月夜のドライブ

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ああ『Broken Words And Music』!そしてDisc2

画像んもー大々的に青山陽一『Broken Words And Music』フェスティバル中!ま、ただうちのプレイヤーで鳴りまくってるってだけの祭りですが。Disc2についても、もうキャーキャー言いたくてしょうがない、さあ語るぜ!(って、こんな姿勢だから、レビューとかとはかけ離れてる、ただ個人的な思いぶちまけるだけー。いつもそうだけど。)

 

Disc2は、堂島孝平くんとのデュエット曲で幕開け~。(それにしても、2曲めには鈴木慶一さんとのデュエットがあり、Disc1にはキリンジ堀込泰行さんとの「4D Raven」、真城めぐみさん参加の「電波組曲」もあるってこと考えると、さりげにメチャ豪華だなーこのベスト盤…。)堂島くんと詞もコラボしている「世にも奇妙な女」は、この27曲の中でいちばんキャッチーかも、って思える佳曲。青山さんと堂島くんという、タイプもキャラも違う二人の声が入れ替わったり重なったりするのがすっごく新鮮。何か、青山さんのボーカルの魅力を再発見するような楽しさがある。あとこれを聴いてると、青山さんが日記で堂島くんのことをしきりに「自分みたいにぼんやりしたところがなくてすごい」とほめてたのを思い出して、おかしくなっちゃう。いや青山さんはそのぼんやりしたところがいいんですよー、とここでひっそり呼びかけておこう(笑)。

 

鈴木慶一さんとの「Don't Be Sad」は、青山さんのフェイヴァリット・アーティストであるトラフィックのカバー曲。でも私は、これがデイヴ・メイスン曲だってことまではチェックしてなかった。洋楽にもトラフィックにも全然詳しくないので何がどうとかまったく喋れないんだけど、この曲、トラフィックの中ではちょっといなたい泥臭い匂いを感じるから、青山さんが慶一さんと組んでやるのにはピッタリ~と思ったんだよね。なんというか、湾岸的な…ね。(←ってすでに妄想トークぎみ…。)それにしてもけすいけさんがこれについて書いていた「慶一さんが歌うとライダーズの曲にしか聞こえないのがスゴイ」に、大笑いしながら私も一票!このエフェクトのかかった慶一さんの声、どこまでも慶一さんだよねえ。ふにゃふにゃしながらも確固たる個性、おっかしい。

 

さーそしてここからが、涙モノのライブテイク。この10曲が音源化されたこと、心底うれしいよ!もっと言うと、ほんとはライブばっかり集めた2枚組が欲しいくらいなんだー。青山さんのライブ音源ばかり聴きながら一日過ごせたらどんなにシアワセだろう…。ま、それはこんど出るDVDを楽しみに、ってことでね。

 

で、3~7までの5曲は、前から私がさんざん騒いでる、2004年7月の渋谷クアトロでの『ODREL』レコ発ライブのテイク。私も観に行ったヤツ。この日のBM'sは、夏秋文尚(dr)、千ヶ崎学(b)、田村玄一(g、pedal steel他)、冨田謙(kb)、さらにコーラスに石川優美、飯田希和、というメンツ。ああ、ドラマーの名前を書くだけでドキドキする…(←大バカ)。この日はね、とにかくコーラスにツワモノの女性が二人も、っていう、青山さんのライブには珍しい状態が、実にゴージャスでねー。聴きながら「山下達郎かよ!」って思うぐらいだったもん(笑)。青山さん、この日歌うの気持ちよさそうだったなー。そして夏秋さんファンとしては、「Sweet Home」の入り、そのアウトロから「94」にうつるとこ、「Ultra Sonic Bicycle」の最初のシンバルワーク、もういちいち「カッコイイーーーーッ!!」って叫びそうになる。っていうか、実際CDプレイヤーの前で叫んでる…。だってほんとにいちいちカッコいいんだもん(キッパリ)。このライブでは、「94」の玄さんの人力トーキングモジュレーター(ペダルスティールの音をホースを口にくわえてワウワウ変化させる)をナマで見られたのが感激だったなー、ホントにやってる!(笑)って。玄さんは、次の2001年のテイクも含めて、ペダルスティールにギターにスティールパンにと大活躍、青山さんの音楽の広さと深みに欠かせない存在だよね。あと玄さんはMCも大活躍で、いつも青山さんよりよく喋ってるっけ(笑)。ああそして、やっぱり「Come And Go」は、なんど聴いても、崩れ落ちそうになる…。これは、夏秋さんのドラムもそうだけど、曲が、ね。青山さんの言葉と音が「Broken」であることが、もっともよく表れてる曲のひとつじゃないかと思う。坦々とした曲調の中に、ピンと張りつめた狂おしさがあって、すべてがとんでもなく色っぽい…。途中の、唐突にはじけるドラムの音、弾きっぱなしのギターのコード、それでもう、私は、現実に戻れなくなっちゃう…。「Ultra Sonic Bicycle」は文句なしのグルーヴ~。ああ、この日のライブの他の曲、「Tarantula」とか「Quick Talk」とか「Los Angels」とか「Free Bird」とかもぜひCDにしてほしいなあああーーーーー。

 

って、語りすぎた…。で、8~12が、2001年のBM'sの演奏!これも本当に素晴らしくて涙涙。何度も書いてるけど私、青山さん好き~と言ってる割には全然威張れたファンじゃなくて、音楽全般を聴いてなかった中抜け期間があり、なんと、この長かった石坪さんドラム時代のBM'sを生で聴いたことがまったくないんだー。オーマイガーッ、なんてもったいないんだろう、ね。もうCD聴きながら、この圧倒的なバンドサウンドは何、って思うもん。「難破船のセイラー」のイントロなんて、ライブと思えない。シンバルの音に絡んでくるベース、ギター、キーボード、ペダルスティール、フルート(かな?クレジットにはないけど…)の、あまりの繊細さと妖しさ。ため息…。あと、玄さん+川口さんのゴツゴツしたコーラスがまたイイんだよね~、男所帯!って感じで。「Tragic Magic Home」のノリも最強にカッコイイ!

 

(ハイここからまた語り長いですよー。)なんかね、この10曲のライブテイク聴いてると、青山さんがここまで続けてきている旅の長さと困難さと、そしてそれを全然そう見せない、どこまでも飄々とした青山陽一っていう音楽家の在り方に、勝手にじーんとして涙が出そうになっちゃうんだ。何もないところからメロディと詞を生み出して、さらに曲自身の届きたがっている場所(それは彼の場合たいがい遠い)まで飛ばしてやるべく、信頼できるミュージシャンに音符を託して、最後にまたひとつに築くって作業。気の遠くなるようなそのプロセスを、録音でやるだけでも大変なのに、ライブでもできれば妥協したくないと考える果敢さ。青山さんの頑固なまでのそういうこだわりが、歴代BM'sのメンバーを集めているし、あの音を鳴らしているんだよなあと思って。グランドファーザーズという最初のバンドの夢はあるとき破れたかもしれないけれど、そのあとも青山さんは、やっぱりバンドの音が好きでたまらないんだろうし、きっと、いいバンドサウンドをずっと求め続けてるんだよなーって…。

 

うわ、また妄想トークが止まらない。ど・どうしよう…。ああとにかく青山さんサイコーだよ。っていうか、ここまで「新たに」ココロを揺るがしてくれるベスト盤っていうのも初めてだ…。だってDisc2は、完全に新譜だもんねこれ。

 

折りしも青山さんの昨日の日記には、「しばらくぶりに1曲まとまる」なんて話題。きゃー青山さん、どんどんいっちゃってーーー(笑)!しかし『歌詞と曲が同時にできる人がいるけど、それができるってものすごい才能だと思いますねえ。』って、才能のこんだけある人が、ヒトゴトのような言いっぷり(笑)。つくづく青山さんだなーーーもう。ああほんと、どんどん曲作って新譜も出して、バンバンライブやってほしい!こんな素晴らしい音を生み出せる人、そんなにいないんだから、責任重大だよね。

 

まだ書きたいこといっぱい。実にまとまりのない文章だ…。読んでくれた人いたらゴメン。

 

*『Broken Words And Music』青山陽一