月夜のドライブ

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アンタッチャブルの漫才をナマで観た…!「ハイスクール人力舎~秋の学園祭ライブ~」

このイベントの告知をtwitterで見たのは8月頃のこと(RTしてくれた方ありがとうございました…)。ふだん情報収集能力の低い私の目にも、そのとき「MC:アンタッチャブル」というひと続きの文字は極太ゴシックで目に入ってきて、えっえっえっ「アンタッチャブル柴田」でもなく「アンタッチャブル山崎」でもなく、「アンタッチャブル」!?!?と。舞台で2人揃ってMC…!?コンビ復活後、テレビとかじゃなく生の舞台で2人が並ぶのって初めてじゃないのかな…みみみ、観たい…!!

 

というワケで、ぴあのプレリザーブに申し込み、無事チケットがご用意されて(やったー!)、行ってきました!「ハイスクール人力舎」3日間あったうちの最終日。

 

「ハイスクール人力舎~秋の学園祭ライブ~」
日時:2020 年 9 月18 日(金)
会場:下北沢・本多劇場
出演者:
◆9 月 18 日(金) 18:30 開場 19:00 開演
MC:アンタッチャブル 北陽虻川 ゆってぃ
リニア、ういろうプリン、三福エンターテイメントGroovy Rubbish真空ジェシカ、魂ず、いかちゃんとコネオ、ミベオノ、化石コンパス、翳りゆく部屋、サバ缶、ふぁのシャープ、車海老のダンス

 

DSC_0482.JPGDSC_0483.JPGDSC_0484.JPGDSC_0485.JPGDSC_0487.JPG 本多劇場は芝居ではよく来るけど、イベントでは初めて…。並んでる人、8~9割が女性という感じ。検温とアルコール消毒を済ませて中に入ると、物販などはなく、コロナ感染予防のため席ひとつ空けの市松模様で、席と席のあいだに黒いついたてまで施されているという厳重さ。

 

席について待っていると、スクリーンに今日の注意事項や、各種宣伝などが映し出される。と思ったら、アンジャッシュ児嶋さんが映って「どうも、アンジャッシュの渡部です。…って、児嶋だよ!」と自分でボケツッコミしてた(笑)。それが面白くて告知内容は覚えていない…。

 

関西弁の若い芸人さん・おしどり大名の前説を経て、いよいよ開演!袖から柴田さん、山崎さん、北陽の虻ちゃん、ゆってぃ、の順で登場!わーーーー柴田さんと山崎さんがいる!二人いる!隣にいる!一緒にいる!ソーシャルディスタンスを取るためにゆってぃから虻ちゃん、虻ちゃんから山崎さん、と間隔広~く開けてるのに山崎さんは柴田さんにくっつくくっつく(笑)。「ここも離れろよ!」とツッコむ柴田さん、ツッコまれて嬉しそうな山崎さん。ああ、まさしくアンタッチャブルだ…(泣笑)。

 

柴田さんが今日のライブの主旨を説明。ハイスクール人力舎という配信企画をずっとやってて、好評で今日のライブになったと。柴田「僕ら3人もこれまで参加してたんだけど、なんで山崎さんやらなかったの?」山崎「やらないっていうか、お呼びがないでしょ」柴田「いやお呼びあったでしょ」山崎「いやないですよ、僕何度も人力舎に問い合わせましたもん」に対しての柴田さんのツッコミ、「なんで外側からだよ、内側から来いよ!(笑)」いやもーーーこれ!柴田さんのワードセンス、絶品!なかなかこうはツッコめないよ、ほんっとシビレる…。その後も山崎さんが「渡部さんも見てるかもしんないじゃん、あ、(聞き耳たてて)児嶋だよ!だって」とさんざん先輩をイジッたり、フェイスガードのせいで虻ちゃんの声がちょっとこもってたのを「永六輔さん的な雰囲気があるね」「永さんのこと好きだったもんね」と勝手気ままに話を広げまくり、柴田さんがサッと進行に戻そうとしてるのにまた竹山さんの話なんかブッコんでくるので、「もう!いくよ!裏の人右手取れるぐらい回してるから!」と柴田さんがしびれを切らして開演(笑)。オープニングのたった数分のあいだに、このあふれんばかりの「アンタッチャブル」感!はーやっぱりすげぇ…!!!!

 

ここから3パートに分けての、若手芸人さん(若手でもない人も入ってたみたいだったけど 笑)のネタ、おもしろかったなー!いろんな芸風の人がいて、さすが人力舎、まったりとした空気の中で若手がのびのび育ってるなあという印象。最初のMCで「もう13~4年目じゃない?」と先輩たちに言われてたリニア(元S×L)、ネタ後のMCで「15年目です」と自ら訂正してて、でゆってぃに「どう?地獄?」と聞かれてたのがオモシロかった(笑)。ゆってぃのMC、終始若手へのさりげない気づかいと機転があって、優しくて面白くて、この日ゆってぃへの評価が私の中で爆上がりしたということは強く書いておきたい!

 

ネタはみんなそれぞれおもしろかったけど、特に、翳りゆく部屋、三福エンターテイメント真空ジェシカ、ういろうプリン、うまくて印象的だった!この4組はまたぜひ観てみたいなー。最後のパートでゆってぃもネタ披露。「僕も自分で懐かしいな~と思いながら脇を開け閉めしてます」とワカチコワカチコ。性格いい人の笑いって好きよ~、楽しかった!3パート目の最後がういろうプリンで、「ミョウガ育て」めっちゃうまくて独特の雰囲気もあって、笑った笑った。で、これでネタパートは終わりね、と思ってたら、転換の音楽が鳴ったまま&暗転したままの舞台のスクリーンに「アンタッチャブル」の文字とコンビの写真が!!!!一気に沸きあがる会場。アンタッチャブルの!!!!漫才!!!!まじですか!!!!泣く!!!!

 

「どうもー」「よろしくお願いします~」と舞台袖から2人が出てくる、夢にまで見た光景…。割れんばかりの盛大な拍手に柴田さんが笑いながら「ちょっと待って、解散すんのオレ!?拍手しすぎじゃないかしら?」出た、私の大好きな柴田さんの「~かしら」!…からの山崎さんが前に出てよいしょと拾うしぐさ、柴田「ミルクボーイだよ!やめなさい人のネタ…」で会場爆笑。出てきてマイクの前に立つまでのたった数十秒で、もうこの高まり。何なのこのコンビ、無双すぎるだろ!柴田さんの「いやね、こんなご時世だし引越したいなって」に、心の中で「キターーーーーー!!!!」山崎不動産だ!でもアンタッチャブルは10年ぶりだろうがやっぱりアンタッチャブルで、同じ山崎不動産でも同じように進むことなんて一度だってない。この日の漫才は特に、人力舎イベントというホームの安心感があってなのか10年ぶりの板の上という嬉しさがあってなのか、柴田さんを振り回す楽しさを存分に味わいたい山崎さんの自由すぎる暴れっぷりで話が進まない進まない(笑)。ひと会話ごとに、「岸に上がりませんか?」とか、気ままな設定をどんどんブチこんでくる山崎さん。その度「変なの入れてくんなって!」と全力で叱り飛ばす柴田さん。お名前を書くところに漕ぎつくまでに既にへっとへとで、つい出た「何回も練習したのに今日も!!一個もじゃん!!(怒)」思わず笑いをこらえきれなくなる山崎さん…笑笑笑!!!あーもーアンタッチャブルーーー!!!

 

みんなが隅々まで知り尽くしてる不動産ネタで、展開がわかってる「しもの名前」「ウーパールーパー」「もうそんな経つんですね」「エイエイエイ!」あたりでもどっかんどっかん新鮮な笑いが起こるネタの無尽蔵なパワーも凄いと思うし、その鉄板ネタにさらにのっけてくる「レッドドラゴン」とか「ここに効いてくるんですね」「お前が効かせたんだろ!」とか「あのとき35でしょ~、その前29…」「それ事件のとき!」とか「三流芸能人なんて初めてで」とかの新しい要素が、ベースのネタを圧倒するほどの爆発力で、結果、持ち時間の器にありえない量の笑いが盛り盛りにのっかった、見たことないパフェみたいな奇跡が起きちゃってる。

 

この日のアンタッチャブルは、とことん自由奔放、もうなんだか草木が好き好きに生い茂ってありとあらゆる花が咲き乱れる、生命力野放しのワイルドな庭を巡らせてもらってるような感じだったな~!たぶんこの日は会場も配信も、人力舎好き、アンタッチャブル好きのお客さんが多かったから、ふたりも「みんなここまでいけるでしょ!?」って感じで、あえて粗いままの、アンタッチャブルの野性が自由に駆けまわってる気持ちよさを、最前線まで客を引っ張り込んで体験させてくれたと思う!そして、これを彼らが技術と知性とセンスで極限まで研ぎすませると、また別次元の、それはそれは恐ろしい有無を言わせぬ完成形の美しさが生まれるんだよなぁ…それがたぶんM-1で673点取っちゃうような漫才なんだと思う…。おっかないコンビだよほんとに…。

 

前にも書いたけどアンタッチャブルの漫才って、必ず「その場」の空気や判断を織り込んでできあがるから同じネタでも二度と同じものはなくて、その、「その場の空気」の一部に自分が観客としてなれたこと、次に山崎さんからどんなボケがブチ込まれるか柴田さんからどんなツッコミがかっ飛んでくるか、四方八方に注意してても予想外のものが飛んでくるリアルタイムのおもしろさ、どんどん急激さを増す流れの中をみんなでライドしていく感じ、とにかくエキサイティングだったなー。

 

…と、初めてナマで観たアンタッチャブルの漫才が凄すぎて、そのあとは感想も絶え絶えになってしまうけど…。最後のコーナーも楽しくて、「若手」「先輩」「設定」の3つのボックスの中の紙を引いて、その組み合わせで即興漫才をやるという企画。若手枠で翳りゆく部屋の内田さんが選ばれたとき、彼はボケだというので「じゃあ(先輩枠で選ばれるのは)ツッコミがいいね」と言ってたら見事に柴田さんに当たって「こういうのはかみ合わないほうがいいんだって!」と力説する柴田さんに「これはリアルな力が出るからねえ」とか山崎さんがまたあの調子で言っちゃって「お前そういうこと言うなよ!」と叱られてたのがおかしかった。引いた設定がなんと「プロポーズ」、内田さんに「俺とやるプロポーズならわかるよな?」と柴田さんが言ったの男前だったね…柴田ファンが無条件にマイッちゃう強引なやつ…(で、指輪の箱の「パカッ」をちゃんと出してきた内田さんも偉かった!)。山崎さんはサバ缶の飄々としたツッコミ山田さんと当たり、思いきり彼を振り回しながらも楽しく美容院ネタ展開してた!当たった若手のみなさん、財産だね~。そのあと(たぶんアンタッチャブルの漫才が大幅に時間オーバーだったせいで 笑)ラストはサクッと。またおしどり大名の後説を聞きながら感染対策のためブロックごとに退場。2時間半近くの熱いライブでした!楽しかったー!

 

(で、ここからはただの自分語りです…)遅く来た(具体的には2009年ごろからの)アンタッチャブルファンの私はアンタッチャブルの漫才をナマで観たことは一度もなくて、「いつかナマでふたりの漫才を観てみたい」というのが夢だったんだけど、柴田さんの突然の休業があり、1年後に復帰したあともコンビでの活動は長らくお預けのままで、なかなか夢がかなう気配はなかった。不熱心なファンなのでひっきりなしに思ってたわけじゃないけど、アンタッチャブルの復活いつかな~とは気にかけながら、でもかなわなそうな願いでもあきらめずに願ってればいいや、と過ごしてた。それが、昨年の急展開でコンビ復活が実現して、あれだけコンビでの出演を封印してたテレビにもふたりでバンバン出るようになって、約束だったラジオの最終回も10年越しに果たして、ほんとうに夢の中のできごとみたい…と思っていたら。板の上でナマでアンタッチャブルが漫才をやる、しかもそれを自分が客として目撃する、という、夢の中の夢みたいなことがかなっちゃった。サンパチマイクを挟んでやりあうアンタッチャブルの姿…もう、思い残すことない、ホントに。

 

うん、思い残すことはない。…んだけど、でもファンは強欲なので、またナマで漫才観たいなとか、できたら単独ライブ観たいなとか、ラジオのレギュラーも復活してほしいなとか、いろいろ願っちゃうよね。コンビ復活も時間かけてちゃんとかなえてくれたアンタッチャブルだから、また願っとけばかないそうな気がする!

 

ほんとうに稀有な体験だった。初めてアンタッチャブルの漫才をナマで観られたこと、忘れない。ゆってぃと虻ちゃんの同期組の楽しい感じもすごくよかったし、若手の活躍も頼もしかった。コロナ禍の中で開催も大変だったのではないかなと思うけれど、楽しいイベントと配信、ありがとうございました!

 

DSC_0505.JPGDSCPDC_0002_BURST20200918211615499.JPGDSCPDC_0000_BURST20200918211447409.JPGDSC_0499.JPGDSC_0504.JPG

 

「アンタッチャブルの漫才が見たいな」と言っていた10年前の私に、「見るよ!しかもナマで!」と教えてあげたい…