月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

物欲の秋

物欲の秋だ。何しろ秋冬モノが大好きなので(どのくらい好きかというと真夏でもダッフルコートを着て歩きたいぐらい好きだ)、この季節になると欲しいものが増えて困る。金曜日にふらっと寄ったデパートで、マーガレット・ハウエルのブーツに一目惚れ。試し履きしてみる。かわいいー。当初考えていた今期ブーツ予算(そんなものはそもそもないのだが)を超える価格、しかも今年買うならハーフブーツをと思っていたのだけれど、それはロングブーツ。でも一目惚れ。さてどうしよう。

 

その場でオットに「すごいかわいいブーツがあったんだよねー。でも高いんだよねー。」とメールを打ってみる。が音沙汰無し。頭を冷やす意味で近くのモスバーガーに入りアイスティを飲みながら独りミニ検討会開始。が、物欲に囚われた人間は見事にロクな意見を出さないものだ。「先月の仕事結構大変だったし」「こないだ迷ったコート結局買わなかったし」「エルメスの○○買ったと思えば」…そんなもの元々買う予定ありません。

 

アイスティ飲み終わってもオットからは返信なし。やはりこの価格で呆れ返らせてしまったか。(ちなみにそんなにバカ高いわけではないですよ、わが家のような平民階級にはやや高い。)そうこうするうちに日も暮れてきたので、大人のひとりとして物欲より現実を優先させることにして、帰路につく。私のサイズはもう在庫一点だけと言ってたから土日過ぎると無くなっちゃうだろうなあ…。家に帰って夕飯の支度をしているとオットからメールが届く。「今電車に乗りました。ブーツは買ってくださいね。」帰宅のついでではなくもっと早く返事くれー。

 

あきらめの悪い大人は月曜の朝、子らを保育園に送ったその足で、ママチャリ「パワーパフガールズ号」をかっ飛ばしました。デパートの開店まで間があるので、近くのスーパーで夕飯の材料を買って時間調整。10時の鐘とともに、私の苦手な、腰が折れそうなほどの深々としたお辞儀(というかあれが苦手じゃない人なんているんだろうか)のあいだを縫って靴売場へ。「このブーツの23.5センチありますか?」まだありましたー。購入~。ママチャリのハンドルにブーツの入った紙袋、前カゴにはねぎと豆腐と白菜の入ったスーパーの袋。雑誌に出てくるような素敵なお買い物姿でないのは残念だけれど、不本意なのはブーツのほうだって同じだろう。

 

そして一目惚れしたオトコが必ずしも自分と相性がいいとは限らないように、このブーツもなかなか手強くて合う服をかなり選ぶということが、手に入れてからわかった。おかげで早速履いて出かけようとした午後、上も下も5回ずつは着替えるハメに。でもね、やっぱかわいいブーツなのよ。惚れっぽい大人が消費を支える社会は健全だ。