月夜のドライブ

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青山陽一、他 「怪しい隣人vol.13」 @下北沢CLUB Que

画像木曜の夜、青山陽一さん観に下北沢行ってきた!青山さんのバンドライブ、私はほんとにひさしぶりだったー。

2008.6.26(thu)
青山陽一Series Live「怪しい隣人vol.13」
Place: CLUB Que(下北沢)
出演: 青山陽一&The BM's
Guest: Small Circle Of Friends
The BM's: P.steel田村玄一, Ba千ヶ崎学, Dr中原由貴, Kbd冨田謙
Open: 19:00 / Start: 19:30
Ticket Charge: ¥3,500(前売) / ¥3,800(当日) *整理番号付 / Drink代別途

 

■オープニング

青山さんの主催イベント「怪しい隣人」自体が1年2カ月ぶりの開催とのこと。でも、それにしたって…と思うぐらい、私ここのとこ青山さんのライブ観れてなかったなー。グラファン再結成@赤坂グラフィティや、メトロトロンライブ@渋谷クアトロなどでは観てたものの、ちゃんとした青山さん+BM'sライブはじつに昨年2月の歌うギタリスト達の宴@QUE以来だ。

 

開演時間を迎え、アコギを抱えた青山さん登場。「軽く1曲」と、ビートルズ「With A Little Help From My Friends」を。「♪Do you need~」と客席からのコーラスも出たりしつつ、青山さん照れ笑い、って感じで。なんかこの日のライブはいつにもまして、青山さんを見守るオーディエンスの視線がとてもハートウォーミングな感じだった。みんな「怪隣」を待ってたんだなあ、ここで歌う青山さんを観るのがうれしいんだなあ、って思ったよ。もちろん私もそうだったし!

 

Small Circle Of Friends

まずはゲストコーナー。いやビックリ。「Small Circle Of Friends」という名前から、アコースティックな音楽を想像してたら、ターンテーブルありーのDJいーのサンプラー使いーの、のクラブ仕様ミュージックだった!ボーカルの女性と、ラップなど担当の男性と、DJの男性の3人。私なんか日頃クラブカルチャーというものにまったく縁がないので、黒船を見る町民のように全力で珍しがってしまった。でもこのグループ、どっか歌モノ寄りで、クラブミュージックといっても無機質な感じがなく、音の向こうに空や光や風を感じるような。なかなか心地よくノレました。最後の曲だったかな、「ウノ・ドス・トレス、アオヤマサ~ン!」というコールをいっしょにやってねという呼びかけがあり、概してシャイな青山さんのオーディエンス(私含む)にしては声が出ててエラかった(笑)。

 

青山陽一&BM's

待ってましたBM's!とりわけ、田村玄一さんの入ったBM's、な~んか最近とても聴きたい気分だったのでうれしかった。キーボードに冨田謙さんが入るのは2004年夏の『ODREL』レコ発以来か~。近くで見る冨田さん、全体はとてもジェントルな雰囲気なのに前髪だけがエキセントリックなことになってて可笑しかった。1曲め「Seven Deadlines」。玄さんのペダルスティールが青山さんのギターとわたりあってて、厚く迫力ある音!中原さんのドラムはあいかわらず男前でかっこいいー。次でいきなり「Cherry Blossomは今」のイントロを奏でられて、足元すくわれたように気持ちがグラつく。この曲はいつ聴いてもヤバいです…。嵐のようにすさまじい演奏の内側で、青山さんの歌声が花びらのようにそっと降る。その光景がたまらない…。そうそう、この日はいろんな曲で、いつもの中原さんに玄さんのコーラスも加わって、強力な3声アンサンブルになってた。そっか、玄さんにはこの武器もあるんだった…。MCはさんで新曲「Empty Song」、そして曲前に軽く撫でたコードだけで「あっ…」とわかってドキドキしてしまった、大好きな「月曜のバラッド」。それにしても、汗ポトポト滴らせながら歌う青山さん、つくづく年とらない人だなー。いつ見てもはじめて見たころのようにすてきで、うっとり…。

 

ここでSmall Circle Of Friends (SCOF)のラップ担当の彼が入って、なんとサンプラーの音入れて、インスト「March For March」。この日のBM's自体がキーボードもありペダルスティールもありのいつもよりゴージャスかつゴツイ音だったので、せっかくのテクノな音がちょっと埋もれてしまう感じはあったのだけど、次にやった「So Far, So Close」はよかった!BM'sのオーセンティックなバンドサウンドに、スペイシーな効果音~。青山さんの声やメロディって、もともとこういうエロクトロな音もすごく合うんだよね、とひさびさに気づいちゃう感じで。個人的に最近こういうエレポップな青山陽一が恋しい気運もあって(ファンって勝手だね…笑)、よかったなーこのコラボレーション。間奏でSCOFくんのポエトリーリーディングが乗っかったのも不思議でおもしろかった。

 

後半戦、イントロでおおーっとワクワクする。待ってました~、玄さんのペダルスティールが入った「難破船のセイラー」!!ああもう、好きだー。どのジャンルにも絡め取られず、どの世界からも逃げ続けるような、この孤高の音。青山さんとBM'sの手によってしか描けない音世界。タメイキ。さらに玄さんが金色のレスポールに持ち替え「Bad Melody Bad」、そして「Rainbow」。ひさびさに聴いた玄さんのギター、ド派手な音してたなー。それと交錯して渋いとこからソロを炸裂させる青山さんの、子どもみたいに楽しそうな顔。そんな青山さんを観るのが最高に楽しい。

 

ほんとに「あっというま」の印象の中、本編は終了。アンコールで「電波組曲」。ゴキゲンなリズムを繰り出すBM's。さらにSCOFの2人をステージに呼んだところで明かされてビックリしたのは、なんとキーボードの冨田さんはSCOFの初期メンバーだったのだ、と。それで冨田さんも昔弾きまくったという、彼らの初期の持ち歌を1曲。そのままのセットで最後にキャロル・キングの(シティーの)曲「Snow Queen」でおしまい。

 

 

青山さんのバンドライブはやっぱりいいねー。意外なセッションもおもしろかったし。何より、青山さんのギターの音を間近で浴びる幸福感!そして、緻密でワイルドなバンドの音が目の前に立ち上がるのを体感するあの絶頂感!でも、でも、でもね…、んーーー「もっと聴きたい」!!…とは、痛切に思ったなー。青山さんはキャリアも長いし、破格にいい曲が多いから、あれもこれもそれも、もっともっと聴きたくて聴きたくて。無茶なほどオリジナルで志の高いサウンドを、形にできるBM'sという稀有なバンドを青山さんは持ってるからこそ、余計に、そう思うなあ…。青山さん&BM'sの音にどっぷり浸れるワンマンライブ、いつか近い未来に観れますように。ファンってつくづく勝手で贅沢で、とりわけ大好きなものには目がないよね…。

 

 

*青山さんパートのみセットリスト(終演後のステージ床を写メしてきた)

Seven Deadlines
Cherry Blossomは今
Empty Song
月曜のバラッド
March For March
So Far, So Close
難破船のセイラー
Bad Melody Bad
Rainbow

(Encore)
電波組曲
Fancy Free(SCOFの曲)
Snow Queen