有効成分を読み上げるだけでも---、うっとり恍惚の境地だな…。

 

そんな声で、あんな詞を歌っちゃうんだもん。最初に演ってくれたのが「安楽のスレイブ」。ウエケンさんの言葉遣いって、私にはなんだかたまらないものがある。なんてことない単語が、彼の手で並べられた途端、どこか官能的な空気を漂わせてしまう。それは薄いオーガンジー越しの柔らかな世界。でも、そこにときどきほとばしるストレートな衝動に、ドキッとさせられる。この「安楽のスレイブ」も、まさにそんな歌、なんだよね…。歌詞カード、もう何度眺めてるか。

 

それにしても、と素晴らしい音を奏でているバッキングメンバーを見ながら思う。キーボードの十川知司さんって、このあいだ記事にも書いたENDLICHERI☆ENDLICHERIのアルバムを、ウエケンさんと並んで半分以上アレンジしている方なのだけれど、見た目ウエケンさんに負けず劣らずぼっそりしてて、どっかのマジメな大学院生みたい…。このボッソリ二人組がキラキラ☆ジャニ系を手がけるアレンジャーだなんて、とても思えないなあ…。ま、いいんですけど(笑)。このお二人、なんとエンドリくんのライブにも出るような話してたよ。ってことはウエケンさん、ベース弾くのか?見てぇー。エンドリくんの『Coward』でも、ご自分の『青』でも、この楽器オンチの私が「おっ?」って耳傾けちゃうようなベース弾いてるんだー。

 

インストアライブは、その後「カナブン」、「日々・君・恋し」、「OK」の順で。ウエケンさんの声をこんな近い距離で浴びているってだけで、ものすごくシアワセだった。「OK」はやっぱりいいなあ…。胸が苦しくなるようなせつなさにあふれた曲。ウエケンさんの声で歌われる詞のひとつひとつを、大切に聴いてた。ああ、もっと聴きたいな。できるなら、もっと静かで、もっと暗い場所で。そう、インフォメーションがあったんだけど、8月26日(直枝さんの誕生日!)、ワンマンライブあるそう!たぶん、いや絶対、行っちゃうな。でもずいぶん先だけど…。それまでは、ひたすら『青』を、耳のそばで、心の中で鳴らしていよう。ひそやかに、やわらかに。

 

上田ケンジさんのこと初めて見たのがついこのあいだの12月の終わり、そのときはまさか、未知の彼にこんなに心揺らぐとは思わなかったな…。今日のインストアは、たぶん40分ぐらいのデキゴトだったけれど、直枝さんとウエケンさんの生歌聴けて、とても濃くシアワセな時間だった。行ってよかった…。