月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

『GONG SHOW』の情けなさが好き

画像amed-recさんのこの記事を読んだらすごく聴きたくなっちゃって、今日は久しぶりにカーネーションのセカンドアルバム『GONG SHOW』(88)を引っ張り出してみた。ああ、やっぱり好きだなー、このアルバム。amed-recさんの記事のコメント欄にも書いたのだけど、私はこのアルバムが初めてのリアルタイムのカーネーションだったから、勝手な思い入れ満載で。名盤『YOUNG WISE MEN』と『天国と地獄』のあいだに挟まれてわりと地味な扱われ方してる気がするけど、私の場合このアルバムと次の『エレキング』の2枚は青春のBGMだったので、評価とか飛び越えて溺愛しちゃってる。このころほんとにカーネーション好きで好きで、クロッキー帳に彼らの絵スケッチしたり(またそんなことやってるよ…)、ファンレターマジ書きしたりしてたもんな…。20代女子の歪んだ情熱がアンダーグラウンドで炸裂。

 

坂東次郎さんのギターが大好き。サードからメンバーになった鳥羽修さんのギターが鉈(なた)のような音だとすれば、坂東さんのギターは錐(きり)みたいだと思う。一見とても軽やかで繊細なんだけど、深くまで届いて、殺傷力が高い。そして(これは私の好きなギタリストみんなそうだけど)、どこかに止められない静かな狂気をはらんでる。ヤバイです…。棚谷祐一さんの存在も大きい。この辺でも明かしてますが、私、彼のどっかすっとぼけた声がすごく好きで。「GONG SHOW」のコーラスとか「ジェニー・ジェット」とか、いいよねえ。それにしても、カーネーション聴くといつも当たり前にそこにあるからかえって意識しなかったりするけど、矢部さんのドラムのカッコよさったら圧倒的だね…。いつでも100%ヤベ印のこの音。

 

私がこの『GONG SHOW』に魅かれるのは、カーネーションのアルバムの中でも情けなさ成分が高めだからかな…と思う。良し悪しとは別次元のほんとに個人的な好みだけど、どっか破綻してたりカッコ悪かったり情けなかったりダメだったり、という個性にどうしようもなく恋してしまう。「ウォーク・オン」とか「愛しのリボンちゃん」とか「地球はまわる」とか「Surfin Life」とか、へろへろでなよなよでなんだかとってもダメオトコだもんねー(笑)。まあ基本的に直枝さんはダメオトコでそこがいいと私は思ってるんだけど(ホメ言葉です)。

 

*『GONG SHOW』カーネーション