月夜のドライブ

ラブレターバンバン書いて紙飛行機にして 宛てもなく空に飛ばすブログです。▶プロフィールの「このブログについて」をクリックで記事一覧などに飛べます。

西村哲也ライブ@新宿ニューベリー

画像人生長く生きてきて、リスナー人生もまあそれなりに長く積んできた中で、ライブ観戦のダブルヘッダーってあったかなあ…?そんなに、あることじゃないよね。今年に入って、“2日連続夏秋さん”というのは2度ほどあったんですが(それだけでもすげーな…)、この日は“一日に2度”の夏秋さん…。しかもウクレレカフェカルテットと西村哲也さん、って濃すぎるでしょう!あーもうこんなにシアワセでいいのか私!と息も絶え絶えになりながら、新宿へ…。(以下、またしても長いっすよ~)

Newbury presents 2006
ALCOHOLIDAY SHOW TIME Vol.8 西村哲也ライブ
7/23 (日)
西村哲也/大田譲/夏秋文尚/伊藤隆
京都から登場(東上)。今夜も名曲のオンパレード、そしてあのギターが鳴り響く。

 

ニューベリーは3月のジャック達ワンマン以来の2度めだったので、開場時間ちょっと前にすんなり到着できちゃった。えーと、まだ誰もいないっす…。そうこうするうちに今回東京出張に(ムリヤリ)引っかけて参戦のぜんさんなど現れ、ほどなく開場に。というわけで今日もまた席は選び放題だったので、3月にジャック達を見たのと同じあたりに陣取る。あーこの信じられない距離…。ドラムセット見ただけで熱出そう…。ここニューベリーは前回のジャック達で大好きになったハコ。小じんまりとして居心地がよくて、大人のロックが鳴るのにふさわしい場所。つい強くないアルコールも進んじゃう感じ。開演までの1時間のあいだに、なんとなく後方から席は埋まっていき、かなりの盛況の中、客電が落ち、西村さん&バンドメンバーが登場~。西村さんはグリーンのTシャツ、大田さんはオレンジのシャツ、夏秋さんは赤い「ウクレレ ウルトラマン」Tシャツ(笑)、伊藤さんは白いシャツだった、ような…(大田さんの影だったのであまり見えなかった、ザンネン)。

 

1曲め、空気を切り裂くような西村さんのギターのイントロで「オー!ベイビィ」が始まったとたん、この先最後まで、音のカタマリにただ吹っ飛ばされるまま。ひたすら圧倒されまくってたので、細かいことぜんぜん書けない…。この日はMCも少なめ、粗くてブットくてそれでいてどこか繊細さもある、西村さんならではのバンドサウンドがこれでもかって勢いでガンガン疾走していく!ああ、気持ちよすぎる!それにしてもこの人たちったら、4人が4人ともなんてクレイジーな音鳴らすんだろう。西村さんのギターも、大田さんのベースも、伊藤さんのキーボードも、夏秋さんのドラムも、とんでもない熱をほとばしらせながらあらぬ方向に駆け出すと見せては、絶妙な間合いでバンドのもとに返ってくる。そのたしかさと逸脱の交錯が、私はたまらなく好きなんだなー。本当に、いいバンドメンバーだ…。

 

いやしかし。ヤバイですよこのハコのこの距離感は…。ジャック達のときもそうだったんだけど、夏秋さんのドラムが堪能できすぎちゃって、致死量を超える、マジで。危険すぎますって…。この場所で、ホントにこんなに叩いちゃっていいんですか!って心配になるぐらいの爆裂音量で、あの独特なリズムを刻むスネア、派手なシンバル、ハイハットを踏む左足の動き、バスドラ打つ右足の動き、曲前や間奏で空のカウントを数えるスティックの動き、もーすべてが一緒になって襲いかかってくるんだもん…。夏秋さんの左手見てるだけで失神しそうだった…。世界でいちばんぐらいにマイってる音をこんな近距離で浴びる衝撃。ほんと、ここで息絶えても後悔しないな、私…。いや、4日後のジャック達ライブ見ないとやっぱ後悔するか…。

 

やる曲やる曲がどれもあまりにも凄くて、記憶は飛びぎみ。このバンドではやるのが初めてで、「昨日リハーサルで感激しました」と西村さん自身が言ってた「GOOD BYE」、すごかったな。バンドサウンドの醍醐味。(ま、どの曲も困るぐらいそうなんだけど。)去年9月の下北沢ライブで私がブッ倒れた「スノーバード」「幸せな人生」がまたカッコよかったー。

 

途中、15分ぐらいの休憩を挟んで、第2部の始まりは、西村さんひとりのエレクトリック弾き語りで。西村さん、40越えにしてどんどん声が太くなって歌が上手くなってるよねー…と思う。そして、再度バンドを迎え入れて後半戦。ここで夏秋さんが、ずっとドラムセットに引っかけてあった、昼の部で使用のウルトラマンのお面をかぶったまま叩くという怪挙(笑)に。顔はチープなウルトラマンなのに、ドラムの音メチャカッコよくて可笑しい…。ここから先もスゴかったなー、疾走に次ぐ疾走、あっというまのデキゴトでもったいないぐらい。この日はギタリストが西村さんひとりだったので、飛び道具っぷりがやや少なめなプレイかな、とは感じたんだけど、「ストロベリー・ブルーズ」の長いイントロで繰り広げられた4つの楽器のインプロっぽい応酬、エンディングで炸裂する止まらないクレイジーギターソロ、シビレた…。前にも書いたけど、やっぱ私は好きなギターといえばまず西村さん、なんだーーー、もう誰が何と言おうと!西村さんのラフなギターをドラムが追っかけて一気呵成にヒートアップする「HEY!HEY!(赤い汽車に乗って)」、あーこのサウンド高揚する!カカカカッコイイーーー!!「エレクトリック・ラバー」での、だんだん狂った成分が増していくギターも堪能…。ああ、好きすぎる…。一応これが大ラスで、バンドはいったん捌ける。

 

鳴り止まないアンコールの拍手に、西村さんが出てきてくれて「アンコール用には用意してないので、いちどやった曲でよければ」…もちろん客席は大歓声!で、またバンドを呼び入れる西村さん。そうそう、西村さんがこの日使っていたピンクのペイズリー柄のド派手なテレキャス、私はすっかりジャック達の一色さん(この日は客席にて観戦)のを借りてるのだとばかり思っていたら、なんと「このギターは最近鳥羽くんに譲ってもらったものなんですけど、一色さんとまったく同じギターだったんですよ(笑)。こんなクセのあるギター、持ってる人そんなにいっぱいいないと思ったら…(笑)。だからこのギターはジャック達と対バンとかいうときには使わないと思います(笑)」って!うはは、よりによって。私の好きなギタリストたち、やっぱどっかヘンだ(笑)。で、アンコール「オー!ベイビィ」。

 

さらに全員引き上げた後もアンコール。で、ここで西村さんひとりで1曲、なんとツェッペリンの「天国の階段」だよ!「半分シャレ半分マジで」と西村さん言ってたけど、いいもの聴いちゃった!そしてこの素晴らしい西村さんのナマ音から別れるのが名残惜しくって仕方ないオーディエンスの拍手に応えて、もういちど出てきてくれた4人。最後は「キッチン・ミュージック」。

 

もう、何も言うことないよ。こんな極上のバンドサウンドをナマで浴びるシアワセにまさる体験なんて、今の私には思いつかない。途中なんども(いつもの私のクセで)、目の前の西村さんや大田さんや夏秋さんを入り口に思いは過去へ。多感なあのころ好きだった音を、年月を経た今もこうして、好きで好きでたまらないって思えるって、なんてシアワセなんだろう。そんな音を手のひらにずっと持てているってことが、私のどうってことない日常をどれだけ励ましてくれてるか。

 

あーもう、マジカッコよかった、何もかも愛してる!!!!こんなに好きでどうしようってぐらい大好きさ。しかし、なんだか濃い一日だったな…(笑)。そして、すっごくシアワセでした。西村哲也さん、バンドのみなさん、会場で会えた方、ほんと…アリガトです。

 

 

*大まかセットリスト

(band)
オー!ベイビィ
砂のコリン
キッチン・ミュージック
GOOD BYE
スノーバード
幸せな人生

(solo)
子供の歌
キャンディ
さび付いた道具箱

(band)
牛の群になって走る
悲しみのキトュン
ストロベリー・ブルーズ
ウォーターメロン砦
HEY!HEY!(赤い汽車に乗って)
エレクトリック・ラバー

(encore1・band)
オー!ベイビィ

(encore2・solo)
天国への階段

(encore3・band)
キッチン・ミュージック