月夜のドライブ

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esqのライブ@渋谷duo music exchange

画像esq With The Band '05 "10th Anniversary Live" 三谷泰弘(Key, Vo)・夏秋文尚(Dr)・BARA(Bass)・飯塚昌明(G)・山口ともPerc)・山本公樹(Sax)

 

というわけで、土曜の夜、esqこと三谷泰弘さんのライブ@duo music exchange に行ってきました!私、esqの音は直前にCD買うまで未体験だったのだけれど、実は三谷さんをナマで観たことがあるのに気付いた。そう、彼が山下達郎さんのライブでバックコーラスをつとめたとき('98~'99のツアー)のこと。達郎さんのコーラス隊といえば、歌がうまいという以上に、「歌心」のある人じゃなきゃできないポジション。そんな三谷さんの歌声を聴けることも楽しみにしつつ(当初の動機のほとんどは夏秋さんのドラムという、やましい人間とはいえ…)、渋谷duoに向かったのだ。

 

着くと、そこに集まってる人たちは私が引け目感じないぐらいの年齢層。そして女子度高く、落ち着きのある感じ。きっとスタレビ時代からのファンが多いのかな。いつも思うことだけど、こういう年齢になっても自分を外に引っ張り出してくれるミュージシャンがいるってこと、本当にうれしいよね。duoは、ステージも客席も横に広くて、一番後ろでもそんなに遠い感じがしなくていい。ステージ真ん中には三谷さんのエレピがセッティングされていて、それを左からサックス、パーカッション、ドラム、ベース、ギター、の5人が取り囲むような形。うはー夏秋さんがよく見えちゃうよ、この席…。

 

三谷さんのキーボード+歌で始まったライブ。力強い歌声が一気に会場を包む。そして途中から加わってくる夏秋さんのハイハットの音、くー、カッコいい…(涙)。思ってた以上にesqのナマ音はバンドっぽくて、夏秋さんのドラムも遠慮なくデカイ音で鳴り響いてたー。そして今回、もうひとつマイったのが、ギターの飯塚昌明さんのカッコよさ!(←そんなんばっかだな私…。)飯塚さんといえば夏秋さんとは雷蔵のころからの盟友で、最近ではウクレレカフェカルテットも一緒にやっている方として名前は頻繁に目に入ってたんだけど、お姿はちゃんと知らず…。何となくオジサンぽい人を勝手に想像してたら、キャーとんでもない、背が高くて、足が長くて、メチャカッコイイっす!あごからギターまでの距離がすんげー遠くて、弾く姿がキマリまくってるったらもう!黒い革のパンツなんかはいてるんだけど、それがまた上品なのー。ステキぃ。ああ来てよかった…。(←そういう理由かよ!)あとはね、個人的に楽しみにしてたパーカッションの山口ともさん。そ、NHK教育の「ドレミノテレビ」でUAと音楽してるヘンなお兄さん!三谷さんもメンバー紹介で「最初に会ったときはここまで濃いキャラじゃなかったんですが(笑)」と言ってたけど、ダンサーか!っていうひらひらフリルの白シャツに金髪のウィッグ、期待通りの挙動不審な(笑)動き、もう爆笑しました~。そして、やんちゃなイメージのサックス山本公樹(こうじゅ)さん、ヨン様と一緒に温泉に行った夢の話で会場を爆笑させてたベースのBARAさん、なーんか5人、ミュージシャンとしてのテイストはばらばらな感じが可笑しかったけど、音のまとまりは並じゃなかった!できる限りの質の高い音楽を、ここに集まったファンに届けたい、という真摯なポップス職人魂を感じたな。坦々と、なんてことない顔して、いい音を構築するバンド。

 

三谷さんの歌、ものすごくうまいんだけど、ただうまいだけじゃない。基本的にはミドル・オブ・ザ・ロードなボーカルだと思うんだけど、鼻にかかった声にどっか少年ぽさが残るのと、高音の手前でちょっとかすれるセクシーさが、すっごく魅力的。ほんっとに楽しそうに、鍵盤を叩き、歌を歌う、その姿見てるだけで幸せになれたー。

 

そしてもう何度でも言っちゃうんだけど、夏秋さんのドラムはやっぱりとてつもなく素敵、なんなんだろう、とにかく大好きだ。ジャック達よりはきっちりしてる(笑)esqサウンドだと思うけれど、その中でも、夏秋さんの音って、なんか自由奔放なんだよね。タムもスネアもバスドラも、シンバルもハイハットも、いちいち「あーいい音だーーー」って、本当にうっとり聞き入っちゃった。ひとつひとつの音に表情があって、全然飽きないんだ。それにしても夏秋さんは、ときどきベースのBARAさんと楽しそうに目を合わせる以外は、この日もおおむね昭和の文学青年並のうつむき加減(笑)。その、翳のある姿で婦女子(ま、私とか)をメロメロにさせるのはいいんだけど、正面でキーボードを弾いている三谷さんが後ろの夏秋さんに指で合図出すのも、下向いてて見えてないんじゃないか?って心配になるぐらい(笑)。でも、エンディングとか毎回きっちりしてたから、大丈夫みたいです、さすが(笑)。

 

いろいろな演出が楽しかったなー。三谷さん+サックス氏+パーカッション氏の3人で演奏を始めた曲、途中でソデから残りの3人が出てきてひとつマイクの前でコーラス始めるの、お茶目だった~。BARAさんと長身の飯塚さんに挟まれて、よりきゃしゃに見える夏秋さんも照れつつコーラス。あーもうっ…(惚)。で、コーラス終わってスグ、各自持ち場に戻ってエンディングを演奏するという忙しさ(笑)。あとね、各メンバーの紹介コーナーあり!こういうのでよろこぶ自分もどうなのかと思うけどうれしかった(笑)。夏秋さんボソボソッとした調子でいっぱいしゃべってたよ!あーもうコレ、ジャック達でもやってほしーーーー(笑)!

 

いっちばん印象的だった曲は、これは私も知っていた「あいをしんじて」。こういうリズム叩いてるときの夏秋さんって、ほんといいんだー。途中のブレイクのドラムソロ、あまりのカッコよさに息が止まるかと思った…。あの魅力はゼッタイ言葉で表せない、あれを聴けただけでも、行ってよかった(泣)。

 

…とまあ、ワタシ的にはもー超楽しめた。(スミマセン、もう殆んど自分のためだけに書いてます…。)直前にCDを聴いたに過ぎないので、知ってる曲はそんなになかったし、夏秋さん目当てで行ったに近かったけど、結局のところは「esq」のすべてに巻きこまれた。音楽の楽しさ、理屈抜きのハッピネスにうれしいぐらい浮かされた。81年にスターダスト・レビューでデビューした三谷泰弘さんは、もう45歳になるそう。いっつも言うけど、こういう人たちが、音を出し続けてくれてるってこと、泣きたいぐらいうれしい。素晴らしい音楽を世の中にあふれさせるために、地道に歌い弾き叩いてる人がいる、ああ、素敵だな。esq、いいバンド。またこのバンドでライブがあったら行きたいって思った。(実はこのあと12月に、このライブの大阪編もあるんだけど…行けるわけもないのでさすがに見て見ぬふり…。うーん、行きたいけどね…。)

 

予定外のアンコールにも応えてくれ、3時間近い熱演。予想をはるかに越えて素敵な一夜でした。あ、個人的な事情を抜きにしてもね(笑)。esqのみなさん、本当にありがとう。

 

追記:このライブ、のちに(翌年の2月)CDになりました!感想文は→コチラ