月夜のドライブ

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ジャック達『ジャック達ショー!』 @ 新宿ニューベリー

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ずいぶん時間が経っちゃったけど、先週日曜日のことを軽くメモ。ニューベリーでの、ジャック達ワンマン。セットリストのせいもあるのだと思うけれど、いつになくあまく、せつなさ募る夜で。大切な宝物を手のひらに載せてあらためてじっと見るような、そして内側から衝かれるように「やっぱり大好き」と思うような、そんなライブだったな…。

 

2010/3/28(日) @西新宿Newbury
『ジャック達ショー!』
出演
ジャック達&大田譲(from CARNATION )
時間: OPEN18:00/START19:00
料金: 前売 3,000円/当日 3,500円(1DRINK付)

 

【第一部】

BBSに一色さんがセットリストをあげてくれていたけど、前回ライブの夏秋さんセレクトに続き、この日はキハラさんセレクトの曲目だったとのこと。これがね…、思いもよらず、夏秋スペシャル!!だったな。だって、いきなり「EASTEND JUKE BOX」「オンボロ」「キッチンでデート」だよ!?もれなく、ドラムスに爆破されちゃうような曲ばかり。夏秋さんのドラム、ほんとうにいい音してるなあ…。こればっかりうわごとみたいにくり返してておかしいけど、そうなんだからしょうがない。たぶん、スネアだけいつものsonorを使ってたのかな。しなやかにして破壊的な音。なんど聴いても、信じられないほどの。

 

「第一部はなぜかファーストとセカンドからばっかりなんだよなー、なんで?」とキハラさんに問う一色さん、キハラさん「いい曲が多いから」だって(笑)。ひさしぶりにこんなにまとめてファーストとセカンドの曲聴いて、なんだかきゅん、と胸が痛くなるみたいだった。これは個人的なこと。「MOTORCYCLE JUSTICE」、そして「MY BEAUTIFUL GIRL」…だなんて、ね。間奏の、一色さんのすさんだギターと大田さんのベースのやさしい音を追っていると、胸が熱くなる。

 

「I KNOW,SHE KNOWS」は、アレンジが大胆に変わっていて、すごくびっくりした。例えが適当か自信がないけど、「YESみたい…」って思ったよ。幻想的に煙る森や泉が思い浮かぶような、プログレッシヴでとてもうつくしいアレンジ。こんな世界まで描けるのが今のジャック達なんだな…。聴けてよかった。そして第一部のラストが「WHAT'S NEW LOVE SONG」って…、もう、早くもとどめ刺しすぎでしょ…。あいかわらず、あきれるほど、いろいろ思う。どうして私はこのバンドがこんなに好きなんだろうってこととか。好きになってからの長くてあっというまの月日のこととか。フラッシュバックするたくさんのライブのシーンとか。そんなふうにして融解しかけたココロに、あの夏秋さんのドラムが刺さって、一気に崩壊させられる。“Hello, What's New Love Song?”…、うん、そうだね。私にとってジャック達は、いつもそんな存在。

 

【第二部】

休憩をはさんで第二部。「スクーターガール」、ひょっとすると大田さんのベースでははじめてだった?「PICNIC FAMILY」もそうだけど、大田さんのベースが、そして前とはちがう今の一色さんキハラさん夏秋さんが、すべての過去の曲を、あざやかに塗り替えていく。今まで気づかなかった魅力がキラキラ光るのに気づいて、ドキドキする。

 

BBSでさんざん騒いだ「JACKFRUIT SINGLES 曲順会議」の発表(けい子さん、工市蝋さん、おめでとうございます!しかし「帯に短し賞」「たすきに長し賞」って、うれしいのかビミョウなネーミング…笑)をはさんで、次がまたスーパーソニックトースター」「東京一悲しい男」「Unhappy Birthday To You Song」って!あまりにもジャック達すぎてぶっ倒れる。ハッキリ断言できるけど、こんな3曲を連続して演奏しようとするバンド、世界にジャック達しかいない。バカバカしすぎるし無謀すぎるしカッコよすぎる。何にせよ限度を知らなさすぎる。

 

耳慣れなかった曲は、新曲「ニセモノ」だったんだね、1月のライブでも演ったはずだけど、まるではじめて聴くみたいだった。一色進のメロディって、そのぐらい、ドラスティックに「新しい」。生まれる曲生まれる曲が、野蛮な動物のようですぐには馴れない。キハラさんのギターのフレーズ、メロウでいいな…。「Arcade Cascade、ああやっぱり、今日は夏秋スペシャルだー。この曲の夏秋さんのドラムは、抗えない磁力。どうしてだろうって謎が解けないままぎゅんと引きつけられる、ぶつかってそのまま破壊しそうなぐらい。今聴ける夏秋さんのすべてのドラムの中で、いちばん好きかも…。さらに「JUMPER」で乱暴にドライヴして第二部終了。

 

【アンコール】

アンコールがまた「禁断のチョコレート・エンジェル」「ア・イ・ノ・チ・カ・ラ」って、つくづくイカレたバンドだよねー。「ア・イ・ノ・チ・カ・ラ」のエセファンクぶりは見事のひとこと、聴きながらあらためて惚れ惚れした。あんなにカッコイイ大田さんのベースをもってしても、ジャック達のファンクはやっぱり嘘っぽくてペラペラで貫禄なくて、もうサイコー!好きすぎる!

 

とどめの再アンコールに「水溜り画廊」…。演奏する「4人」がよく見える曲。またいろいろな感情があふれてきちゃう。言葉にできない思い。重ねられた時間。

 

…と、なんとなくね、メロウでしょ、感想文も。なんだかそんなライブだった。たくさんの時間といろんな変化を経た「今のジャック達」の輝きを、手のひらに乗せた宝石を眺めるように、あらゆるカットから覗きこませてもらったような感じ。そして、いいバンドだな…、大好き。って、初恋のように痛切に思う。

 

*セットリスト

「ジャック達ショー」2010/3/28@NEWBURY

【一部】
01 EASTEND JUKE BOX
02 オンボロ
03 キッチンでデート
04 MOTORCYCLE JUSTICE
05 MY BEAUTIFUL GIRL
06 I KNOW,SHE KNOWS
07 WHAT'S NEW LOVE SONG
【二部】
08 スクーターガール
09 PICNIC FAMILY
10 スーパーソニックトースター
11東京一悲しい男
12 Unhappy Birthday To You Song
13 ニセモノ
14 Arcade Cascade
15 JUMPER
【EN1】
16 禁断のチョコレート・エンジェル
17 ア・イ・ノ・チ・カ・ラ
【EN2】
18 水溜り画廊