月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

電気とミントとジャズと時効

今朝、新聞を見ていたら、地方版の小さな見出しが目に止まった。『ママもジャズに熱く』。吉祥寺の有名なジャズライブハウス「サムタイム」で、育児中のお母さんにも生の音楽を楽しんでもらおうという「モーニング・コンサート」があったのだそう。育児中のハハのひとりである私は「無料のうえ託児付きかあ、そりゃ快挙だわ~」などと目を細めながら読んでいたのだけど、「出演したのは」という一行で一気に青春プレイバーック!「ジャズ歌手の安則眞実さん。」へえええ。安則眞実さんといえば安則まみさん、つまりはあのPSY・S(サイズ)のチャカさんだよねーっ。こんなところで(どんなところだ)その名前にお目にかかろうとは。

 

PSY・S大好きだったさ、「Mint-Electric」聞き倒したさ、「レモンの勇気」よくカラオケで歌ったさっ。(PSY・Sがカラオケになんて入っていたか記憶に自信がないのだけどアニメ「TO-Y」の主題歌だったし入っててもおかしくはないよね。)あのオモチャっぽくしかも透明感のあるサウンドがたまらなく好きだった。「電気とミント」(アルバム「Mint-Electric」の2曲目)とは、実にPSY・Sを上手に表してる符号だと思う。私、なんとライブにも1回だけ行ったことがあるのだ。88年、厚生年金会館。PSY・Sのファン層って想像つきにくいし、実際どんなだったかよく覚えていないのだけど、「チャカーッッ!」って親衛隊ばりの声援を送っていた男子が少なからずいたのが、こう言っては何だけどスッゴク意外だったんだ。「あ、テレビや雑誌で描かれてるようないわゆる『モテタイプ』の女性じゃなくても、魅力を見つけてくれる男の子ってちゃんといるんだ」と、妙な会得をしたのをよく覚えてる。って失礼な感想だったらすみませんチャカさん。でも、もちろん、あのピアノ線のような歌声とパワフルなしゃべりという彼女の輝きあってのことで、それをそのまま自分に当てはめたのはキケンな思想だったかもしれない過去の私なのだけれど。まあ15年も前のことだから時効にしとこう。

 

時効といえばもひとつの古い記憶は「サムタイム」。学生のとき、ジャズを聞くためでなくただ飲むために行ったことが2、3回あったな。そこに連れてってくれたのはAくんだけど、私が見つめてたのはAくんといつも連れ立って歩いてるWくんだった。そして私は、片思いしてる人と飲むと必ずそうなってしまうようにその夜も規定量を少しだけ上回って酔っ払い、AくんかWくんか他の誰かに支えられながら店を出た。ふらふらしながら歩いたサンロードの蛍光灯が馬鹿に青くて明るかった。そのときも、店ではだれかがジャズを演奏していたはずだけど、その内容はまったく覚えていない。私がジャズ好きのオトコを好きになって、ジャズのCDを買い集めるようになるのは、もうちょっとあとのことなのだ。