月夜のドライブ

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棚木竜介と図書館、他『ライブはマッサージである #46』 @ 早稲田RiNen

さて錦糸町から早稲田へ移動して、RiNenへ。「ライブはマッサージである #46」と題するスリーマン。棚図書目当てで観に来たけど、どのバンドもおもしろかったーーー!

 

『ライブはマッサージである #46』
LiveSpace早稲田RiNen
2024.10.20 Sun.
OPEN 18:30 START 19:00
予約 \2500/当日 \2800/学割 \1300 +1drink order

Shinnosuke Sugata
セキモトタカフミ(uminari sextet)
棚木竜介と図書館

 

 

Shinnosuke Sugata
セッティングしているのを観ていたら、前列にギター、ギター、ギター、(しかもみんなエレキ、)そして後方にベースとドラム。これはいったいどんな音楽なんだろう?と興味しんしん。前列3人のギターのうち向かって左端の方がボーカルで、この人が「Shinnosuke Sugata」なのだということがのちのMCでわかった。うまく言葉で説明できないしする必要もないんだろうけど、詩人は自由に鋭く激しく歌い、音を奏でる者たちはゆるっと漂い時に荒々しく駆け、唯一無二の世界をつくっていておもしろかったなあ。だいぶお若いバンドだと思われるのに、したたかでうまくてびっくり。何より、Sugataさんが世の中に生み出そうとする独特な世界を、ともに立ち上げる同志が4人もいるのが頼もしいなと思った。存在してしまった後は「ありだね」と思える音楽を何もないところから作り出すことほど難しくてクリエイティブなことはないから。Sugataさんの歌っているときの切迫感とそうでないときのゆるやかさとの落差も印象的。

 

■セキモトタカフミ(uminari sextet)
夢見る港の12月のライブの対バンということで名前を知ったのだけど、uminari sextetに、きむらさとしさんや音璃さんや(先日夢見る港のライブで拝見した)さかゆめのベースの石黒健一さんがいる!ということで俄然気になってしまっていた。vo&gのセキモトタカフミさんのほか、ベース、ドラム、ギター、フルート、コーラス、という6人編成。音が出てきた瞬間、かっけーーー!と!!!!セキモトさんの音楽はまぎれもない王道ポップスと思うんだけど、妖しげなフルートがのっかり、音璃さんの謎めいたコーラスが絡み、きむらさんのイケメンなドラムが鳴り、ベースとギターが自在な旋律を辿り、それらが一体となって広がる世界、うわわわめっちゃカッコイイー!しかも曲によっては音璃さんときむらさんおふたりのコーラスがメロディーを彩りまくって、コレ無敵すぎた…!強力にポップでもちろんロックでプログレッシヴでもあってソウルも感じ、総じて独特。フルートの入っているバンドにマイりがちな私の法則がまたしても発動だ…。それにしてもあまりにも独自にスゴくてどうしたらこんなサウンドが生まれるのか想像もつかない。こういう音楽を演りたくてこのメンバーを集めたのか、このメンバーが集まったからこういう音楽になったのか…!?この6人の誰ひとり欠けてもこんな音楽にはならない気がする、すごいホントに。聞けばまだこのバンド作って日が浅いとのことで驚愕。こんなオリジナルなのに!やー超よかったーーー。12月にまたこの編成観られるの心待ちにしちゃう。

 

■棚木竜介と図書館
トリは棚図書、ドラムのきむらさん2連発!ファン初心者の私は、バンドを観るのは7月の『BAUM』レコ発以来の2度目~。1曲目「漫画」棚木さんのトリッキーなギターの音がこぼれ、きむらさんの凛々しいドラムが鳴り、不知火さんのベースの深い響きが忍び込んできて、中嶋さんのぎゅわんぎゅわんにエフェクトのかかったギターが覆いかぶさってくる、そして棚木さんのなんとも甘いボーカル…。ああ、もうこのオープニングだけで!よすぎて倒れそう!シンプルな4つの音がそれぞれに至上の響きをさせて、魅力的なメロディーとリズムを次々目の前に生の音として放っていく、はーーーこんなバンドサウンドを聴きたくて生きてると思うホントに…(泣)。棚図書ならではの全員コーラスもあいかわらずすばらしいなあ。3曲目で「ひかりを愛でながら」聴けてやっぱり泣きそうになっちゃう。何度聴いても少しも色褪せずいつも初めて聴くようにいいメロディ。きむらさんのコーラスもクララズさんに負けず劣らずとってもいい(し、あんな無敵のドラム叩きながらよく歌えるなあといつも感心)!

 

「かなで」「黄昏」棚木さんの曲は、さらっとゆるっとしてるようで気を許してるとメロディもリズムも一筋縄でいかないところがあってハッとさせられる。でもそのユニークネスを、閉じた小さいものにせずに広がりのあるサウンドにしていくバンドの志向がさらにすばらしいなと感じるのだ…。マッドな部分を突き詰めながらもおおらかな普遍へと結晶していく、このバンドのそんなところに魅かれてるのかなーと棚図書ビギナーの私は思う。新曲「みじかいなつ」は、先日武蔵小杉での弾き語りで棚木さんが「新曲です」と言って演ってくれたやつだ!バンドでやるとどうなるのかなーとそのときからワクワクしてたけど、こんなふうになるのか、カッコイイーーーー!!!!「棚木竜介ソロ」と「バンド・棚木竜介と図書館」は、やっぱりそれぞれのよさがあって別モノなんだなあ、おもしろい。

 

「最終回」「Camel」次々と放たれる曲どれも、同じ4人による演奏なのに、個性的でそれぞれの輝きを放ってて、曲に合ったアレンジが隅々まで楽しんで考えられてるんだなってこともよくわかる。最後にアンコールに応えて「波紋ベイベー」、サイッコーのバンドサウンド!はー棚図書大好き!カッコよくて楽しくてやっぱりちょっと泣きそうになっちゃう。いいバンドだなーーー。

 

<棚木さんよりセットリスト>
01.漫画
02.燕のねぐら入り
03.ひかりを愛でながら
04.かなで
05.黄昏
06.みじかいなつ(新曲)
07.最終回
08.Camel
encore
09.波紋ベイベー

 

 

出演3バンドともすごくおもしろかった。後日どなたかがつぶやいていて『そうか!』と思ったけど、「シンガーソングライターが率いるバンド×3」の夜だったんだね。それぞれフロントマンの名前を冠していつつ、「バンドであること」にすごく意味のある音だと感じた、3者とも。バンドサウンド好きにはたまらないイベントでした!めちゃ楽しかったなー。ありがとうございました!

 

 

(この2日間でいいバンドといいミュージシャンをたーーーくさん観て心がゆたかだ…週明け、仕事ヤだけどがんばろ…と思えた)

 

【2024/11/09記】