月夜のドライブ

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フライダーズ『Long Time Ago』発売記念ライブ第二弾 @ 渋谷La.mama

昨年10月に素晴らしいセカンドアルバムをリリースし、レコ発ライブも行ったフライダーズが、年明けすぐにまたライブを開催するという告知が昨年のうちに!しかも今回は、アルバムにコーラスで参加している秘密のミーニーズの3人もゲストで出演とのこと。こ、これは見逃したくない…行きたい…!この日夕方以降に別件予定があったのだけど、昼→夕と都内の移動でなんとかなるとわかり、行くことができた、よかったー!渋谷で昼間のライブ→エレベーターで上がっていくシミュレーション(7th Floor)をすっかり頭の中でしてたのだけど、今日はラママだ!とマークシティを抜け切る前に何とか気づいて無事到着。

 

『Long Time Ago』発売記念ライブ第二弾
1.9(月/祝) 渋谷La.mama 
開場12:00 / 開演12:30
出演:
フライダーズ(ゲスト:秘密のミーニーズ 淡路、たもつ、まゆげん) 
大森元気(残像のブーケ)
予約2,500円(+D代)

 

 

■大森元気(残像のブーケ)
大森元気さんも残像カフェも名前は知っていて、残像のブーケもみんみんさんや夢見る港サポの木下正樹さんがサポートしてる…など認識はしていたのだけれど、聴くのは今日が初めて!大森元気さん、ギター一本ひょいっと抱えてのびやかにしなやかに歌い出す。わーこういう方なのか!私、「残像のブーケ」という言葉のイメージから勝手にもっと怖そうな感じを想像してた…全然怖くなかった…。大森さん、声もまとう空気も青年のようだー。描写されるのは日常の風景だけれど、どこか気骨を感じる歌。途中、みんみんさんのキーボードが入るとまたぐっと色合いが深まって。ラストの曲、ギターもハーモニカも歌も圧巻のパフォーマンス、めちゃめちゃカッコよかったなあ!そういえば告知で、今度河合徹三さん(あの都立北園高校の一色進さんの同級生で有名な!笑)に呼ばれてのライブがあるとか。大森元気さんは南こうせつさんきっかけで音楽を始めたので、こうせつさんのバックを長くつとめている河合徹三さんリスペクトなんですというお話をしていた。なるほどー!「またあとでフライダーズの曲にお邪魔します~」と言い置きつつ大森さんステージを去る。

 

■フライダーズ
10月のライブ後、ボーカルの佐藤ユウキさんは腰の手術をされたと聞いていたので大丈夫なのかな~と心配していたのだけれど、ステージに立ちギターもよいしょと担いで弾いていた。でもコルセットでガチガチに固めつつ、だったらしい…お疲れさまです!ゆる~くジャムりながらのイントロから「Long Time Ago」。青木さんのギターの太い音が今日もなんともたまらない…のとともに、最近青木さんのコーラスにも魅入られてるなあ、とてもよい。2曲目のCS&Nのような美しいナンバーは新曲だったようだ。それにしてもフライダーズ、あんな傑作セカンドアルバムを物した今、バンドとしてますますみずみずしい自信と情熱に満ちて、ライブ演奏をすればするだけ進化するモードにあるように見える。歌も、コーラスも、バンドのアンサンブルも、どんどん聴きごたえが増してる。

 

途中、ゲストの秘密のミーニーズの渡辺たもつさん、淡路遼さん、まゆげんさんがステージに招き入れられる。待ってました!!!!コーラスでのゲストだからたもつさんも今日は身軽に来れているのかな?と思ったら、がっつりギター持参でアンサンブルに絡んでた(笑)。ですよね~!CDでもそうだけれど、秘密のミーニーズのコーラスワークはロックバンドのコーラス!って感じでたまらなくよい。たもつさん、淡路さん、まゆげんさん、一人ひとりの声が立ちつつ溶け合って。特に淡路さんの声、やはり最強すぎる。淡路さんのコーラスが入ってきただけで一気に60~70年代の西海岸の空の下に連れて行かれるものなー。

 

佐藤ユウキさんからたもつさんに「僕は元・ミーニーズって言っていいんですかね?」たもつさん「それを言うなら僕も元・フライダーズで」と。佐藤さんがミーニーズでギター弾いたり、たもつさんがフライダーズでベースやってたりと、2つのバンドが「シームレスに(byたもつさん)」行き来していた歴史に言及。才能のある両バンドが交流しながら今に至る時間の積み重ね、貴い…。私は今その恩恵を受けまくってるので。(ちなみに両方のバンドのギタリストである青木さんは、この日、なんか幽体離脱して上から下界を眺めるみたいな変な気分になったって。同じステージにフライダーズもミーニーズもいてなんでみんな集まってるんだろう!?みたいな 笑)

 

ミーニーズは今年アルバムを録音予定とのMCがあり、なななんと!プロデュースを夏秋文尚さんにお願いするという発表が!!!!まじですか!元々高い期待がさらに高まる!この日のフライダーズのライブを観てても思ったんだけど、夏秋さんは、力のあるミュージシャンのその能力を、逃すことなくひとつひとつ丁寧に引き出してきちんと音にしてくれるプロデューサーなんだという気がしていて、相手が才能のあるアーティスト(特にバンド)であればあるほどクリエイティブが輝くと思うのだよね。だから、秘密のミーニーズ×夏秋さん、だなんてそりゃもう最強でしょ!と思うしかなく、ほんっとに楽しみで仕方ない!

 

演奏する側の「最高!」な音と気持ちが観る側にもストレートに伝わってくる、フライダーズ+秘密のミーニーズのゴキゲンなステージ。「麦わら帽子」とかミーニーズのコーラス入るともー最高だよね。3曲を終えてミーニーズの3人は捌けて、青木さんが「またいつものハードコアなフライダーズに戻ります」と(笑)。いやこの無骨な音がまたよいのだよ…。大っ好きな「境界線上」。フライダーズは、そいたまさんのベースとタミオさんのドラムも絶品なんだということをしみじみ思い知らされる。こういう曲を、陶然とするほどのよい音色で支えられるベースとドラムこそ得難い宝よ…。この確かなリズムのうえで、佐藤ユウキさんの歌とギターが紡がれ、みんみんさんのキーボードが魅惑的に鳴り、静かにコーラスが溶け、青木さんのギターがゆらめいて炸裂し、混然一体となり息をのむほどの音の嵐となって聴く者を激しく巻き込んでいく。はーバンドってやっぱり奇跡なんだよ…、ひとつひとつの音が絡み合ってこんなことが起こるなんて。

 

アンコール!再度ミーニーズの3人を呼び戻して「ジメジメジトジト」。たーのーしーい!ブレイクのメンバー紹介のあと本編へのきっかけのギターの重さと鳴りのよさ!青木利文さんのギターは何百回聴いても(ってまだ数回ライブ観ただけだけど)信じられない思いがするな…、あのプレッピーで端正な佇まいのどこにこんなダウン・トゥ・アースな野太い音が湛えられているのかと。青木さんのプレイを聴くと「ギターってすごい…!」と、初めてこの楽器を聴いた人のように毎回シンプルにびっくりしてしまう。

 

大ラスは大森元気さんも入って、セカンドアルバムには入ってない曲(笑)。楽しく大団円!楽しかったー最高ー!フライダーズは2月にもまたライブがあるし、3月には名古屋でも!こんないいバンドが同時代にいてくれてその音を生で聴けるって、リスナーにとってかけがえのないハッピネス。ましてこんなコロナ禍の中でライブをやるのはバンド側の困難が大きいと想像するけれど、生で聴けるチャンスに恵まれると生きる力もわく。新年一発目、すばらしいライブありがとうございました。そして佐藤ユウキさん術後の腰くれぐれもお大事に!

 

 

(大森元気さん、フライダーズ、それぞれの公式ツイよりセットリスト)

 

大森元気(残像のブーケ)
1.センチメンタルの頃
2.ナツノユメ(w/みんみん)
3.ぼくの愛する暮らし(w/みんみん)
4.下北沢
5.日なたにて

 

フライダーズ
1.Long Time Ago
2.まっしろけ(新曲)
3.やさしい雨
4.Tell Me Why(with秘密のミーニーズ)
5.春になれば(with秘密のミーニーズ)
6.麦わら帽子(with秘密のミーニーズ)
7.境界線上
8.ジメジメジトジト(with秘密のミーニーズ)
9.きみのいる町(with大森元気、秘密のミーニーズ)

 

 

 

 

この日、前日の工事を終えて、渋谷駅の山手線外回りが内回りと同じホームになった初日だった!