月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

「マリ子と哲也とジャック達」@吉祥寺MANDA-LA2

画像若林マリ子さんと西村哲也さんとジャック達。だいぶ前にその組み合わせを聞いた時点でもう、ドキドキしちゃっていたのだけど。ライブの告知コピー『永遠のGIRL&BOYSが贈るスペシャルな夜』という言葉どおりの時間だったな。あのマンダラ2のちいさな空間に、なんていい音楽がゼイタクにギュッと詰まっていたんだろう。

 

前の記事に書いたように、この日は、やむない事情で子連れ参戦となってしまった私。南口のマックでふたりにハッピーセットかっ喰らわせて、開場時間ちょっと前にマンダラ2へ。一応事前に関係の方に子連れでも大丈夫でしょうかと相談してはいたのだけど、お店のほうでも快く入れてくださって、本当に感謝でした。で、ここでワタシ的には大変なデキゴトが…。店の入り口で、きゃ~、まさにリハを終えてお茶だかメシだかに行かれる(たぶん)、一色さんとキハラさんと夏秋さんの3人とすれちがっちゃいました~!うわわ、私の超アイドルのみなさまが近距離に…。いきなり心臓バクバク。もうこれだけで、今日は帰ってもいいかも…(熱)。いや、そんなわけないことは、もちろんスグわかるわけですが。

 

平日だったせいか、私が地下に降りたときは全席フルオープン状態、ひとり身だったら迷わず前方を目指すとこだけれど、子連れではねえ…ということで、今回は後方にて観戦。ああ、ドラムが遠い(泣)…って、東京ドームのアリーナ席よりも確実に近いんですが。

 

■ジャック達

で、席も埋まってきたところで開演時間。この日はジャック達が1番手!夏秋さんのバスドラのドキドキするような音から、最初は「オンボロ」。もう、いきなり、あー私はやっぱりこの音を聴くために生きてるんだなーと、グッときちゃう。この「オンボロ」という曲、初めて聴いたときはあんまりピンときてなかったのだけど、聴く回数を重ねるほどに、メロディの味わい深さとか間奏のスリリングさにシビレてる。なんてこと思ってたら、次、間髪入れず夏秋さんのスティックの音が響いて、わ~「WHAT'S NEW LOVE SONG」だーーー。あー、そんな名曲をもうやっちゃうのね…。イントロだけで、脇にいる子どもたちは「ワッツニュウラブソンだ!」と大よろこび(笑)。何度聴いても私を突いてくるメロディと演奏…この擦り減らなさ、どういうわけなんだろう。間奏でまた泣きそうになる…。

 

2曲やったところで一色さんのMC「こんばんは~、ジャック達でーす!ああ、これ言いたかった…。」に、笑いながら頷く。そうだよね、ここのところシネマだタイツだ、の日々だったものね。「今日は現在進行形バンドの凄さを見せますよ」キャーカッコイイーーー!で、こっから最近の新曲3連発!ああ、大大大好きな「スーパーソニック・トースター」!まだCDにさえなっていない曲だけど、一色進の生み出した数多の名メロディの中でも、とびきりの輝きを放ってる1曲じゃないかな。日本人でこんなメロディ書ける人、一色さん入れて2、3人しかいないと思うよ。またこの曲、夏秋さんのバタバタドコスコいうドラムがめちゃカッコいいんだーーー(泣)。ただ、もう4回ぐらいこの曲聴いてると思うけど、いまだに外国語で歌われてるんじゃないかと思うぐらい歌詞が不明なので(笑)、早くCDになってほしい~。そして「キッチンでデート」「ロッカバラッド・クロック」。本当につくづく、国内標準をはるか下に見下ろす孤高のメロディばかり、それを何てことない顔してカタチにしちゃうこのバンドの実力が凄い。

 

「昨日、シネマの再発盤のリマスターが終わったんですけど、今日チラシ持ってくるの忘れちゃいました…松尾清憲に50枚も渡されたのに(笑)」などのMCを挟み、一色さんの「キハラ宙ファンのみなさん、お待たせしました」で始まった次の曲は、ああ、これが個人的には今日のハイライトだったな…「キャンセル」。3月のミューベリーでのワンマンライブで初披露してくれて、ジャック達の新境地と私が感じた曲。あー、すごかったよ、これ。間奏のキハラさんのギター、またしても凄みが増して、とんでもないことになってた。もうね、ほとんど70年代のオーセンティックなロックだよ、これ。そして、始まりのメロディは叙情的なのに、ふと気が付くと切り立った崖っぷちのような場所まで登りつめているこの壮絶な演奏が、つくづくジャック達らしい。なんて曲、なんて演奏なんだろう…。(この日はやらなかったけど)「月光」も「みみずく」もそう。ああ、これがどうしても聴きたくて、私は彼らのライブが手の届く場所にある限り、次もその次もまたその次も、通ってしまうんだろうな…。

 

…と思っている間に、「MY BEAUTIFUL GIRL」「地球はまわる」、で、本日のジャック達はおひらき。8曲、はこの前のワンマンの半分だものね、短く感じちゃうのは仕方ない。でもいいさ、ジャック達には次もその次もあるから。だって、「現在進行形」のバンドなんだもん、ね。また行くよ!そこにこの4人の音がある限り!

 

西村哲也

あーーー西村さんソロ。私をとことんぶちのめした、あの昨年9月の下北沢440ライブ以来。音合わせからさりげなく始まった西村さんの曲、そのアコースティックギターの響きの深さに、さすがだなあとタメイキ。今回は、現在製作中の新作に入る曲が多かったのかな?いつものあののんびりした調子のMCを挟みつつ、途中で「そういえば去年5年ぶりぐらいにアルバムを出したんですけど…その中の曲を全然演っていませんね(笑)」と言って「キッチン・ミュージック」をやってくれたり。で、その後予期せぬこと(←大ゲサ)が!「じゃあせっかくなんで2曲だけバンドで…」と言って、ドラムにつやこブラさん&ベースにポ・ミポサピエンスさんを迎え、「夕方の歌」。ああ、西村さんのエレキギター、やっぱり好きだーーー。そして最後に「HEY HEY(赤い汽車に乗って)」、あーこれ!これ!西村さんのギターーーーッ(興奮)!この曲、そういえば去年のライブでは、エレクトリックパートの1曲めで、そりゃもうブッ倒れたっけなあ、とかリアルに思い出す。ああ、メチャカッコイイ、西村さんの弾きっぷりったら!ほーんと外見は地味なのに(余計なお世話)、なんて派手にぶち切れたギター弾くんだろう、この人。そのブチ切れぶりが、さっきのキハラさんとはまた全然ちがうのが、並べて観るとよりはっきりとわかって、んもうどっちも大好き!これだからギタリスト大好きだーーー!と、ギタリスト好きの私、メロメロになりながら思う。シアワセー!

 

■若林マリ子

ジャック達、西村さん、に比べたら、私にとってはほとんど未知に近いマリ子さんなのだけど、今日はバンド仕様ってことで、そのメンバーが「熊谷大輔(perc)、宮崎裕二(g)、光永巌(b)、つやこブラ(dr)」っていうんだから、もうそこでブッ倒れそう…。私に空前の「タイツ」ブームがきてるこのタイミングで、宮崎・光永の組み合わせを観る機会が、しかも初めて(!)訪れちゃうんだから、ブッ倒れるなっていう方がムリ。(だからつい、バックミュージシャンばっかり見がちに…ゴメンナサイマリ子さん!)最初のセッティングではなんと西村さんまでバックに。しかも一色さんのピンクのテレキャス持って。一色さんがジャック達で去り際に「あとで僕のギターが活躍しますので。って俺じゃなくてギターかよ!」と謎の発言残してたのはこのことだったのね(笑)。1曲めはオリビアニュートンジョンのカバーだったそうですが(曲名わからず)、西村さんのエフェクティブなギターの音が美しかった~。

 

いやーーーもう!それにしてもどうしよう!光永さん、カッコイイんですけどーーーーっ!(って結局それかい!)いや、そうだとは思ってたけど、やっぱマズイよ、この女泣かせな感じ…。またさあ、ベースの音が!この楽器オンチの私が聴いても、なんか、ドキドキするぐらい甘いの。キャーどうしよう。ほんとにドキドキしてきた…(←大バカ)。そして前記事でも書いたけど、1曲披露してくれたご自身の曲「花」(詞は一色さんだそう)が…倒れた。甘いボーカル…。淡々とした歌なのにもかかわらず、声の含むうっとり成分が並じゃないんだよ…(それはタイツの頃からだけど)。あーもう絶対、近いうちに「巌の裏庭」は見に行く!

 

それから、宮崎さんのギター!うわーーーー本当に「タイツ」の音してるよーーー!…大感激。ナマで、目の前のギターから、あのなんともいえない響きが鳴ってるー(泣)。リズムを刻んでるときのメロウな響き、そして、ソロに入ってエフェクター踏んだとたんに孕む止められない狂気。ああ、好きすぎる…。光永さんの曲の次に演っためちゃポップな曲、タイトルわからないんだけど、これのギター、おっそろしくカッコよかったよー!鳥肌立ったー!それにしても、宮崎さんもキハラさんも西村さんも、それぞれ音や弾き方は全然ちがうのに、みんなとんでもなくカッコイイなああーーー大好きだーーー。一日にこんな濃いギタリスト(ホント濃いよ)いちどに観ちゃって、どうしよう。シアワセすぎ。もーこれだからギタリスト好きはやめられない…。

 

と、つい光永さん&宮崎さん方面ばっかり見ちゃうことになりましたが…。熊谷さんのパーカッションとつやこブラさんのドラムは、軽快にそして力強くバンドを支え。つやこブラさんは、叩きながら美しいコーラスまでしていてビックリでした。そしてマリ子さんの美しい声は、(これは私の個人的な好みだけど、)こういう粗いバンドの音にのると、美女と野獣的化学反応(どんな化学反応だよ)が意外性を生んで、よりカッコいいと思ったなあ。

 

■タイツ

って、「タイツ」って書いちゃいましたが。だって、タイツだったんだもん!もう、鼻血だよ!若林さんのバンドに一色さんが登場して(ここでうちの5歳児は「またジャックが出てきた!」と大よろこび)、キャーーー、光永・一色・宮崎、の3人が2006年のステージに、並んでるぅーーーありえないーーーっ。そして「バンコック・ホテル」、光永さんが一色さんのマイクに近づいて「♪どうしたの~」のコーラス、かわいかった!さらにはうわーーーーーーッ「グッド・ルッキン・ナイト・ガール」だってーーーどどどどうしよーっ。宮崎さんのギター、カッコよすぎ!もう、倒れた、倒れました。立てませんってば。

 

…と、うっへーまた長げー感想文になっちゃったよこりゃ。いや私にとっては1セットごとがすでに大騒ぎだものなー。ほんと、スペシャルな夜すぎた。本当はもっと他にも書きたいことあるんだけど(この日は分量少なめだったとはいえやはり爆笑ポイント多数であった一色さんのMCとか)、それはまた機会があれば。

 

子連れのせいで鑑賞能力3割減ぐらいだったし、周りの人にもごめんなさいでしたが、それでもやっぱり行ってよかった。帰ってからふたりの子どもたちは西村さんの「HEY!HEY!」と、タイツの「ばんこっくほってるで~~~」を口ずさみ(2曲とも今まで聴いたことなかったのに。これすなわちキャッチーなリフってことなんだろうなー)、5歳児にいたってはトイレでウンコしながら「さよならさんせえええっと」って歌って、あげくにお風呂も入らず寝ちゃいました。こんな私の「今」に鳴ってくれるロックに、ありがとう。

 

ジャック達またすぐ観たい。西村さんのエレクトリックギターまた聴きたい。宮崎さんのギターはまた絶対ナマで聴きたい。そして光永さんには会いに行かねばならないだろう。巌の裏庭か、メトロファルスか、何かわからないけど。いや参ったマジで…。