月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

小骨な曲たち

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ずいぶんピンボケ写真だしフォントも今イチでカッコ悪いジャケットですが。996円の廉価盤なので仕方なし。でもねー、これずっと聞きたかった曲なのです、ザ・フォーチュンズ「You’ve Got Your Troubles」。どれくらいずっとかというと、私がFENで50~60年代の音楽を追っかけまくってた高校生の頃からだから、かれこれ20年越しの思い。またそれか。またそれです。

 

その頃よく聞いていたFENのプログラムが「タイム・マシーン」と「ジム・ピューター・ショウ」。どちらも、50~60年代のロックやポップスやソウルミュージックがドカドカかかる番組。ラジカセの小さなスピーカーから公団のひと部屋に流れ込むそれらを、耳とココロで食んでいた10代半ばの私だった。鉛筆書きのリストを今見ると、リスニング能力の心もとなさが明らかになっておもしろい。ボビー・フラー・フォーの「アイ・ポット・アローン」と書いてあるのは「I Fought The Law」のことだ。「アイム・ユア・パーフィ/ジェインズ・ボビー・キラファイ」という走り書きはJames & Bobby Purifyの名曲「I’m Your Puppet」。「オー・シュカ」と書きとめたエルビスの曲が「All Shook Up」だとわかるのはずっと後になってからだ。ま、しゃべってるのがダミ声&DJトークのジム・ピューターさんですからね。と、80年代の中堅公立高校の生徒を少し弁護しておこう。

 

ラジオで聞いたままその後レコードにも巡り合わずに来てしまったたくさんの音の中で、魚の小骨のように妙に引っかかったままの曲がいくつかあって、フォーチュンズのこの曲はその1つだった。何てことない曲だし、大ヒットでもないんだけれど、なぜか好きなんだよね。メロウなダブルボーカルのハーモニーがイイ。このフォーチュンズというバンドについて昔の私は何の情報も持っていなかったけれど、今ってやはりスゴイ時代だ、ネットで検索するとオフィシャルサイトまで出てくる。それによると、バーミンガムのグループ。「You’ve Got Your Troubles」は65年、UKで2位、USで7位っていうから、ありゃ大ヒットじゃん。有名なソングライターコンビのロジャー・クック&ロジャー・グリーナウェイの曲だということも20年目にして初めて知った。だらだらとでも長く音楽追っかけてみるものですね。

 

10代の頃洋楽まで購入資金が回らなかったおかげで、ずーっと喉に引っかかってる小骨曲たち。今頃になってひとつひとつこうやってピンセットでつまみ出してるけど、はて、私の身体の中にこれらがいくつあるのやら。もう自分の骨と同化しちゃってるかも。

 

*「You've Got Your Troubles」The Fortunes