先日久しぶりに実家（といっても私の家から1時間ぐらいで行ける程度の近さ）に寄ったときに、昔の懐かしモノをいくつか発掘してきた。それについてポツポツ書けるときに書いてみようかなって思う記事の、ひとつめ。私がたぶん高校生の頃（80年代前半）に受け取った、音楽関係のダイレクトメールなどのハガキの束が出てきて、その中にちょっとおもしろいものがあった。
まずは画像。ハガキのオモテ、じゃーん。
一応宛名は伏せたけども。もうこのハガキのオモテ面だけでいろんな情報が詰まっていて今見るとおもしろい。この頃は郵便番号、3桁だったんだね。消印の日付を見ると「-9.1.85」となっていて、たぶんコレ85年1月9日（最初9月1日かなと思ったけど、そうじゃない理由がわかってくる）。ハガキ代金は40円だったようだ。差出人が「NHK放送センター」。え、なになにー？
ウラ、じゃじゃーん。
お問い合せの件ですが
LPタイトルがピーター氏
自身の物でわかりません
レコード会社 PHINO RECORD （※筆者注：PHINO→RHINOと思われます）
レコード番号 RNLP066
これだけでごかんべんのほど
このレコードは企画物の
ドゥワップグループが集って作った
クリスマスアルバムだと思います
サウンドストリート（火）
NHK-FMサウンドストリート担当者さんからの返信ハガキ！！！！
85年の1月というと当時たぶん高3の私（受験生じゃん）、サウンドストリートでかかった曲が入ったレコードを知りたくて番組にハガキで問い合わせをして、それに対して番組スタッフさんがご丁寧にハガキで返信をくださったものと思われる。まだ、パソコンも電子メールもインターネットもない時代なので、リアルお手紙交換。
今からは想像もつかないけれど、その頃、レコードとかコンサートの情報って雑誌ぐらいしか頼りにできるものがなく、まして海外のレコードの情報なんて、東京都下の田舎の高校生には手に入れる術がなかったのだよね。だから勢いに任せてハガキで直接アタック。お仕事の合間にオンエア曲のレコードの情報を調べて返信ハガキを書く労をとってくださったスタッフ様、ありがとうございます…（37年後の未来から深々とお辞儀）。
今はとても便利な世の中なので、このレコード番号を検索すると、あっというまに情報が出てくる。
https://www.discogs.com/ja/release/2605118-Various-Rockin-Christmas-The-50s
なるほど『Rockin' Christmas The 50's』っていうRHINOのクリスマスアルバムだったのか～。ちなみにわざわざ情報を聞いといて、このアルバムは私持ってない（持ってないんかい！）。レコード番号がわかったからといって、すぐに海外のレコードを買えるような世界線でもなかったのだ。
ところで、サウンドストリート火曜日というと坂本龍一さんの曜日のはずだけど、ピーター氏とは？ピーター・バラカンさん？
その疑問にもすぐに答えてくれる現代インターネット。なんと、『NHK-FM サウンドストリート 火曜日 坂本龍一 放送リスト』という奇特なブログが存在するのを発見。そこに、私が聴いたと思われる日の曲目リストも！
（※リンク、勝手に貼らせていただきました！）
おおお！「1984年12月11日火曜日 第147回 ゲスト・PETER BARAKAN」。この日の最後にかかっているThe Moonglows「Hey Santa Claus」が、先述のクリスマスアルバムに入ってる、まさに私が問い合わせた曲なのではないだろうか！？ハガキにある「ピーター氏」とはやはり、教授のプログラムにゲストでいらしていたピーター・バラカン氏のことだったのだな。わーーーなんか感動。こういう記録を誰でもアクセスできる状態で残してくださってるブログ様にリスペクト＆感謝です。
実家から発掘してきた（自分でもその存在を忘れていた）1枚のハガキから見えてくる、当時のお問い合わせ事情。クリスマス時期のプログラムについてハガキで質問して、年明けに返信ハガキをいただいたのですね。今みたいに瞬時に何でもわかる便利さもありがたいけど、この、知りたいことに少しずつ近づいていくような探索感も、なかなか味わい深く、今となっては贅沢かも。
記念にThe Moonglows「Hey Santa Claus」貼っとこ！ゴキゲン。1953年の曲よ。
ついでに、月ドラでDoo Wopといえばこの記事。これも貼っとこ。
実家で発掘シリーズは気が向いたらまたやろう～。
