月夜のドライブ

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フライダーズ、ゆめであいましょう @ 大久保ひかりのうま

1月のライブから1カ月をおかず、フライダーズのライブ。好きなバンドをこうして見られる機会が多いのはうれしいな。ひかりのうまは、じつは初めてでした。人が並んでいたからここだとわかったけれど、誰もいなかったら通り過ぎて探し回ったかも。中は想像以上にこじんまりとしていて居心地良き空間。ここでバンドが音出しちゃっていいの?と思ったけど、フライダーズ思いきり出してましたが!

 

2/5(日)
大久保 ひかりのうま
開場19:00 開演19:30
出演:
フライダーズ
ゆめであいましょう
チケット:2000円(+ドリンク代)

 

■ゆめであいましょう
先攻はゆめであいましょう。夏秋さんが録音をお手伝いしたバンドだということ以外事前知識がなく、予想外に大人数(6人)出てきたので驚いたけど、普段は4人で、今日はパーカッションさんとギターさんがサポートで加わっているのだと。ギターの宮嶋さんが次の曲ではシンセを弾いたり、ドラムの方が後半はシンセに入ったりとフレキシブル。アコースティックギターを中心に丁寧に紡がれるサウンドはフォーキーでラウンジミュージック的な心地よい手ざわりもあって。でも、どこか才気ほとばしる不穏な感じが漂っているのが、独特でとてもよかった。宮嶋さんのMCで、なんとフライダーズの佐藤ユウキさんと大学の同級生で、当時ほとんど接点はなかったのだけれど一度ギターでセッションをしたこともあると。巡り巡って夏秋さんが両バンドに関わることになった偶然などもあって、今日こんなふうに一緒にライブをすることになるなんてすごい。

 

<ゆめであいましょう セットリスト>(Tweetより)
恋の風鈴
あわゆき
1300
面影橋
かげふみ
シャンマオムーン
見えるわ

 

■Fryders
休憩を挟んでフライダーズ。音出しから少しずつ楽器が集まっていってゆるっと始まる感じ、たまらない。この1曲目は…リハ音源をSNSでチラ見せしてくれていた新曲!いきなりカッコよすぎた。青木さんのギターとみんみんさんのキーボードの、お互い一歩も引かない果たし合いのようなプレイに痺れたなあ…血しぶき見えるようだった。気が強くて最高!!!!

 

ひかりのうま、ステージと客席が目と鼻の先なので、いつもは奥にあるドラムセットもすぐそこ。おかげでタミオさんのドラムもいつも以上にまじまじと見ることができたのだけれど、抑制的でありつつバンドの歌心を大きく包み込んでいく、素晴らしいドラムスだとあらためて感じ入る…。こういう、バンドの音全体に目配りしつつ本当に必要な音だけを狙いすまして射抜くように置くことのできるドラムスって、じつはとてもとても稀有だと思うのだよね。自由奔放な2つのギターやキーボードを頼もしく支えるそいたまさんのベースとともに、今のフライダーズの最高すぎるサウンドはこの2人の音あっての賜物だと確信する。

 

途中、佐藤ユウキさんのMCでも、ゆめであいましょう宮嶋さんとのつながりについて言及。佐藤さんの記憶は宮嶋さんより少し詳しくて、たぶん大学の同級生なんだけどほとんど交流はなくて、一度、佐藤さんが自分のサークル(農業サークル!)の部室で爆音でギター弾いてたら、宮嶋さんがアンプとギター下げてセッションしようって突然やってきたという衝撃的な出会いを明かしてくれた。(宮嶋さんは「そうだったっけ?」と。笑)以来それきりだったのが、フライダーズのアルバムのレコーディングをしていたときに突然夏秋さんから「宮嶋くんって知ってる?」と聞かれてびっくりしたのだと。すごいなあ。でも二人ともその頃から相当なクセ者だったってことだよね。

 

前回のライブで披露してくれた新曲「まっしろけ」、とってもよいなあ。間奏のギターのフレーズも印象的。コーラスワークが美しいこんな曲がこれからどんどん増えていくのかと思うと無敵すぎてこわいぐらいだ。今日初披露の新曲「夫婦善哉」(意外なタイトル)は軽やかでゴキゲンなナンバー。みんみんさんのキーボードは今日もおしなべて圧倒的にカッコよかった。「春になれば」のアウトロの、覚悟を決めたような音に、孤高を感じて息をのむ。

 

そしてMCで「僕は大久保出身なんですけど最近この辺は様変わりしすぎちゃって」とぼやきながら(笑)の青木利文さんのギターは、今日も最高にもほどがあった。まあびっくりするようなイイ音で鳴りまくるし、その表情が一様でなくどの曲もそれぞれ違うのだよね。「イイ音」のバラエティが無尽蔵。とんでもない力と才能のギタリストだと思う。今、少しも聴き逃したくない音ナンバーワンだなー。「境界線上」のソロ凄かった…。ほんとに毎回泣きそうになる。こういう音を聴きたくて音楽を聴いてるしライブに足を運んでる、と思う。

 

ラストの「ジメジメジトジト」もいつも以上にすっごかった、入りこそ「今日は湿気があるね♪」って感じでライトに始まるけど、だんだん音は荒れ狂っていきついに堤防決壊、あれよあれよと轟音の洪水に押し流される!も~最高すぎる。アンコールはゆったりと「ぼくはきみへ」。いい音、いいバンドだなーーー。

 

久しぶりに(というか私はフライダーズのライブ5回目にして初めて)夜のライブだったせいなのか、聴き手がそう感じただけなのか、青木さんがよく言うところのフライダーズの「ハードコアな」魅力が炸裂していたライブだったなーと思う。新曲も軒並みよいし、ファン歴の浅い私が体験している限りでもライブを重ねるごとに驚くほど進化を遂げていて、フライダーズ、まだまだ凄いことになりそう。 

 

<Fryders セットリスト>(Tweetより)
1.迷い鯨(新曲)
2.小梅
3.Long Time Ago
4.まっしろけ
5.やさしい雨
6.春になれば
7.夫婦善哉(新曲)
8.境界線上
9.ジメジメジトジト
(アンコール)
ぼくはきみへ

 

ゆめであいましょうもフライダーズも、ここでしか聴けない独自の音を鳴らす素晴らしいバンド。とってもよいツーマン、よい夜だった。ありがとうございました!