月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

久保田さんのDVDを買ったのだ

画像DVDをトレイに載せて、映像と音が出た瞬間、思わず「ギャーーーー!!カッコイイーーーーッ!!」…ってコレ、心の言葉じゃなくてリアル発声です(笑)。近くに人がいたら怪しまれるな…。DVDの中で歌ってるのは、あの、元「THE東南西北」の久保田洋司さんなワケですが、私がキャーキャー言ってるのは、その後ろのドラマー。またか(笑)!…というわけで、痩身ドラマー・夏秋文尚さんがサポートで参加してる久保田洋司さんのライブDVD『LIVE SINGLE COLLECTION』を買っちゃいましたよー。もーどうしよう!すっごいカッコイイんですけど!

 

このDVDはついこのあいだの10月に発売されたもの。中味は、その1年前の2004年11月6日に渋谷DESEOで行われたライブです。久保田洋司(vo,g)、そしてサポートが清水伸吾(b,cho)、夏秋文尚(ds)、というスリー・ピース・バンドなのだ。ちなみに清水さんも元・THE東南西北のメンバー。この編成での久保田さんのライブは今年の秋にもあって、すごく行きたかったんだけど叶わず…。だから、このDVD、うれしいです(泣)。HMVで「音楽DVDどれでも2枚買うと20%オフ」キャンペーンだったし。

 

映像は全部で40分弱、固定カメラ3台で撮ったもので、もしかしたらDVD化は想定してなかったのかも、ってぐらいの粗さなんだけど、この際そんなこと全然かまいません!1曲めが始まると同時にステージ前の幕が上がり、3人がバックライトに浮かび上がるんだけど、もーイキナリ夏秋さんカッコイイ…。イントロのギターとベースと、そしてドラム。ああ、まぎれもない夏秋さんの音だ…。

 

私の音楽遍歴は意外に久保田洋司さんを通ってきてなくて、THE東南西北のデビューシングルはなぜか持ってるんだけど、それだけ。あとは風街図鑑に入ってるのを知ってるだけかなー、アルバムも持ってないし、ナマで見たこともたぶんない。実に久保田さんに申し訳ないようなリスナーだ…しかも不純な動機でDVD買ってるし…。だから、まとめてちゃんと音源聴くのは今回が初めてなのかもしれないんだけど、なんか、すっごい意外だった!いい意味でイメージひっくり返された。久保田さんっていえば、それこそ永遠の微熱少年みたいな感じ、とてもストイックで繊細なイメージを持ってたんだけど、1曲めのイントロのギターがノイジーで、まずビックリ。へえ、こんなギター弾く人なんだ!スリー・ピース編成のライブだからという理由はもちろんあるだろうけど、思ってたよりずっと、男っぽくてワイルド。「思ってばかり」という曲のギターなんて、粗くてせつない音してて、いいなあ。で、曲は甘いんだよね、胸キュン系。それにしても久保田さんって、昔っから全っ然見た目変わらないね。最近はそういえば、キャプストと詞を共作したり(今年のライブでは「キミトベ」歌ったみたい、聴きたいなー)、そうだ、ファンタスティポに詞を書いたりも、ね。

 

で、このDVD、夏秋さんが映る場面が予想以上にめちゃ多いんだよー。ここまでは期待してなかった…倒れそう…。スリー・ピース・バンドの並びってドラマーも見えるからいいよね、3人組の利点(笑)。固定カメラながら、夏秋さんにズームしたロングショットとかもあって、叩いてる手元にドキドキしちゃうー!1曲めのラスト、エンディングのシンバル鳴らしながらサッと左手で譜面台の譜面1枚落として、そのまますぐにテンポの速い2曲めに移るトコとか、もーもーすっごいイイんだよ…(泣)。って、なんかディテールに反応しすぎか…。ちょっと視線を下に落としながら淡々と叩くその姿、ほんとにイカスなー。夏秋さんって、どこにいてもこうなんだなー…。(いやわかんない、もしかしたらすっごいノリノリでスティックくるくる回しちゃってるときとかもあるのかもしれないけど…。)そしてその音は、放たれるそばから、やっぱり私をとらえてやまない。もう何度も書いてるけど、「ットコドコスコ!」っていう(われながら拙い表現だ…笑)、あの小さい「ッ」ね!もーなんてチャーミングなんだろう!この、音にならない音が夏秋さんの場合ものすごく饒舌で。言外に多くを含むドラムというか…。うーたまらない。

 

あー久保田さんのDVDなのにこの偏向した見方…スミマセン…。このトリオの音、機会があれば聴いてみたいと思ってたんだけど、ベースの清水さんが東京を離れてしまわれるとかで、この組み合わせでは、もうないだろうということ。

 

最近つくづく感じるんだ、ドラムって、やっぱり「生」が決定的なものだって。もちろん、打楽器だってほとんどの場合は電気的な何かを通って私たちの耳に届いてるんだと思うけど、その場の空気をじかに振動させるって度合いでは、やっぱり他の楽器の比じゃないよね。だからいいとか悪いとかでは全然なくって、ただ、その場にしか存在し得ない空気の振動って、なんて貴重なものなんだろう、とせつなくなっちゃうんだ。その、絶対閉じこめておけないものを、少しでも形あるものとして引きとめようとしてくれる、ライブの記録(CDやDVD)って、やっぱりものすごくうれしい。

 

ま、とりあえず、全世界の夏秋さんファン、そして痩身ドラマー好きは必見、必携のDVDでしょう!ホント買ってよかった…。しばらくこれでキャーキャー言ってそうですが、もうすぐ青山陽一さんのベストアルバム(夏秋さんの叩いてるライブテイクも入ってる)も出ちゃうし、あーもーどうしよう!ってどうもしませんね、この師走の忙しいときに世間は…。すみません、ひとりで騒ぎます…。

 

*『LIVE SINGLE COLLECTION』久保田洋司