月夜のドライブ

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秘密のミーニーズ、ayU tokiO 「樫の木陰でお昼寝すれば」vol.2 @ 渋谷La.mama

いつかないつかな~と楽しみにしていた秘密のミーニーズのライブ。昨年12月以来の8か月ぶりにラママで!私は年末のそのライブを逃してしまっているので、じつに9か月ぶり!でした。秘密のミーニーズはやっぱりサイコーに過ぎた。ayU tokiOさんのバンドも超オモシロく、さすがなりすレコードのイベント!

 

なりすレコードpresents「樫の木陰でお昼寝すれば」vol.2
出演:ayU tokiO / 秘密のミーニーズ
2022.8.11(木/祝)
OPEN 11:00 / START 11:30
渋谷La.mama
ADV ¥2,500+D

 

 

■秘密のミーニーズ
祝日のお昼、(最近お昼のライブでよく行ってる7th Floorに間違えて行きそうになりながら)ラママへ。先攻は秘密のミーニーズ。メンバーがステージに上がり、三々五々鳴らし始める音がゆるっと流れて集まり(この辺がデッドみたいでゾクゾクする)、たもつさんのアコギのフレーズ、絡まる青木さんのエレキギター、パン!と飛び出すあざやかな3声、「フォーク、ブルース&リバイバル」!はーーー何度聴いてもたまらん!!!!全世界1曲目選手権があったら300回ぐらい勝ち抜いて優勝じゃないでしょうか。こんなバンドサウンドを生で聴けるって完全に奇跡のレベルなのよ…。8か月の潜伏(してたわけでもないだろうけど)期間のあいだに、たもつさん、淡路さん、mayugenさんのハーモニーにさらに磨きがかかってる気がする!

 

この日は、新曲もたくさん聞かせてくれた。前にリハ動画アップしてくれて、数十秒のそれを何度もリピってて生で聴けるの楽しみにしてた「イディオムズ」、すっっっごいよかった!妖しい陰影とサイケデリックみ。メロもリズムも歌もギターも…こんな空気を(ましてや生で)出せるバンド、なかなかないんじゃないかと思う。好きなバンドの「新曲」を聴けるって、何にも勝るしあわせよね…。自分の好きなバンドが出す音が、真新しい曲を立ち上げていく魔法のような瞬間に立ち会えるのだから。まだタイトルが決まってない新曲もあった。(あと、「春はマジカル」だと思って聴いてたら「春は間近」だった!笑)

 

たもつさんと淡路さんとマユゲンさんの声、絶妙にして最高の溶け合い方してて、歌もかなり時間をかけて作り上げているのだろうなと思わせる。そして淡路さんの声はつくづく素晴らしい…。やっぱり100万人にひとりの声と思う。世界中のあらゆるバンドがどんなに求めても、あんなボーカルなかなか手に入るものじゃない。mayugenさんの歌も、透明感のうえにどんどん強さをもまとってきているような印象がある。3人の歌、とてもよい、ますますよい。「おはなフェスタ」の3声の重なりなど、もーなんとも言えない恍惚。独特のゆらぎ。ミーニーズにしか出せない味。

 

青木さんのギターの音も相変わらずたまらないよさでうっとり。間奏や後奏に入って変幻する響きにさらにグッと心つかまれてしまう。「やさしいことば」なんかも、爽やかでライトな曲調と思いきや、ラスト近辺で重くドライブしていくの大好き、たまらん…。それにしても、たもつさんのようなギターと青木さんのこんなギターが、よくぞ出会ってひとつのバンドになってくれたなあと思う。いいギターが2つ鳴るバンドはそれだけで至高。グランドファーザーズもジャック達もムーンライダーズも秘密のミーニーズも。

 

胸を衝くメロディがあり、センスよく腕の確かなドラム&ベースがあり、得も言われぬそれぞれに魅力的な2つのギターが鳴り、そこにあんな虹色の3声がのる。それらが揃い「バンド」という形をとっている奇跡…。ちょっと言葉を失うぐらい素晴らしい、秘密のミーニーズ…。遅いファンだけど、出会えてよかった。次のライブも、それからそろそろ録音もしたいと言ってたのも、楽しみ!!!!


*秘密のミーニーズセットリスト(公式より)

1.フォーク、ブルース&リバイバル
2.マスト灯
3.イディオムズ(新曲・初披露)
4.タイトル未定(新曲・初披露)
5.モーニングレイン
6.春は間近(新曲・初披露)
7.やさしいことば
8.胸の奥に(新曲)
9.おはなフェスタ
10.なまえのない鳥


■ayU tokiO
後攻、ayU tokiOさんのバンドセットもオモシロスゴかったー!事前の発表によるとメンバーは、
syn/cho やなぎさわまちこ
ba 礒部智
dr 原gen秀樹
tp 椎名偉吹
vn 田口薫
vla 田代晶子
key 青木君 (砂の壁)
とayU tokiOの8人でやります!とのことで、どどどどと大勢のセッティング、見てるだけでワクワク期待大!かっちょいいリズム、美麗かつ華やかな弦とトランペット、Kbとやなぎさわまちこさんのオモシロ音。そうした圧倒的な音の洪水で形成する、ayU tokiOさんのそんなにかっちりしていない音世界、というのが最高だった。ビオラ、バイオリン、トランペットが入ってあのユニークな音はちょっと想像の外の外だったなー。どこに視線やってもイイ音鳴ってて、鳴らしてる姿もステキで、稀有なもの観た!アンコールはほんとに想定外だったらしく、「何やる?」「あれならできる?」「あれは?」「やってみるか」という自信なさげなやりとりの挙げ句、ガチガチにかっこいい演奏でびっくらでした!

 

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この日のライブの企画者であるなりすレコードの平澤さん、終演後に久しぶりにちょっとしゃべれたけど、ずいぶん体調戻ってきてるようでよかった!平澤さんには健康をキープしてもらって、素晴らしい音楽をまだまだ世に送り出していただかなくては!復活おめでとうございます!(ちなみにイベントタイトルの『樫の木陰でお昼寝すれば』は陸奥A子先生のマンガからと。乙女ちっく!)

 


“いい音楽”は世の中にたくさんあるけれど、「運命的!」と思える程自分の心にぴったりくるバンドってそんなに出会えるものじゃない。私にとってそういうバンドのひとつだったグランドファーザーズを30年前によく観ていたラママで、そして今そういうバンドのひとつであるジャック達のこともよく観てるラママで、秘密のミーニーズを観られて、個人的にグッときちゃった日でした。